吸血鬼だって殺せるくせに

大野原幸雄

淫魔より淫らな者Ⅳ


ディページはオロバスという悪魔である。
オロバスという悪魔を表現する時、古の魔術師はこんな言葉を用いた。

『百の魔法を使い、万の悪魔を率いて、億の言葉で人を騙す』

優れた魔力を持ちながら巧みな話術で人を騙し、混乱させ、壊す。それによってもたらされる不幸や死を楽しむ悪魔。
オロバスは、ある意味で最も悪魔らしい悪魔と言える。



ディページに踏みつけられて粉々になったオルゴールは完全に音がやみ、破片がむなしく回転していた。

「あんたみたいな悪魔……大っきらい☆」

衝撃を受けたのは、おそらくディページ以外のここいにいる全員であろう。

女王の男を見る目は確かなものだ。
なぜならサキュバスにとって男を見極め籠絡させるということは、淫魔の本分そのものであるのだから。

『簡単に落とせる』……女王がそう思ったのであれば、それはほぼ間違いがない。
だからこそ自分の誘惑の効かないディページに対し、女王はひどく動揺した。

「……ど……どうして」

驚いたのはジェイスも同じだった。
色仕掛けにディページが耐えられるなんて少しも思っていなかった。

ディページがオルゴールを破壊するのと同時に訪れる、まるで時間が止まったかのような静寂。
その時間を再び動かしたのは、女王へ向けたディページの言葉だった。

「ねぇ……?……くやしい?」

「……は…?」

「初めてだったんでしょ?色仕掛けが効かない男……ふふ……ねぇ?どう?くやしい?」

「……きさ……ま」

ディページは女王に悪魔的な笑顔で詰め寄る。
頑なに冷静を保っていた女王の表情には、気付けば余裕がまったくなくなっていた。

存在意義とも呼べる自らの力を試す勝負の中で勝利を確信し、逆転される。
その時に感じる屈辱は人間も悪魔も大差はない。

歯ぎしりの音が聞こえてくるほど、女王の表情も悪魔本来の顔に戻っていた。
ディページはなんの躊躇いもなく、さらに言葉をつづける。

「自慢の色仕掛けが全然効かなくて……くやしいかどうか聞いてるんだよ?女王」

「なん…だと……」

「繁殖しか脳の無いド低辺のクソ悪魔のくせして……くすくす。それすらまとも出来ないなんて……あは☆だっさいよねぇ」

色香は、淫魔にとって唯一とも呼べる確固たるプライド。アイデンティティ。
それを易々と突破し、ズカズカと言葉で踏み込んでくるディページ。

存在そのものを根底から否定される感覚。ドロドロとまとわりつくような屈辱は、すぐに怒りに変わっていった。

「笑っちゃうよねぇ……慢心した女王。裸になって淫らな言葉をかけてもこんな男一人落とせないなんて。人間の女の子の方が100倍はかわいいし、魅力的だよ?ねぇあんたさぁ……」

