金丸耕平の休日--伊勢老舗旅館編--

佐々木寄道

11話

看護婦A「そうなのよ。」看護婦B「昨日手術したばかりなのに残念ね…」
仁村は診察室で座りながら隣の部屋の声を聞いていた。うっすらと笑みを浮かべながら仁村はメスを丁寧に磨いていた。看護婦A「そういえば、月梨さん今日は診察来ないみたいね。」看護婦B「珍しいわね。なにかあったのかしら…」




西郷「今日は色々あるにゃ、ホテルで殺人事件あったばかりじゃよ」4人は夫婦岩を横目に参拝場所まで歩いていた。
金丸「えっ!?サンセット伊勢ですか?」西郷「そうじゃ。何故知っちょる?」仁科「僕らの隣の隣の部屋でしたので…」月梨「まぁ!」西郷「なにゅ!?わしも泊まっとるんじゃ。妙な事件らしいの…」仁科「えぇ…朝から事情聴取されるわ大変でしたよ。」西郷「わしもじゃ、んでおはらいがてら神社にきたのじゃ、お主らもおんなじか?」仁科「みたいなもんですかね…」

金丸は3人が話すのを横目に見ながら、考えていた。金丸(何がどうなっているんだ…神社で、そういえばミコちゃんに会ったのは2回とも神社だった…神社にはいにしえにつながる入口でもあるのか!?…タケルくんはどこ行ったんだ…僕が狙われてるとも言っていたし、最後に嗅いだあの匂いはとてもこの世のものとは思えない匂いだったな…もしかして私が…幻覚でも見ているのか?医師でもある私が…部下というか後輩の仁科くんには言えない…一体なにがどうなってるんだ!?)金丸が1人考えていると仁科が叫んでいる声が後ろの方から聞こえてきた。

仁科「月梨さん月梨さん!!大丈夫ですか!?」金丸は物思いにふけっていたので、やや先頭を歩いていた。金丸は振り返る。
金丸「にっ仁科くんどうしたんだ?」西郷「あかんにゃ!」仁科「突然月梨さんが倒れました。」西郷「早う救急車呼ぶんじゃ!」金丸「なんだって!!月梨さん大丈夫ですか?」月梨は意識を失っている。
金丸「仁科くん救急車!!救急車呼んで!!」仁科「はい!先生、今!」

トゥルルル、トゥルルル、ガチャ、「はいこちら119番です。」仁科「あっ!もしもし、女性が突然倒れました!!」「場所はどこにいますか!?」仁科「二見輿玉神社です」「意識はありますか!」仁科「ありません」「今すぐ向かいます!お名前お伺いします。」仁科「仁科と申します!宜しくお願いします!」「はい」ガチャッ。 
西郷「今日は、色んな事が起こるにゃ!」金丸「本当ですよ!」仁科「参りましたね。とりあえず月梨さんを入口まで運びますか!?」金丸「いや下手に動くより…とりあえずあのベンチまで月梨さんを運びましょう。」3人はベンチまで月梨を運んだ。彼女はベンチで気を失ったまま寝ころんでいる。




大嶽丸は2人の刃を防いでいた。
大嶽丸「お前ら中々やるじゃねえか!カッカッカッ」タケル「クッ!」田村麻呂「なんだと!」2人は大嶽丸の強さにびっくりしている。
大嶽丸「まだ終わりじゃないよな?田村麻呂?」2人は力負けしそうになっている。タケルは膝をつき、田村麻呂は刀ごと金棒で吹き飛ばされた。田村麻呂「クッなんて力だ…」タケル「クソ!なんて力だ!」下にいるタケルは大嶽丸の金棒を刀で受け止めてはいる。しかしジリジリと大嶽丸の力が加わり潰されかけている。
大嶽丸「ほらどうした須佐之男!このまま潰してやるよカッカッカッ」

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