だらだらとした映画語り

因幡雄介@B級映画紹介

『アス』 もし不思議の国のアリスが帰らなかったら【70点】

【あらすじ】



「ゲット・アウト」がアカデミー賞にノミネートされ、脚本賞を受賞するなど大きな話題を集めたジョーダン・ピール監督が、自分たちとそっくりの謎の存在と対峙する一家の恐怖を描いたサスペンススリラー。

 夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンとともに夏休みを過ごすため、幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れたアデレードは、不気味な偶然に見舞われたことで過去のトラウマがフラッシュバックするようになってしまう。

 そして、家族の身に何か恐ろしいことが起こるという妄想を次第に強めていく彼女の前に、自分たちとそっくりな“わたしたち”が現れ……。

「ゲット・アウト」に続き、数々のホラー/スリラー作品を大ヒットさせてきたジェイソン・ブラムが製作。主演には「それでも夜は明ける」でアカデミー助演女優賞を受賞し、「ブラックパンサー」などで活躍するルピタ・ニョンゴを迎えた。



【因幡さんの映画語り】



 監督ジョーダン・ピールは『ゲット・アウト』を製作した人である。

 黒人のあるあるネタで冗談を言うコメディアンで、監督としての才能も発揮した。

 日本人にはなじみのないジョークだが、それは随所に映画で表現されている。

 

 主人公アデレードは、子供の頃に見たトラウマのおかげで、ビーチに行くことをためらっていた。

 夫に強引に推し進められ、しかたなく2人の子供と一緒にビーチに行くアデレードだが、幼少期に会った白人が何者かによって殺されていた。

 ビーチから帰り、家でくつろいでいるところを、4人の家族に襲撃される。

 それは自分にそっくりな人物だった。

 彼らは影の世界からきたといい、金属製のハサミを持ち、表の世界である自分たちと成り代わろうとするが・・・。

 

 はっきりいうと、即行でオチがわかる。(というか、わかりやすい)

 最初はサスペンスだったのが、後半になると、大パニックの大虐殺になっていく。

 ラストは意味不明である。

 グロいシーンはあるものの、コメディアンならではの冗談がはさまれているので、そんなに陰鬱な気分にはならなかった。(むしろ笑う)

 ラスト付近で広がる奇妙な世界。

 ウサギ、ウサギ、ウサギ、ウサギ・・・。

 これがジョーダン・ピールの世界なのか。

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