読書の周辺

ノベルバユーザー589440

読書の周辺

 読書感想などは、違う処に書いているので、ここでは私的な読書の思い出をランダムに書いていきたい。
 共感も違和感、反感も或いはそれさえ無いとは思うが、自己満足の極みとして試みに書いてみたい。

 不思議なもので、もう45年くらいも前のことなのに、最初に買った本のことはよく覚えている。
 中学一年の秋に、友人二人と行った本厚木の、今は「ミロード」になっている場所にあった「内田屋書房」で、友人の勧めで畑正憲の「海からきたチフス」を、そして和田誠の表紙とタイトルに惹かれて星新一の「きまぐれロボット」を買ったのだ。
 小学生の頃、ほぼ小遣いの全てを「少年ジャンプ」に費やしていた僕は、初めて自分のお金で自分の本を買った。
 二作品共に面白かったのもあるが、文庫本との出会いが、良くも悪くも僕の新しい世界を開いたのは確かだと思う。
 「海からきたチフス」には当時理科の授業で習ったばかりの浸透圧の知識などが出て来て、親しみを持てたし、解説は確か筒井康隆だった。
 しかし、僕は星新一の方に多く惹かれ、次から次へと星新一の作品を読むようになっていった。

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