全てを支配する式破。転生したら最低最悪の支配者と言われ命を狙われるのですが。

ロイド

第四話 空間を司る者

- 第四話 空間を司る者 -
(迷宮内──────

俺は色夏のペースに合わせながら歩いていた。
迷宮ならば何かしら居てもいいと思ったが、どれもやられていた。
しかしどのモンスターも相当手強い奴だろうか。なのに体の一部が消し飛んでいたり、丸焦げにされてたりと少々おかしく感じた。

そして彼女は落ち着きを取り戻したのか、俺の手を離し発言する)

色夏『早くしないと私達最下位だよ?』
 
『先生の説明が下手だけど、モンスターを倒しながらアイテムを集めて、いち早く脱出する。
早く脱出しても意味ないわ。

得点で競うの。』

(俺は彼女から説明を受けた、先生からの説明が無さすぎだろ、そんな事を思いながら。
最下位でもポイントが高ければいいのか。)

支配『それなら大丈夫だ。既に迷宮や唯一無二の隠し通路はは看破してある。』

『隠し通路に行ってみよう』

(俺は時すでにこの迷宮内の通路などを全て看破していた。
俺が気になったのは、一つだけの隠し通路、そこからただならぬ空気を感じた。
どうしても気になる俺は彼女連れて迷宮内を進む。
隠し通路の位置の方向へと迷わず進み、ひとつの壁に辿り着く。)

色夏『何も無いじゃない』

支配『いーや?ここにある壁の少し右を……』

(俺は壁に近ずき中央から少し離した所の壁をぶん殴った。
バコン!と音が鳴り響けばその壁はドアかのように押されて開いてゆく。
(ギギギィ!)と不愉快な音を立てながら
そしてその壁を開き終えれば俺はその中に踏み入れようと足を1歩出したその時だった。

少し風が吹き、おぞましい何かを感じた。
悪寒がする、そんな事を思いながらもゆっくりと俺は足を踏み入れる。
彼女も唾をゴクリと飲み込めば俺に続き踏み入れた。)

色夏『ここやばい……。』

支配『そうだね……。』

(俺達は少し動揺しながらも真っ直ぐと続く道を歩き続ければ1つの光が目の前に差し込む。
俺達はその光を見て一目散と歩き、光の中に入る。
その光を抜ければ、そこは赤黒いオーラを放つ壁に囲まれ,天井からは光が差し込んでいた。
中々に広く,家としても広すぎるくらいだった。
そんな中俺は1つの殺気を感じた。
それは俺に向かって近づいてくる。)

支配『気おつけて,何か来るよ。』

(俺は彼女を呼び掛けた。すると彼女はすぐ反応し俺の見ている方向を見た。
そして暗闇から黒い翼を生やし目が黄色の白いコートを来た人物が現れた。
此奴からは有り得ない程の殺気と魔力を感じた。
この瞬間、俺は察した)

色夏『何……あの人』

???『おやおや?もう1人居ましたか。』

『その子も殺してしまいましょうか。ねぇ?式破支配……』

(奴は彼女を見ながらニヤニヤとした笑みを浮かべ、此方を見てきた彼女と一緒に俺も殺すつもりのようだ。
そんな俺は落ち着いた表情で発言する)

支配『色夏は関係ない,等々無関係の人まで殺すようになったか。』

『空間を司る者 ミラディア』

(あの人物は,空間を司る者。『ミラディア』という、数千年前,俺に常に殺意を抱いていた神だ。

だがあの時数千年前俺がこの手で殺したはずなのだが……。
また奴と戦うのか,手強いんだよな。)

ミラディア『ほほぉう。忘れないでくれましたか?管理者さん。』

支配『お前は忘れねぇよ,というよりなんでお前が生き返ってんだ?』

(俺はミラディアに問い掛ける。
やはり殺したはずの人物が生き返るなどおかしい。
何かある、そう考えた。
一方,色夏は彼のことを全く知らなく話について来れなかったが敵だと言う事だけは分かり警戒していた。)

ミラディア『あのお方様にどうやってか分かりませんが蘇らせてもらったのですよ。』

支配『あのお方とは?』

(奴は何者かに蘇らせてもらったらしい。
あのお方,誰なのか気になるが,根源諸共殺す以外しない限り奴は無敵だ……。)

ミラディア『言えませんよ,行ったとしても貴方は死ぬので。』

(そう言えば奴は足をグッと地面を蹴り飛ばし,その影響でミラディアは飛び,俺に近づいてきた。)

