蒼い恋

紫陽花

俺はここにいる

好きだ
お前が好きだ
この想いは誰にも負けない

好きだ
お前が好きだ
初めて人を想い
ただひとりの人になった

甘く
柔らかな唇が
俺の唇を貪るのに

膨らみのない胸の尖端は
俺の指に踊り
普段とは違う表情を
見せてくるているのに

声を殺し喘ぐなんて
辛すぎる
俺を見つめる瞳から
零れ落ちる雫を
拭いもしないお前は
何を想い
何に涙するのか

体は俺を受け入れ
艶やかな色香を放っていても

お前は誰に抱かれて
誰を感じているの

何時になったら
何処まで行ったら
俺の胸が恋しく為るんだ

「愛してる 愛してる」
お前は俺の熱を飲み込み
うわごとのように叫ぶ

求め合い
ひとつになれば為るほどに
離れて行くように感じてしまう

お前は俺だけを見ているのか?

お前の心がみたい
お前の言葉が欲しい

あああ
上書きしたい

お前の心に残るあいつのすべてを
上書きしたいんだ

何もかも
想い出も

違う!

あいつの記憶すべてを!
消したい!


あああ
愛しているんだ

俺は
消えない
俺は
逃げない

俺は
お前だけを愛している

なあ… なあ…

そろそろ隣を見てくれよ

どんな時だって
お前が腕を伸ばせば
その腕は必ず俺が摑む

戻って来いよ……




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