ビルトクロイツ
第二話:プロローグ2
「ラッハ!?」
ランジ達三人の後ろにいたラッハの姿にフェフィトは声を上げた。それと同時に顔を青ざめ震えていた。
真っ赤に染まった剣を深々と刺され胸や口から血を吐くラッハの後ろにはバラバラな格好をした者たちがいた。鎧を身に着けている者、ローブを羽織った者等統一している服装は無かったが彼らには等しく鬼魔族の特徴である角は無かった。ランジ達は瞬時に彼らが人間と呼ばれる種族であると悟った。
ラッハを指していた鎧の男が剣を振るいラッハを吹き飛ばす。木の陰に飛ばされそのまま三人の位置からは見えなくなったが彼らにそれを考えている暇はなく直ぐにでも逃げようとした。
しかし、ローブを羽織った女が「ヴォ―デンファング!」と唱えると三人を捕らえるように土の檻が作られ三人を閉じ込めた。
「っ!この!」
ランジが短剣を取り出して土の檻を壊そうとするが土が出すはずがない鉄にあたったような音を立てて短剣は弾かれた。フェフィトも一緒に加わり短剣を使い切りつけるが同じように鈍い音を上げるのみであった。
そうしている間に人間たちはニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながらゆっくりと近づいてくる。
「しっかし、まさか数少ない鬼魔族の子供を捕まえられるとはな。今日はラッキーだな」
「全くだな。しかも一人は女じゃねぇか。鬼魔族の子供なら金貨五枚は固いな」
「そうなれば俺たちゃ一気に大金持ちよ」
男二人の下種な話に対象となったニージェは恐怖で涙を流す。そんなニージェを落ち着かせようとランジはニージェを抱きしめ頭を撫でる。その姿を見た人間たちや更に笑みを深める。
「おいおい、魔族の癖に一丁前に盛っていやがるぜ」
「全く、これだから魔族が卑しい種族なのよね」
ランジ達に向けて見下した表情で暴言を吐く人間たち。ランジ達は知る事は無ったが彼らは冒険者と呼ばれる職業の者達でランジ達の村がある東方魔族領に入っては様々な種族の魔族や魔物を狩って金を得ている者達であった。
本来なら彼らはもう少し北部の方までしか来ないが今回は偶々この近くまで来ておりランジ達を見つけ奇襲を仕掛けたのである。
「さて、まずは売る前に味見をするか」
鎧を着こんだ男の言葉でニージェは更に顔を青くするがニージェの前に立つような感じで割り込む者がいた。
「何だおめぇ?」
「フェフィト…」
ニージェは鎧の男の視界に入れないとばかりに立ちふさがるフェフィトに心配そうに声をかけた。一方鎧を着た男はフェフィトの行動が不快だったのか眉を顰め引く声を出していた。
「邪魔すんなら命はねぇぞ?さっきの鈍間みたいに死にたいのか?」
鎧の男の挑発ともとれる言葉にフェフィトは怒りをあらわにした。この三人の中ではフェフィトが一番ラッハと仲が良かった。その為親友を殺した張本人の侮辱にフェフィトは怒り手に持っていた短剣を投げつけた。檻の隙間から鎧の男に吸い込まれるように飛んだ短剣は鎧に弾かれ軽い音を立てて地面へと落下した。
「っ!て、てめぇ!」
短剣を投げられた事に一拍おいてから気づいた鎧の男は顔を真っ赤にすると腰に差していた剣を抜き一気にフェフィトに突き刺す。フェフィトはそれを避けようとするが狭い檻の中では上手く避けることが出来ずに左肩に剣が深々と突き刺さってしまう。
「フェフィト!」
「ぐっ!だ、大丈夫、この位…」
フェフィトは血で赤く染まる左肩を苦痛の表情で抑えながら返事をする。そんなフェフィトを鎧の男は檻から引っ張り出す。
「さっきはよくもやってくれた、なぁ!」
「ぐっ!ああああああああぁぁぁぁぁっ!」
外へと出たフェフィトだが鎧の男に地面に倒され左肩を踏まれてしまう。あまりの激痛にフェフィトは声を上げるが鎧の男はお構いなしにさらに強く踏みつける。
「魔族風情が俺ら人間様になめた態度をとるとどうなるのか教えてやるよ!」
「ぐっ!ああっ!ウッ…!」
鎧の男は足を退けると剣を深々とフェフィトの胴体に突き刺す。激痛のあまり意識が飛びかけるフェフィトだが鎧の男は刺した剣をそのまま鍋を掻きまわすように回し始める。肉が切れ内臓が破壊され胴体からも口からも血を吐き出すフェフィトは朦朧とする意識の中痛みだけをただ味わい続けていた。
「…ふう、もう気もおさまったしこれで最後にするか」
息を落ち着かせた鎧の男の言葉にニージェとランジはわずかだが安堵する。これでフェフィトが苦しむこともなくなる。今ならまだ治療すれば助かるかもしれない、と。だが鎧の男は剣を上にあげるとそのままフェフィトの首めがけて振り下ろした。
何かが折れるようで砕けるような音が響きフェフィトの頭は胴体と離された。フェフィトの顔には必死に苦痛に耐えるように歪んでいた。
胴体と離れた首は転がりニージェたちのいる檻の近くまで転がってくる。ランジは目を瞑り顔をそらしたがニージェは二人目の親友の死に発狂したような悲鳴を上げた。