支配『チッ!……もう始まんのかよ!!』

『完全に力戻ってねぇのによ。』

(ずっと黙っていたが俺はまだ力を取り戻せてない。
奴は3割ぐらいの力が無ければ互角には戦えん。
俺は今2割程だった。
だが,近づいて来る以上攻撃をしないといけない。
俺は手の平から漆黒に燃える球を出し,そのから火のビームを放った。
黒赤い稲妻が走り,轟音を立てながら奴に向かっていく。

だが……。ミラディアは『フッ』と鼻笑いしながら)

ミラディア『舐められたものですねぇ。』

(ミラディアは手をクルリと回せば彼自身の場所と赤いビームの位置が入れ替わる。だが,入れ替わりした訳では無い。
空間そのものが入れ替わっていた。
空間は1パーツ事に分けられている。
だから交換が可能なのだろう。
その赤いビームは壁に衝突し、ミラディアの手には光り輝く手刀が出来ていた。

その手刀で俺を斬りつけようと手をあげ振りかざしてくる。
俺は咄嗟に『バリア』を自分の腕に纏わせガードするが……。
やはり空間を司る奴にはそのバリアの空間のみを切り離し,俺の手には手刀が斬りつけられ,それと同時に蹴りをかましてきた。)

支配『ッッ!?』

(俺は吹き飛ばされ,壁に衝突した。
俺はそのまま吐血しては,おかしい、いつもなら支配下に置く能力で無効化するはず……。俺は考えがら吐血していた
色夏はブチギレた。)
 
色夏『何するのよ!このボケナスぅぅぅぅ!!』

(彼女は怒りに任せ,赤黒く輝く炎を奴にぶつけようとした。
だが俺は必死に止めようとした)

支配『待て……!!やめろ……!!お前じゃ……勝てねぇ……。』

(彼女は聞く耳を持たなかった、そしてその炎をぶつけようとした瞬間,ミラディアは自分の位置と,彼女の位置の空間を交換した。)

色夏『へ……?』

(彼女はミラディアの後ろに着地した。
全く理解出来ておらず、背後からミラディアに背中を蹴られ,地面を擦りながら転がっていく。)

色夏『アガッ……。』

(俺はその時,何かが切れた。
ミラディアはそのまま,彼女を何度も追撃し彼女はボロボロになっていた。
意識すら朦朧としている。
俺は手をググッと握る。)

色夏『アウ……ッ……』

ミラディア『このまま死んでもらいましょう。』

(ミラディアは先程の手刀で彼女の根源辺りを貫こうと振りかざす。
彼女は何も出来なかった。
彼女を貫く寸前のその時,ビリという紫電が目の前に走る。
ミラディアはその紫電を目で追うとそこには<創造魔法>で剣を作成した彼が居た。)

色夏『式……破……?』

(俺は暗すぎる顔で,ミラディアを見ながら有り得ないほどの殺気を溢れ出した。
そして,ミラディアは)

ミラディア『まだ生きてたのですか。』

『まぁいいでしょう、先にこの子は死んでもらいます』

(と、お構いなく手刀を振り落としたが,ガン!という音と共に奴の手刀が防御された。
奴は変に思いながら空間を入れ替えて攻撃しようとしたが,空間すら入れ替えれなかった。
その時彼女は安心して眠った。)

ミラディア『何が……起きている。』

支配『100%防御……。』

『対象物をありとあらゆる攻撃から守る能力だよ。』

ミラディア『何……?お前が……!!そんな能力を持つなどありえない!』

支配『管理者とは,気に入らないものを直ぐに壊し自分の望む世界にする事では無い。人々が,気に入る世界に変える事だ。』 

ミラディア『有り得ん!お前がそんな性格ではない!』

(ミラディアは俺の手刀を振りかざす。
だがその光り輝く手刀は,今掻き消された。
ミラディアは何が起きたのか分からなかった。
支配はニヤリと顔に浮かべ)

支配『やっぱり、ここはお前が空間創造で作った空間。』

『見破られた瞬間,空間は壊れるデメリットを持つが見破られないよう,能力を大半封印したか。』

ミラディア『っ!?まさか見抜くとは……』

支配『メイン能力を封印したのなら簡単に見破れる。』

(俺はこの空間は造られたものだと確信し見破る。その瞬間空間は壊れ,迷宮の中で最も広い部屋に変わり果てた。
ミラディアは拍手しながら空間を入れ替えようとした…が。俺の周辺の空間は対象外,いや、全ての空間が対象外となっていた。)

