話題のラノベや投稿小説を無料で読むならノベルバ

巨乳バニーガールと最強空手ギャルが弱虫オタクと同棲中~検証ダンジョン必勝ガイド

ノベルバユーザー587413

第一章 始まりが雨でなく運命?

始まりの迷宮で邂逅(5)

「ケーちゃん。あーしらって売りだし前で誰にもしられていない
芸人さんちゃう。モンスター殺って強くなるために急ぐっしょ」

 両掌をモミモミする奇妙な関西弁だ。永依が愛らしく見えた。
だがしかし姉には振りまわされた経験則で耐性も備わっている。

「いやいやエーちゃん。最初からツカミとネタまでちがうよね。
揺れが収まってから公園まで調査にきた。そこはいいのかな?」


 妙な気取る仕草になったかな。目の前で姪っ子も逆らわない。

「ううぅ。そりゃそーだけど全然ちげぇっしょ。インチキ野郎が
先いっちまったし。あーしらもさぁ追いかけるしかねぇっしょ」

 ……お粗末な永依だ。あまりに残念すぎる思考に呆然とした。


「なにもわかんないから試練の時スルーでいいよ。メリットより
デメリットだから。判断ミスの失敗を考えるだけでおそろしい」

 ゆっくりおバカに理解しやすく言葉を切る。「………………」
理解したのかな。落ちこんだらしい。うつむいて声もださない。


「エーちゃんの考えもわかるんだよね。ゲームならさ……すぐに
死んじゃうとか大ケガもないよ。初っ端は一撃のザコばっかだ。
だんだん敵も強くなるんだけど。ゲームじゃ暗黙のルールだね」

 強めに戒めの言葉がけだ。調子に乗せないためにも牽制する。

「ゲームとリアルは別物だよ。苦労せずに倒せる敵ならいいよ」
 先走る気もちを抑えるため。楔として打ちこめば安心できる。


 おそらく扉の先だ。ダンジョンに繋がる階段も見えるだろう。
奥扉の開閉キー。きらめくカードは苦労もせずに入手している。

 未知の領域まで繋がるダンジョンだ。確かに興味も尽きない。
間違いない事実だろう。これも虫の良すぎる状況と呼べるから。

 強いから頼りになる少女。芸人じゃない相方はネタでもない。


「物語のダンジョン」初めて小説とかゲームで登場した作品は?
 現実を逃避する意味じゃない。ダンジョン考察する一環だよ。

 幼少期からマンガやアニメーション好きで重度オタクだった。
小説なんかも好きでミステリとハードボイルドはかなり読んだ。


 活字中毒と呼べるほどじゃない。だがしかし読解力はできた。

 生きがいにしていた走ること。失ったあとで得たものもある。

 ゲームを嫌う理由もない。PCモニタの全集中で目が疲れる。

 近頃は長時間の画面集中が難しいだけだ。老化したんだろう。


 実写やアニメーションは美しい映像と迫力ある音声が好みだ。
かなり昔のゲーム。その記憶をたどると親が話題にしていた――

 現代とちがいスマホも存在していない時代。かなりの大昔――
シンボルであるリンゴマークが世界一有名なコンピュータ会社。

 合衆国のシリコンバレイで二人の天才が起業した会社だった。

 家庭用と呼べない据置きコンピュータを共同開発で販売する。


 ほとんど消滅した記録媒体カセット型磁気テープ。初期に言語
プログラムを開発。モニタ画面で遊ぶために創られたゲームだ。

 実際にゲームで遊んだわけじゃない。詳細もまったく不明だ。
前の敵を倒しながら地下の迷路を進むんだ。そんなゲームかな。

 地下迷宮を探索する冒険もの。アクション映画も製作された。 

 幻想ヨーロッパが舞台のファンタジー。定番なら指輪物語だ。
原題が「ロード・オブ・ザ・リング」実写の映画も公開された。

 そのすべてがルーツ。また別次元の理で誕生したダンジョン。


 おそらく正解も存在しない。すべてでたとこ勝負なんだろう。

 知識とか思考力をめぐらせる。かなり時間も経過したらしい。
短気では定評ある一族。傍にいるギャルも暴れ始める直前かな。

 しばらく意識をとらわれた脳内でふたたび機械音が響いた――
【単独デ階層ノ攻略ヲ確認】プラス【新人類ノ進化誕生ヲ認識】


「おぉなんてこった。ついに先行者が階層の主も倒したらしい。
オレたちダンジョン階段まだなんだけど。攻略はやすぎない?」

 まさか短かい時間で一層だけでも攻略できるの想定外だよね。

「あぁマージで残念っしょ。あーしらは負けちゃったんだよね」
 嘆く姪っ子を見つめた。素早く脳内だけで思考をめぐらせる。

「勝ち負けじゃないよ。ダンジョンは一番乗りが優位でもない。
まだ誰もしらない場所だから。可能性の固まりかもしれないよ」


「わけわかんないよね」永依がつぶやくと同時の思案顔だった。
 調子に乗せずに慎重な行動を促す作戦だけど。失敗したかな。

 ここからのダンジョンでなにが待っているか。理解もできない
状況に困惑だけだ。可能な限りだけど安全の確保には苦心する。

――明日を想像した。未来が分かる存在なんてどこにもいない。

「巨乳バニーガールと最強空手ギャルが弱虫オタクと同棲中~検証ダンジョン必勝ガイド」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「現代ドラマ」の人気作品

コメント

コメントを書く