「……」

「本当に……サキュバス?」

「きさまあッ!!」

そして、冷静を保てなくなった女王は子供ような挑発に安易に乗ってしまう。
振り上げられる拳。しかし、ディページを攻撃しようとした瞬間、女王は見てしまった。

ディページの目を。巣を形成せずに種を維持できるほど完成されたオロバスという悪魔の目を。

「……ッ!!」

そして女王は、その場で崩れ落ちる。
完全な敗北。女王にとっての誘惑とは、自分が生きる上で最大……いや唯一の武器。

魔術師にとっての魔法。王にとっての顔。モンスタースレイヤーにとっての剣。
絶対の自信の上に成り立つゆるぎない領域。

それが侵されれば、すでに淫魔としての武器は無く、敗北を認めざる負えなかった。

「……くッ……くそ……」

ディページは崩れた女王の顔をとても嬉しそうな表情で見る。
そして、慈悲もない言葉でとどめを刺したのであった。

「俺とアンタじゃ……悪魔としての格が根底から違うんだよ……あは☆」



数時間後、ジェイスはサキュバス達が国境を超えるための印書を人数分用意した。
彼女達に人間の名を与え、ホークビッツ王家の紋章を印書に添える。

ディページはすぐに飽きてしまったのか、今朝の早起きした分の睡眠を取り戻すように洞窟の入り口で無防備に眠っていた。

女王とサキュバス達は、何も言わずにジェイスが印書を書く姿を見ていた。
書き終えた印書の束を女王に渡し、ジェイスは最後の忠告をする。

「さすがにこの数で移動するのは目立ちすぎる……。検問を抜けるときは時間を分けて数人づつ通るんだ。……ヴィンドールに入ればお前たちは自由だ」

印書の束を受け取る女王の顔に表情はなく、受け取った束をじっと見つめるだけだった。
ジェイスはそんな女王に、気になっていることを改めて聞いてみた。

「本当に……あいつらの分の印書はいいのか?」

ジェイスの言う「あいつら」とは、洞窟の隅で固まっている男型の悪魔、インキュバス達だ。
元気のないインキュバス達は一連のやり取りを何も言わずただじっと見ていた。

女王はジェイスの方を見ず……低い声で返す。

「あんたなら知っているでしょ?……淫魔の男はすごく弱い……長旅に連れていくことはできない」

「そうか」

「ここで解体して……旅の食糧にでもするわ…」

女王は、ただ淡々とそう言った。

同種の異性を捕食するというのは、一見するとおぞましい生態に感じる。
しかし同種同士での繁殖ができない淫魔にとって、それは生存するために至極当たり前のことだった。

村にいるサラのこともあり、ジェイスも思うところはあった。
しかし淫魔の世界のことに、人間が口を出すことに何の意味もない。

ジェイスは女王に尋ねる。

「インキュバスと……少し話をしてもいいか?」

「……いいけど、誰ひとり会話なんていないわよ」

「あぁ……かまわない」

そう言ってジェイスはインキュバス達のところへ向かう。
インキュバス達は衰弱している者がほとんどで、近づいてくるジェイスにただ視線を送るだけで何もしようとしなかった。

どれも体つきはたくましい成人男性だが、顔はまだあどけなさが残る少年のようだ。
みな顔立ちは中性的で清潔で、いかにも若い女性が好きそうな見た目をしている。

ジェイスはインキュバス達を一通り見て、彼らに尋ねる。

「この中に……ケルムという者はいるか?」

すると、彼らの視線が一人のインキュバスにそそがれた。彼は特に弱っており、牧草のベッドで横たわっていた。
ジェイスは彼の前で膝をつき、口を開く。

「お前がケルムか?」

彼はジェイスに視線を送るだけで、言葉による返答はなかった。
他のインキュバスよりもずっと細くとても痩せており、サラの話に出てきた姿とは似ても似つかない。
しかしジェイスはなんとなく……彼がケルムであるとわかった。

ケルムの大きな角は2本とも乾燥しており、死期が近いことを示している。

「お前の娘……アリスは無事にここへ届けた」

そう言うと、ケルムはジェイスから視線をはずし、こぼれおちるような声でこう言った。

「さ…ら……」

「……?」

「サ……ら…」

ジェイスはその声を優しくすくう。

「サラも元気だ。アンナと別れることになってショックは受けていたが」

「…す……すきっ…て」

「……ん?」

「さら……に、すきって」

そう言ってケルムは目をつむって……小さく深呼吸をした。
すでにジェイスに視線を合わせることも辛そうだ。

「わかった。サラに……伝えておく」

ジェイス達はケルムから受け取った言葉をサラに届けるため、もう一度イーストレアに向かっていく。
洞窟から去る時……ジェイスは女王にこう言い残した。

「俺は約束を果たした。お前も必ず約束を果たせ。次にあの村に訪れた時、まだお前達がいるようなら……その時は、何の交渉もする気はない。この意味がわかるな」

「えぇ……わかってるわ…」



ジェイス達はイーストレア村の村長宅に戻った。
淫魔達の巣を見つけたこと、繁殖に使われていたのはこの村だけではなかったこと、淫魔達と交わした交渉の一部始終を全て村長とサラに話した。