ランジ達三人の後ろにいたラッハの姿にフェフィトは声を上げた。それと同時に顔を青ざめ震えていた。
真っ赤に染まった剣を深々と刺され胸や口から血を吐くラッハの後ろにはバラバラな格好をした者たちがいた。鎧を身に着けている者、ローブを羽織った者等統一している服装は無かったが彼らには等しく鬼魔族の特徴である角は無かった。ランジ達は瞬時に彼らが人間と呼ばれる種族であると悟った。
ラッハを指していた鎧の男が剣を振るいラッハを吹き飛ばす。木の陰に飛ばされそのまま三人の位置からは見えなくなったが彼らにそれを考えている暇はなく直ぐにでも逃げようとした。
しかし、ローブを羽織った女が「ヴォ―デンファング!」と唱えると三人を捕らえるように土の檻が作られ三人を閉じ込めた。
「っ!この!」
ランジが短剣を取り出して土の檻を壊そうとするが土が出すはずがない鉄にあたったような音を立てて短剣は弾かれた。フェフィトも一緒に加わり短剣を使い切りつけるが同じように鈍い音を上げるのみであった。
そうしている間に人間たちはニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながらゆっくりと近づいてくる。
「しっかし、まさか数少ない鬼魔族の子供を捕まえられるとはな。今日はラッキーだな」
「全くだな。しかも一人は女じゃねぇか。鬼魔族の子供なら金貨五枚は固いな」
「そうなれば俺たちゃ一気に大金持ちよ」
男二人の下種な話に対象となったニージェは恐怖で涙を流す。そんなニージェを落ち着かせようとランジはニージェを抱きしめ頭を撫でる。その姿を見た人間たちや更に笑みを深める。
「おいおい、魔族の癖に一丁前に盛っていやがるぜ」
「全く、これだから魔族が卑しい種族なのよね」
ランジ達に向けて見下した表情で暴言を吐く人間たち。ランジ達は知る事は無ったが彼らは冒険者と呼ばれる職業の者達でランジ達の村がある東方魔族領に入っては様々な種族の魔族や魔物を狩って金を得ている者達であった。
本来なら彼らはもう少し北部の方までしか来ないが今回は偶々この近くまで来ておりランジ達を見つけ奇襲を仕掛けたのである。
「さて、まずは売る前に味見をするか」
鎧を着こんだ男の言葉でニージェは更に顔を青くするがニージェの前に立つような感じで割り込む者がいた。
「何だおめぇ?」
「フェフィト…」
ニージェは鎧の男の視界に入れないとばかりに立ちふさがるフェフィトに心配そうに声をかけた。一方鎧を着た男はフェフィトの行動が不快だったのか眉を顰め引く声を出していた。
「邪魔すんなら命はねぇぞ?さっきの鈍間みたいに死にたいのか?」
鎧の男の挑発ともとれる言葉にフェフィトは怒りをあらわにした。この三人の中ではフェフィトが一番ラッハと仲が良かった。その為親友を殺した張本人の侮辱にフェフィトは怒り手に持っていた短剣を投げつけた。檻の隙間から鎧の男に吸い込まれるように飛んだ短剣は鎧に弾かれ軽い音を立てて地面へと落下した。
「っ!て、てめぇ!」
短剣を投げられた事に一拍おいてから気づいた鎧の男は顔を真っ赤にすると腰に差していた剣を抜き一気にフェフィトに突き刺す。フェフィトはそれを避けようとするが狭い檻の中では上手く避けることが出来ずに左肩に剣が深々と突き刺さってしまう。
「フェフィト!」
「ぐっ!だ、大丈夫、この位…」
フェフィトは血で赤く染まる左肩を苦痛の表情で抑えながら返事をする。そんなフェフィトを鎧の男は檻から引っ張り出す。
「さっきはよくもやってくれた、なぁ!」
「ぐっ!ああああああああぁぁぁぁぁっ!」
外へと出たフェフィトだが鎧の男に地面に倒され左肩を踏まれてしまう。あまりの激痛にフェフィトは声を上げるが鎧の男はお構いなしにさらに強く踏みつける。
「魔族風情が俺ら人間様になめた態度をとるとどうなるのか教えてやるよ!」
「ぐっ!ああっ!ウッ…!」
鎧の男は足を退けると剣を深々とフェフィトの胴体に突き刺す。激痛のあまり意識が飛びかけるフェフィトだが鎧の男は刺した剣をそのまま鍋を掻きまわすように回し始める。肉が切れ内臓が破壊され胴体からも口からも血を吐き出すフェフィトは朦朧とする意識の中痛みだけをただ味わい続けていた。
「…ふう、もう気もおさまったしこれで最後にするか」
息を落ち着かせた鎧の男の言葉にニージェとランジはわずかだが安堵する。これでフェフィトが苦しむこともなくなる。今ならまだ治療すれば助かるかもしれない、と。だが鎧の男は剣を上にあげるとそのままフェフィトの首めがけて振り下ろした。
何かが折れるようで砕けるような音が響きフェフィトの頭は胴体と離された。フェフィトの顔には必死に苦痛に耐えるように歪んでいた。
胴体と離れた首は転がりニージェたちのいる檻の近くまで転がってくる。ランジは目を瞑り顔をそらしたがニージェは二人目の親友の死に発狂したような悲鳴を上げた。
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