おとぎの店の白雪姫【新装版】
第13話 人気モデル灰咲シエラ
ましろはこれまで、おじいちゃんとおばあちゃんのお家にはゴールデンウィークとお盆休み、お正月に遊びに行っていた。
そして行くたびに、おじいちゃんたちはバーベキューや流しそうめん、焼きいもやお餅つきなどの美味しいイベントを開いてくれた。
楽しかったなぁ。
ましろは、《りんごの木》のバックヤードでモヤモヤをはき出すようにため息をついた。
先日、田舎のおじいちゃんから電話がかかって来たのだ。
「いつでも遊びにおいで。大歓迎だぞ! ましろちゃんのために、アイスクリームを作る機械を買ったんだよ」
おじいちゃんは、ましろのことが大好きだ。おばあちゃんやお母さんにはちょっと厳しいけれど、ましろにはとても甘い。
「わぁ! 楽しみ! じゃあ、今度りんごおじさんと遊びに行くね」
「あぁ。もし凛悟のお店が忙しいようなら、ましろちゃんだけでも来ていいぞ」
「わたし、お店のウエイトレスさんだから、りんごおじさんと相談しないといけないよ」
「なっ⁈ ましろちゃん、凛悟に無理矢理働かされてるのか⁈ 許せん!」
ましろがお店の話をすると、急におじいちゃんの怒りのスイッチが入ってしまった。こうなると、おじいちゃんは話を聞いてくれない。
ましろは「違うよ! わたしがお願いしたんだよ!」と大慌てで説明をしたが、結局りんごおじさんに電話を代わることになってしまった。
そして、りんごおじさんは一生懸命に説明を繰り返し、すっかりエネルギーを使い果たして電話を切った……、ということがあったのだ。
思い出すだけで、なんだか疲れる。
おばあちゃんと話そびれちゃったし。
お母さんのお葬式で、一番泣いていたのはおばあちゃんだった。何度も何度も、お母さんの名前を呼んでいた。
おばあちゃん、元気かなぁ……。
その時、バックヤードのドアが細く開いて、ひょこっとアリス君が顔を出した。
「おい。休憩終わったか⁈ すげぇぞ! 灰咲シエラが来た!」
「え! ホントに⁈」
ましろは、驚いて飛び上がりそうになった。
灰咲シエラは、最近テレビでよく見る美人ハーフモデルだ。双子の姉である灰咲アスタに続いて芸能界デビューし、仲良し姉妹としても有名だ。
「わたし、シエラちゃん好き!」
クラスでも灰咲姉妹は大人気で、クールビューティで演技派なアスタ派か、明るく元気なシエラ派かで盛り上がったことがある。ましろはどちらもかわいくて大好きだが、どちらかと言われると、よくニコニコと笑っているシエラのファンだ。
「オレはアスタ派だ。シエラって、ちょっとアホっぽくね?」
「アリス君、失礼だよ! シエラちゃんはそこがかわいいんだよ!」
ましろは大急ぎでエプロンを付けると、バックヤードからお店に移動した。
シエラちゃんの接客は、シエラ派のわたしがしないと!
「アリス君! ここはわたしが!」
「お前、ミスするかもしれないし、オレが行くって」
「アリス君はアスタ派なんだから、ゆずってよ!」
「いやいや。シエラからアスタの話聞けるかもしれないし」
お店のすみっこで、どちらがシエラを接客するかで言い争いになってしまった。けれど、ましろもアリス君も譲らないおじさんの声が飛んで来た。
とても穏やかな口調で、口もにっこりしていたけれど、メガネがギラリと光っていて、どんな目をしているのか見えない。ましろの体が無意識にぶるっと震えたので、多分、笑っていない目をしていたのだろう。
結局、ましろとアリス君はジャンケンをして、勝ったましろがシエラの注文を聞きに行くことになった。
「いらっしゃいませ! あの、灰咲シエラちゃんですよね⁈」
「うそっ! なんでバレちゃったの⁈」
ナマで見るシエラは、とにかくかわいかった。小顔でスリム。金色の髪と青い目がキラキラしていて、絵本のプリンセスみたいだ。十八歳らしいけれど、テレビで見るよりも少し大人っぽく見える。メガネをかけて変装しているつもりかもしれないが、丸分かりだ。
「まぁ、いっか。めっちゃかわいい店員さん、注文いい?」
「あっ、あわわ……! やっぱりホンモノ!」
「そんなに緊張しないでよ~。いじめたりしないし」
シエラはクスクスと笑うと、メニュー表をぱたんと閉じた。
「シエラ、【本日のサラダランチ】にするね! かわいい店員さん、よかったら一緒に食べよ?」
「かっ、かしこまり……。えぇっ⁈」
予想もしないシエラの提案に、ましろはびっくりしてしまった。
シエラちゃんに誘われた!