村長はそれを聞いてジェイスに報酬を渡す。
ただ問題は解決したのに……村長の顔は決して浮かなかった。

「ありがとうございます……あなたは村の恩人です」

「アンタ達にはまだやることが残されている。村の娘たちの腹の中には、まだサキュバスがいるからな」

「……えぇ」

「腹の中の子が淫魔といえど、母親達から子供を取り上げるのは並大抵のことじゃない。……しかし、ちゃんと話をするんだ。いいな?」

「はい」

村長はうつむく。ジェイスから言われてたことを、一番よく理解しているのは村長自身であった。

淫魔との関係を持った者たちを処理をどうしていくのか。今後同じ過ちを繰り返さないためにどうしていくのか。
村にはまだ時間が必要だった。

ジェイスは報酬を鞄にしまう。
そしてことについでに、ジェイス自身の旅の目的である…あのことを聞いてみた。

「そうえば……ダメもとで聞きたいことがあるんだがいいか?」

ジェイスがこの国に来た理由。
吟遊詩人バージニア・フェンスターが、この村に来ていないか……ということだ。

すなわち、この物語の語り部である俺のこと。

「どうぞ……なんなりと…」

「この村には吟遊詩人が来たりしないか?」

「吟遊詩人……ですか?えぇ……旅の途中、たまにいらっしゃる方もいます」

「バージニア・フェンスターという男を知らないか?30歳手前の甲斐性のない感じの吟遊詩人なんだが……」

「バージニアさん……?」

「あぁ……」

「少し肌が黒くて……さらさらした髪とヒゲを生やした…?」

ジェイスは正直答えが返ってくるとは思っていなかった。

「……来たのか?」

「えぇ。つい一ヶ月くらい前でしょうか。1日だけここに滞在してらっしゃいました……。お母様を連れて旅をしてらしたので、よく覚えています」

「……母親?」

母親を連れて旅をしている。そんな情報をジェイスは聞いていなかった。

「お母様もとっても元気な方で……作物の収穫を手伝ってくださいました」

俺の足取りをつかんだことで一瞬喜んだものの……ジェイスはすぐにこの話の『おかしさ』に気づく。

「あいつの母親は……ずいぶん前に亡くなっている」

「……え?」

「まさか亡霊とでも旅してるのか……?あいつは…」

「そんな……むしろ生き生きした元気な方でしたよ?言葉の使い方に少々違和感がありましたが……」

「……どこに向かったか聞いているか?」

「確かフィジールに行くと……」

「フィジール……首都に一番近い町だな?」

「えぇ……途中いくつか村もあります。ここから真っすぐ向かえば、それほど長旅にもならないでしょう」

「……わかった。ありがとう」

重要な情報を得るとともに得た大きな謎。
ジェイスは少しづつ旅に不安を感じはじめていた。

準備を済ませ、ディページとともに村長宅を後にする。
村長宅をでると、庭でサラが静かにうずくまっていた。

ジェイスはそんな彼女にそっと近づき、彼女に目線を合わせるようにしゃがんだ。
そして、ケルムからの言葉を彼女に伝えた。

「アンナはしっかり淫魔達に届けた……安心していい」

「……」

「それと……ケルムに会った」

サラは顔を上げ、ジェイスの顔を見る。

「あんたに……『好き』と伝えてくれって言われた」

それを聞いて、サラはぽろぽろと涙を流した。そしてそれを両手で押さえながら、こぼれるように言葉を漏らした。

「言葉を……話せなかったの……あの人……」

「……」

