金丸耕平の休日--伊勢老舗旅館編--

佐々木寄道

36話

その日伊勢の街並みに金色の流れ星が走ったと噂された。まさに今、空飛ぶ金丸はサンセット伊勢に向かっていた。上空を駆ける金丸がいた。ブォーーーンものすごい風斬り音がする、金丸(すごい!これなら間に合いそうだ!仁科くん待っててくれ!)上半身は術後の裸のまま、脇腹にはグルグルの包帯が巻いてある。
西郷「ん!?あれは!金丸殿ではないか!」彦丸「どうかされましたか!?」過去井戸に向かう2匹の猫は上空にスーパーサイヤ人のように駆けて行く金丸を見ている。西郷「追いかけるにゃあ」彦丸「!?」西郷は急いで金丸を追いかける。彦丸も続いて追いかけて行く。彦丸「だっ旦那様!?」西郷「いいから行くにゃあ。」

ドンッ!!!
倉科「動くなよ仁科」仁科「アァーーー!!!」2発めの玉が仁科の太ももに放たれた。仁科「グッぉっおまえ!!グッ」動こうとした仁科に容赦なく足に撃ち込んだ倉科。叫ぶ仁科!倉科「いい声だ、クックック、そうだ仁科、冥土の土産に教えてやるよ。学生時代の友達だからな仁科くん」そういうと倉科はポケットから蛇の抜け殻を取り出した。倉科「おまえが知ってる蛇の抜け殻ってこれだよな?でもな仁科、俺は変わったんだよ」仁科は倒れ込み血だらけになりながら睨むように食いしばりながら倉科を見ている。倉科「魔王になったんだよ。仁科、あの日、俺は魔王になったんだよ!笑うよな?仁科」そういうと倉科は蛇の抜け殻を口に入れ飲み込んだ。すると倉科の中から身体全体を蛇の鎧が包み込むように現れてきた。背中にはマントがあり、まさに魔王にふさわしい出で立ちである。全身には蛇の鱗の鎧、肩には角のようなものが生え、頭は蛇帳の冠、背中にはマントがなびていた。仁科「なっ!なんだっ…それは…」倉科「びっくりしたか?冥土の土産だ、世界は俺の物になったんだよ。あの日、伊勢神宮でな」仁科「ハァハァ…クッ!」倉科「あの日久しぶりにお前に会った後おれはあの場所で、大好きな蛇を見たんだ。それも珍しい蛇だったぜ!小さい蛇なんだが何故か頭が3つ、尻尾が3つ合ったんだよ。そいつがじっとこっちを見ていたんだよ。俺はそいつを追いかけたんだ。そしたらなんと、山より大きな蛇が現れ、俺にこういんだ。」ヤマタノオロチ「手を組むか、食われるかどうする?答えろ」倉科「おれはすぐ意気投合したよ。そして、色んな話しを聞いたよ。もちろん金丸の事もだ。金丸はな、仁科、あの日、ヤマトタケルに会っていたんだ。お前は聞いたか?」仁科「なっ…何いってる…ハァハァ!グッ」倉科「まぁいい!冥土の土産になったな!ハッハッハ」そうゆうと倉科は蛇の鱗で出来た剛鉄のような角の生えたブーツでゆっくりと仁科の頭を踏みつけた。仁科「グッ!」倉科「このアーマーはな攻撃も防御も人の並を大きく外れた強さがあるんだよ。壊れないものはないし、砕ける事もないんだ。お前の頭が砕ける音が聞けるんだ。ありがとな仁科。ヤマタノオロチは俺の蛇の抜け殻に力を吹きこんでくれたんだよ。最強で最悪の力をな。じぁあな仁科、絶望のまま死にな。」倉科が足の方に力を入れかけた瞬間、丁度その瞬間だった。

金丸「くぅ〜らぁ〜しぃ〜なぁーーーーー!!!」叫びながらマッハのスピードで現れた金丸!そのまま倉科の顔面にパンチが入る。
バッコン!!!!!!グチャァ!!
金丸のパンチは倉科の剛鉄のような兜を砕き倉科の頬を殴った。そのまま倉科は吹っ飛んだ。

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