とても嬉しいけれど、これは店長に確認しないといけないだろう。ましろは「ちょっと待ってください」とシエラに告げると、キッチンのりんごおじさんの所にすっ飛んでいった。
すると意外にも、りんごおじさんはすんなりとオッケーしてくれた。
「他のお客さんも、もう帰られるところですから。一応エプロンを脱いで……。あっ! ましろさんの分のランチも用意します。それと、お客さんのお話をしっかり聞くように」
「やったー!」
もちろん、ましろは大喜びだ。「ずりぃぞ!」と悔しがるアリス君には申し訳ないけれど、嬉しくてたまらない。
ランチを運ぶ足取りも、とても軽い。
「お待たせしました! 【ジャックと豆の木サラダ】ランチです。色んな種類の豆とおとうふ、蒸したとり肉たっぷりのサラダです。自家製フレンチドレッシングはお好みの量をどうぞ。パンはお代わり自由です。リンゴジュースはサービスです」
よし! 言えた!
昨日の夜に、がんばって覚えたかいがある。
「わ~い! おいしそ~! さ、あなたも座って」
シエラに勧められ、ましろは正面に座らさせてもらった。
「小さいのにえらいね。名前は?」
「白雪ましろ、です!」
「そっか~。ましろちゃんか~。可愛い」
「シエラちゃんの方が、ずっとずっとかわいいです!」
「あはは! 照れちゃうな」
やっぱりシエラちゃん、かわいい! 目、おっきい。まつ毛長いなぁ。
真正面からシエラを見つめたいけれど、ドキドキしてしまって、チラチラとしか顔を上げることができない。
一方、シエラはもりもりとサラダを食べ進めていた。その食べっぷりは見ていて気持ちがいい。テレビで見るていた時よりも、弾けた感じがする。
「ん~! めっちゃおいしい! ヘルシーそうなのに、お肉の味がしっかりしてて食べ応えがあるぅ! あと、この豆! 色んな食感があって面白いね~。ドレッシングと合う~」
すっごくおいしそうに食べるなぁ。
「よかったです。りんごおじ……、店長も喜ぶと思います!」
「ホント、おいしい。インスタにアップ……は、ダメなんだった。ごめんね、お忍びで来てるから」
「お忍び」ということは、ないしょで来ているということだ。
「お仕事じゃないんですね。ドラマとか映画の撮影かと思いました」
ましろが言うと、パッとシエラの表情が曇った。
「違うよ。シエラは、アスタみたいにお芝居が上手じゃないもん」
あれ……。シエラちゃん、元気ない。
明らかにしょんぼりしたシエラは、一気にサラダを食べてしまうと、スマートフォンを取り出して、ましろに写真を見せてくれた。
「シエラは観光で来たんだよ。ホラ、朝イチでジシャブッカクめぐりしたんだから」
寺社仏閣という言葉を使い慣れていないかんじがにじみ出ていたけれど、ウソではなさそうだった。
「世界遺産になってる所ですか?」
「そーそー」
シエラは、ましろに神社やお寺で撮った写真をたくさん見せてくれた。ましろも先日、りんごおじさんに連れて行ってもらったので、それが世界遺産になっている有名な場所だと分かった。
「でもシエラ、この後どこ行くか決めてないんだよね~。この辺って何もなさそうだし」
「あの! よかったら、わたしが案内しましょうか⁈」
ましろは、思い切って提案した。
「わたし、楽しい場所とかきれいな場所は、いっぱい知ってます!」
この町に来てから日は浅いけれど、ステキなところはたくさん見てきた。だから、教えてあげたい。そして何より、落ちこんだ顔をしていたシエラを元気にしたかった。
「ホント⁈ うれしいなぁ、ありがとう!」
シエラによしよしと頭をなでられて、ましろは舞い上がりそうになった。
やったー! シエラちゃんとおとぎ町観光だ!
***
ましろは、りんごおじさんに何度も「気をつけて行くんですよ」と念を押されて、《りんごの木》を出発した。
そしてシエラにはメガネと帽子とマスクで変装してもらって、準備は念入りに済ませた。
「やだぁ! 暑い~」
「灰咲シエラが来てるって広まったらダメでしょう⁈ お忍び観光ですし」
「たしかに」と、シエラは不満そうにうなずく。
「シエラ、お腹空いちゃった~。なにか食べれる所に連れてってほしいな」
「え! さっきランチ食べたのに⁈」
お店を出てすぐにお腹をさするシエラに、ましろはびっくりしてしまった。ヘルシーなサラダランチとはいえ、シエラはパンだってたくさんお代わりしていたのだ。
「えへへ。シエラ、実は大食いなんだよね。楽屋のお弁当も、五人分食べちゃうくらい」
「えぇーっ!」
シエラちゃん、おそるべし! こんなにスリムなのにびっくり!