「あの人と愛し合ったあと……私たちは2人で夜空を眺めながら話した……」

… … … …

「さ……ら…さら……」

彼はずっと私の名前を呼んでた。
彼が何を伝えようとしているのか、私には手に取るようにわかった。

だから私も伝えたの。

「私も……好きだよ」

「す……ぃ?」

「ふふ……『好き』だよ。『好き』っていうの……大切な人に想いを伝えたいときは」

「しゅ…す……くぃ…」

「はは……」

「さら……すぃ」

「……ありがとう」

… … … …

「ケルムは……話すのがへたくそで……それでも私に『好き』って言いたくて……たくさんキスしてくれた……」

「……」

「人間の男の人よりも……ずっと私をちゃんと見てくれる……そんな気がした。どうして……どうして……」

サラの涙は……止まらなかった。
そんな彼女に、ジェイスは言う。

「俺は職業柄、今までたくさんの淫魔を見てきた。当然、殺したこともある……」

「……」

「女型のサキュバスは繁殖行動のため身体が強く、何度でも出産できる。だから多数の人間の男と関係を持つんだ。その行いに愛はなく、男は性的な欲求をサキュバスで満たし、サキュバスは男から精を奪って繁殖という本能を全うする」

サラは涙を抑えながらジェイスの話に耳を傾けた。

「しかし寿命が短い男型のインキュバスは、生涯で1人か2人の女性としか関係を持たない。だからこそ……だからこそインキュバスは……関係を持った女性を心の底から愛するんだと思う」

「……」

「ケルムも……きっとそうだったはずだ」

その言葉を聞いて、サラの目からはもっとたくさんの涙が溢れた。

ジェイスはサラが心配で外に出て来た村長に軽く挨拶をして……
何も言わずに話を聞いたディページとともに……イーストレア村を去っていくのであった。



ジェイスは次の目的地フィジールを目指す。
辺りが暗くなり始めると、洞窟を利用した簡単なキャンプを作り、焚火に辺りながら星空を見ていた。

すると、ここまで何も言わなかったディページがニヤニヤとジェイスに言う。

「本当に甘ちゃんだよねぇジェイスって……」

「……なんのことだ?」

「淫魔も殺さないし……サラちゃんに嘘までついてさ」

「なんのことだ?……俺は嘘なんてついていない」

「いや……嘘だね」

ディページは焚火のぱちぱちという音を聞きながら、ジェイスにも例の悪魔的な笑顔を向けた。

「淫魔は繁殖するために人間にとって都合のいい生態になっただけだ。愛とか恋とか、そんなものは人間側が勝手に感じてるだけなんだよ。色んな女を抱きたい男の欲求に対応するのため、サキュバスは豊満で丈夫な身体を持っている。……どんなに乱暴にされてもいいようにね?そしてインキュバスだって人間の女にとって都合のいい存在なだけ。たった1人を愛して死んでいく……。いかにもバカな女が好きそーな生態じゃん……?」

ジェイスが黙ってそれを聞いていると……ディページは足りないならと、さらに言葉を重ねる。

「淫魔がそんな生態になった理由はただの繁殖の効率化。欲深き人間の感情を利用して、ひたすらに淫魔を全うする。それなのにさ……くすくす……あんなにドラマチックに話を装飾して。まるで淫魔と人間の間に真実の愛があるみたいに言っちゃってさ……恥ずかしいよねぇ」

顔を見ていたわけではないが……ジェイスはディページがどんな顔でその話をしているのかよくわかった。
それほどジェイスはオロバスという悪魔のことを、ディページのことをよくわかっていた。