ミラディア『何……!?空間が……。』

支配『お前が何故,空間を支配出来ないか分かるか?』

『俺の支配下だからだ。』

ミラディア『!!……そんな馬鹿な!!』

支配『そして。お前はさっき、色夏を殺そうとした……,俺は無性に関係ない人間を殺そうとする奴は』

『ぶっ殺したくなるんだ』

(俺は支配下に置く能力で奴の空間支配を無力化。
そして俺の目の前からは空間事破りながら、何かの剣が持ち手から出現する。 
俺は持ち手を掴み引っこ抜く、その瞬間,破られた空間が修復され。
創造魔法で作成した剣を投げ捨てる。
俺は殺意しかない顔で奴を見れば)

支配『お前には見せてなかったよね。』

『破滅剣 ヴェルズド……。』

『ありとあらゆるものをフルオートで概念ごと滅ぼす。』

ミラディア『馬鹿な!管理者が……その剣を所有するとは……!!』

『有り得ぬ!!!』

(ミラディアは黒い翼を広げてそこから漆黒に満ちたクナイのようなものを発射する。
ミラディアは笑いながらこう言う)

ミラディア『ハッハッハ!!お前でもこれは回避出来ないだろう!!』

『触れれば消滅するクナイを喰らえ……!!!』

(クナイは俺の元に凄い速度で飛んできた。
俺は地面を蹴り,時間を置き去りにした。
スピードが速すぎる為に風が吹き服と髪が凄く揺れた。
そして彼が全崩壊を持ったままクナイの周りを駆け抜けた瞬間。
クナイはこの世から滅び去る。
俺は全崩壊を両手で構えれば、奴の体に刺した。)

ミラディア『ッ……。だがしかし根源を刺さなかったことを後悔するが……!!』

(そのまま奴は攻撃を仕掛けようとした……が。
何故か攻撃出来なかった。
そして一度腹を刺しただけなのに身体中に斬撃が刻まれる。
1回,2回,いや100回が0.1秒で切り刻まれた。
奴は耐えきれなくなり体が崩壊し根源が現れた。)

ミラディア『馬鹿な……!!貴様に……こんな力が……。』

支配『お前から攻撃とこの世から斬撃という理を滅ぼした。』

(俺はその根源を掴み,グッと握り締めては
怒りが解き放たれた口調で)

支配『『全ての支配者』式破支配を根源に刻み滅びよ』

ミラディア『ッッ!!貴様ァァァ!!!』

(根源をグッと握り壊した。
その瞬間,奴の欠片も残らずこの世から消滅した。
そして俺は全崩壊を時の狭間に仕舞い。
こう発言する)

支配『終わった……。そうだ,色夏は……。』

(俺は色夏を見つければ走り出し,近寄る。
色夏はどうやら眠っているようだ。
俺は起こさないよう上半身をあげては,グッと抱きしめた。
少し冷たさがあったが彼女はの胸辺りはとても暖かく体に胸が辺りながら,
少し悲しげな口調で言う)

式破『無理をさせてごめんな……。守れなかった……。』

(と強く抱き締めた。
守ってやると言ったのに守れなかった後悔。負傷を負わせた、ミラディアの怒りが混ざり,表情は混乱していた。
俺は咄嗟に地面に戻し,俺と彼女を『完全回復』で全て無かったかのように回復させ。
彼女はゆっくりと目の開け,俺を見た)

色夏『ここは……?』

『ハッ!ミラディアは!?』

支配『……。終わったよ。』

(俺は質問してくる彼女に対し、凄く優しい声で終わったと報告した。
すると彼女はホッとし。
俺の方を見て抱き締めてきた。)

色夏『良かった……。良かったよ〜!』

(終わった喜びとと俺が先程負傷した悲しみが混ざり泣き叫ぶ。
そんな事が数分続いただろうか。
彼女は泣き止む。)

支配『落ち着いた?』

色夏『う、うん』

(俺は落ち着いたかと思えば頭を一瞬だけ撫でて早く行くぞそう言わんばかりの顔で彼女を見た。
彼女はその時キュンとしたらしく,恥ずかしながら俺に着いて来た。

やれやれ……,何か恋が始まったかのような……気がする。)

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