「じゃあ、おとぎ商店街で食べ歩きしましょう!」
そして行くたびに、おじいちゃんたちはバーベキューや流しそうめん、焼きいもやお餅つきなどの美味しいイベントを開いてくれた。
楽しかったなぁ。
ましろは、《りんごの木》のバックヤードでモヤモヤをはき出すようにため息をついた。
先日、田舎のおじいちゃんから電話がかかって来たのだ。
「いつでも遊びにおいで。大歓迎だぞ! ましろちゃんのために、アイスクリームを作る機械を買ったんだよ」
おじいちゃんは、ましろのことが大好きだ。おばあちゃんやお母さんにはちょっと厳しいけれど、ましろにはとても甘い。
「わぁ! 楽しみ! じゃあ、今度りんごおじさんと遊びに行くね」
「あぁ。もし凛悟のお店が忙しいようなら、ましろちゃんだけでも来ていいぞ」
「わたし、お店のウエイトレスさんだから、りんごおじさんと相談しないといけないよ」
「なっ⁈ ましろちゃん、凛悟に無理矢理働かされてるのか⁈ 許せん!」
ましろがお店の話をすると、急におじいちゃんの怒りのスイッチが入ってしまった。こうなると、おじいちゃんは話を聞いてくれない。
ましろは「違うよ! わたしがお願いしたんだよ!」と大慌てで説明をしたが、結局りんごおじさんに電話を代わることになってしまった。
そして、りんごおじさんは一生懸命に説明を繰り返し、すっかりエネルギーを使い果たして電話を切った……、ということがあったのだ。
思い出すだけで、なんだか疲れる。
おばあちゃんと話そびれちゃったし。
お母さんのお葬式で、一番泣いていたのはおばあちゃんだった。何度も何度も、お母さんの名前を呼んでいた。
おばあちゃん、元気かなぁ……。
その時、バックヤードのドアが細く開いて、ひょこっとアリス君が顔を出した。
「おい。休憩終わったか⁈ すげぇぞ! 灰咲シエラが来た!」
「え! ホントに⁈」
ましろは、驚いて飛び上がりそうになった。
灰咲シエラは、最近テレビでよく見る美人ハーフモデルだ。双子の姉である灰咲アスタに続いて芸能界デビューし、仲良し姉妹としても有名だ。
「わたし、シエラちゃん好き!」
クラスでも灰咲姉妹は大人気で、クールビューティで演技派なアスタ派か、明るく元気なシエラ派かで盛り上がったことがある。ましろはどちらもかわいくて大好きだが、どちらかと言われると、よくニコニコと笑っているシエラのファンだ。
「オレはアスタ派だ。シエラって、ちょっとアホっぽくね?」
「アリス君、失礼だよ! シエラちゃんはそこがかわいいんだよ!」
ましろは大急ぎでエプロンを付けると、バックヤードからお店に移動した。
シエラちゃんの接客は、シエラ派のわたしがしないと!
「アリス君! ここはわたしが!」
「お前、ミスするかもしれないし、オレが行くって」
「アリス君はアスタ派なんだから、ゆずってよ!」
「いやいや。シエラからアスタの話聞けるかもしれないし」
お店のすみっこで、どちらがシエラを接客するかで言い争いになってしまった。けれど、ましろもアリス君も譲らないおじさんの声が飛んで来た。
とても穏やかな口調で、口もにっこりしていたけれど、メガネがギラリと光っていて、どんな目をしているのか見えない。ましろの体が無意識にぶるっと震えたので、多分、笑っていない目をしていたのだろう。
結局、ましろとアリス君はジャンケンをして、勝ったましろがシエラの注文を聞きに行くことになった。
「いらっしゃいませ! あの、灰咲シエラちゃんですよね⁈」
「うそっ! なんでバレちゃったの⁈」
ナマで見るシエラは、とにかくかわいかった。小顔でスリム。金色の髪と青い目がキラキラしていて、絵本のプリンセスみたいだ。十八歳らしいけれど、テレビで見るよりも少し大人っぽく見える。メガネをかけて変装しているつもりかもしれないが、丸分かりだ。
「まぁ、いっか。めっちゃかわいい店員さん、注文いい?」
「あっ、あわわ……! やっぱりホンモノ!」
「そんなに緊張しないでよ~。いじめたりしないし」
シエラはクスクスと笑うと、メニュー表をぱたんと閉じた。
「シエラ、【本日のサラダランチ】にするね! かわいい店員さん、よかったら一緒に食べよ?」
「かっ、かしこまり……。えぇっ⁈」
予想もしないシエラの提案に、ましろはびっくりしてしまった。
シエラちゃんに誘われた!