ディページはあざとく……そして吐き捨てるようにジェイスに言った。

「あんた……悪魔より悪魔みたいだよ。ジェイス」

煽るようなディページの態度に、ジェイスは星を見ながら返答する。
女王とは違い、ジェイスはとてもリラックスしていた。

「お前の狙いはわかってるぞ、ディページ。……俺が壊れるのが見たいんだろ?」

「……お気づきだったんですか?……ご主人様」

「あるいは、ただ俺の困っている顔が見たいだけか……残念ながらその手には乗らない」

「ふーん……」

2人の会話に少しだけ沈黙ができる。
ぱちぱち……と、焚火の優しい音だけが洞窟に響く。

ジェイスが、火に薪をくべながら言う。

「しかし妙だ……。俺を困らせたいなら、なぜお前は女王との勝負に負けなかった?」

この質問にディページは少し驚く。

「べつに……サキュバスがタイプじゃないってだけ。俺って悪魔としては結構高尚だしね……。下品なやつは嫌いなんだよ」

「嘘だな」

「……」

「下品とか上品とか……お前がそんなものだけで女を判断しないことは知ってる。お前はどんな女だろうと、いい部分を見つけ出す天才……いや、エロ悪魔だからな」

「……」

「……助けてくれたんだろ?」

それを聞くと、ディページは焚火に背を向け、ジェイスからも目をそらした。
そんなディページにジェイスは続ける。

「ディページ……お前は出会ったころに比べて随分丸くなった。まぁ、俺も人のことは言えないが」

「……」

「女王との戦い……勝ってくれて助かった。ありがとう」

そして、仕事を終えた男二人の夜は更けていく。

「……ふん」




ー今回対応したモンスターの記録ー

■サキュバス

怪物:淫魔
種別:悪魔(人間との混血)

女型の淫魔。どの個体も端正な顔立ちと、豊満な胸、引きしまった肉体を持つ。
『惚れ魔法』と『触癒形質』を用いて、人間の男性を虜にし堕落させ性交渉を行い、男型のインキュバスを孕む。

インキュバスと比べて非常に身体が強く食欲、性欲も旺盛。生涯の半分は人間男性との性交渉に費やされ、個体によっては100回以上の出産を行うものもいる。
一般的な生物は効率的に繁殖するため妊娠せずに繁殖行動を取れる男性の方が肉体的に強くなる傾向があるが、異種族との性交渉を前提とした淫魔の繁殖の性質上、女性型であるサキュバスが多くの繁殖行動を取れるように進化していった。

基本的には巣(コロニー)を形成して集団で活動するが、単独で行動する個体もおり、そのような個体は寝ている男性に魔法で淫猥な夢を見せて精を奪うため淫夢魔とも呼ばれる。
サキュバスは必ず人間の女性から生まれてくるが、ある一定の年齢になると強い帰巣本能を持つようになり、自ら巣(コロニー)に帰る。

■インキュバス

怪物:淫魔
種別:悪魔(人間との混血)

男型の淫魔。どの個体も端正な顔立ちと、引きしまった肉体を持つ。
『惚れ魔法』と『触癒形質』を用いて、人間の女性を虜にし性交渉を行い、女形のサキュバスを孕ませる。

サキュバスよりもずっと短命で身体も弱く、その分成長もはやい。
生涯で性交渉するのは1~2人ほどで、その分心のそこから関係を持った女性を愛するとも言われている。

淫魔同士の繁殖行動がないせいか、役割を果たしたインキュバスはコミュニティにおいて軽視される傾向が強い。
身体が弱いため長旅などもできず、群れが巣(コロニー)を移動する際にはサキュバスの食料として解体されるケースもある。



サキュバスとインキュバスは、現代ファンタジーに必ずといっていいくらい登場する有名な悪魔です。
特に女性型であるサキュバスの人気はかなり高く、中には根強いファンを持ったキャラクターもいますよね。

昔はその存在を信じていた人も多かったようで、ルネサンス期には『インキュバスは人間の女性を本当に妊娠させるのか?』という議論が真剣に行われていたんだとか。
しかし、これは当時若い女性が父親不明の子供を妊娠するケースが多かったため、その言い訳として使っていたという裏話があります。生まれてくる子がかわいそう。

性的な題材としては現代でも人気があり、ある意味で時代のニーズに合わせて人間に利用されてきた悪魔ともいえます。
色々な作品で魅力的に描かれることが多いところを見ると、人間の欲望というのは何年たってもあまり変わらないのかもしれません。

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