とても嬉しいけれど、これは店長に確認しないといけないだろう。ましろは「ちょっと待ってください」とシエラに告げると、キッチンのりんごおじさんの所にすっ飛んでいった。
すると意外にも、りんごおじさんはすんなりとオッケーしてくれた。
「他のお客さんも、もう帰られるところですから。一応エプロンを脱いで……。あっ! ましろさんの分のランチも用意します。それと、お客さんのお話をしっかり聞くように」
「やったー!」
もちろん、ましろは大喜びだ。「ずりぃぞ!」と悔しがるアリス君には申し訳ないけれど、嬉しくてたまらない。
ランチを運ぶ足取りも、とても軽い。
「お待たせしました! 【ジャックと豆の木サラダ】ランチです。色んな種類の豆とおとうふ、蒸したとり肉たっぷりのサラダです。自家製フレンチドレッシングはお好みの量をどうぞ。パンはお代わり自由です。リンゴジュースはサービスです」
よし! 言えた!
昨日の夜に、がんばって覚えたかいがある。
「わ~い! おいしそ~! さ、あなたも座って」
シエラに勧められ、ましろは正面に座らさせてもらった。
「小さいのにえらいね。名前は?」
「白雪ましろ、です!」
「そっか~。ましろちゃんか~。可愛い」
「シエラちゃんの方が、ずっとずっとかわいいです!」
「あはは! 照れちゃうな」
やっぱりシエラちゃん、かわいい! 目、おっきい。まつ毛長いなぁ。
真正面からシエラを見つめたいけれど、ドキドキしてしまって、チラチラとしか顔を上げることができない。
一方、シエラはもりもりとサラダを食べ進めていた。その食べっぷりは見ていて気持ちがいい。テレビで見るていた時よりも、弾けた感じがする。
「ん~! めっちゃおいしい! ヘルシーそうなのに、お肉の味がしっかりしてて食べ応えがあるぅ! あと、この豆! 色んな食感があって面白いね~。ドレッシングと合う~」
すっごくおいしそうに食べるなぁ。
「よかったです。りんごおじ……、店長も喜ぶと思います!」
「ホント、おいしい。インスタにアップ……は、ダメなんだった。ごめんね、お忍びで来てるから」
「お忍び」ということは、ないしょで来ているということだ。
「お仕事じゃないんですね。ドラマとか映画の撮影かと思いました」
ましろが言うと、パッとシエラの表情が曇った。
「違うよ。シエラは、アスタみたいにお芝居が上手じゃないもん」
あれ……。シエラちゃん、元気ない。
明らかにしょんぼりしたシエラは、一気にサラダを食べてしまうと、スマートフォンを取り出して、ましろに写真を見せてくれた。
「シエラは観光で来たんだよ。ホラ、朝イチでジシャブッカクめぐりしたんだから」
寺社仏閣という言葉を使い慣れていないかんじがにじみ出ていたけれど、ウソではなさそうだった。
「世界遺産になってる所ですか?」
「そーそー」
シエラは、ましろに神社やお寺で撮った写真をたくさん見せてくれた。ましろも先日、りんごおじさんに連れて行ってもらったので、それが世界遺産になっている有名な場所だと分かった。
「でもシエラ、この後どこ行くか決めてないんだよね~。この辺って何もなさそうだし」
「あの! よかったら、わたしが案内しましょうか⁈」
ましろは、思い切って提案した。
「わたし、楽しい場所とかきれいな場所は、いっぱい知ってます!」
この町に来てから日は浅いけれど、ステキなところはたくさん見てきた。だから、教えてあげたい。そして何より、落ちこんだ顔をしていたシエラを元気にしたかった。
「ホント⁈ うれしいなぁ、ありがとう!」
シエラによしよしと頭をなでられて、ましろは舞い上がりそうになった。
やったー! シエラちゃんとおとぎ町観光だ!
***
ましろは、りんごおじさんに何度も「気をつけて行くんですよ」と念を押されて、《りんごの木》を出発した。
そしてシエラにはメガネと帽子とマスクで変装してもらって、準備は念入りに済ませた。
「やだぁ! 暑い~」
「灰咲シエラが来てるって広まったらダメでしょう⁈ お忍び観光ですし」
「たしかに」と、シエラは不満そうにうなずく。
「シエラ、お腹空いちゃった~。なにか食べれる所に連れてってほしいな」
「え! さっきランチ食べたのに⁈」
お店を出てすぐにお腹をさするシエラに、ましろはびっくりしてしまった。ヘルシーなサラダランチとはいえ、シエラはパンだってたくさんお代わりしていたのだ。
「えへへ。シエラ、実は大食いなんだよね。楽屋のお弁当も、五人分食べちゃうくらい」
「えぇーっ!」
シエラちゃん、おそるべし! こんなにスリムなのにびっくり!
「じゃあ、おとぎ商店街で食べ歩きしましょう!」
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