天壌無窮の守人
第七幕 二話 守人の定め
この世界は汚れすぎた、許容できる範疇をとうに超えてしまっていたのだ。私がそのことに気づいたのはつい最近であった。もう消すしかないのだ…全ては遅すぎた、私のせいなのだ…。
「ノス!いったいどういう事なんだ説明してくれよ!」
下からノックが大声でノス、もといノストラダムスに話しかける。光の巨人はノックの方へ向き少し思案するかのような素振りを見せるた後。
「いいだろう、説明ぐらいしてやらないと納得しなそうなやつらがいるからな」
と吾蔵研究員やCcの方を見ながら言い、事の経緯を話し出したのだった。
ゼロポイントとお前たちが呼んでいる代物、それを見つけたのは随分と年を重ねてからだった。それにそれを見つけたのはほぼ偶然だった、私はどう辿り着いたのか一切記憶が無い気付けば目の前にそれがあったのだ。そしてそれを一目見た瞬間、全身が大きく身震いした。歓喜とも恐怖とも取れない異様な感覚が私を襲ったのだ。
眩い光を放つそれを私はずっと目が離すことが出来なかった、いったいどれほどの時間がたったのだろうか気づけば目の前にあるそれが何なのか、いつのまにか私は完全に理解していた。
この世界線を含めすべての世界は平行に時間が流れており、そこには必ず世界線が他の世界線と比べて遅くなったり速くなったり、混じったり均衡が崩れることが無いよう守人が必ず一人だけいるのだ。ただしどうしても他の世界線のものが紛れ込むことがある、俗に言う神隠しなどの現象がそれに当たる。それらを加味して調整などを行ったりする役目も担っていると。
また守人と呼ばれるものの中には人間たちの前に出る者もいる、ここの世界線ではないがイエスがそれにあたり、それは神話となり他の世界線でも語られる。お前たちも一度死んだのに生き返った、なんて話は聞いたことあるだろう?それは守人になったことにより半不死体となったからだ。守人はその世界を見守る際には転生しこの世に体を顕現させる。私もそのために何度か経験したさ、何とも言えん感覚だったがな。
本題と行こうか、ある日この世界線で問題が起きた。私がいるというのにゼロポイントまでたどり着いた人物がいた、極稀にたどり着く者もいるが基本的に守人がいる世界ではゼロポイントに辿り着く者はいない。
そしてたどり着いたとしても元の世界に戻れるはずがない、戻れるはずがないのに…その者は戻り、挙句の果てに創れるはずのない模造品まで創り出し全てを狂わせた…。私は当時休眠状態にあったためその異変に気付くことが出来なかった、その上私までその模造品の影響を受けてしまった。おかげで最近までは本来の力を使うことが出来なかったのだ、恥ずかしいことにな。
そして完全に世界線が狂った場合ほかの世界に影響が出ないよう自動的に切り離され、やがて消滅する仕組みとなっているのだが…その模造品のせいで繋がりが完全に断ち切れていない状態となってしまったのだ。その繋がりを保っている柱となる物は合計で5つ、そして先ほど最後を繋がりを破壊したと思ったのだが…
と言った後、吾蔵研究員の方を向き。
「お前の持っているその機械にまだ残っているようだな…今すぐそれを渡せ」
そう言い吾蔵研究員の腰にぶら下がっている中に光り輝くものが入っているガラス質の球体にトリガーが付いただけの機械らしき物を指さした。
「その話を聞いた上で渡すとでも?お前が言うこの世界で、我々はここで生きているんだ、そんな話飲めるわけがないだろう」
身構えながらじりじりと後退し距離を取る吾蔵研究員、だがノストラダムスにとっては手の届く範囲には変わりない。
はぁとノストラダムスは大きなため息をつき吾蔵研究員の方へと手を伸ばす。その瞬間ノストラダムスの手にちくりと何かが当たった反応があった。手をどけてそこの場所を見るとミリーがそこには手を広げ立っていた。ミリーの印象的な赤い髪の毛は煌々と輝いており恐らく力を行使したのであろうことが分かる。
「なんのつもりだ」
「嫌アル、まだ消えたくないアル」
うっすらと涙を浮かべて頬を膨らましノストラダムスの方を睨んでいる。
「駄々をこねるな、これは世界を救うため仕方のないことなのだ。それにノック、ミリーおまえ達もこの世界にとってはイレギュラーな存在なのだ」
「え………?」
呆気にとられるミリーとノックを無視して吾蔵研究員へと手を伸ばす、のだが軽く手を弾かれた。Ccが着地した姿が見れる。
『分からんな、この世界が消えてしまえばお前も一緒に消えるのではないか?』
「一度は死んでる身だ、そんなの関係ないだろう?邪魔だ、去ね」
Ccに向かって拳を繰り出す、その拳は巨体に似合わず俊敏な動きでCcを狙う。Ccはなんとか間一髪の所で拳を回避するも拳によって巻き上がった瓦礫を浴びるように受ける。
瓦礫から起き上がったCcはすぐさま何発もの銃弾をノストラダムスに向けて発砲する、しかし着弾した箇所には傷一つすらつかず身じろぎすらしない。Ccはくるりと身を翻し吾蔵研究員のいる方へ顔を向ける。
『吾蔵研究員!それは使えないのか!』
「下手な環境下で使えば奴に力をすべて持っていかれるかもしれん!このままでは無理だ!」
そう2人が話しているとノストラダムスは右手を横なぎに払う、その衝撃でミリーを含め3人は吹っ飛ばされてしまった。ノックはぎりぎり範囲外にいたため助かったのだが、そんなノックはノストラダムスにゆっくりと近寄っていく。
「…なぁ、イレギュラーってどういうことだよ。ノス」
「お前たちのような存在は本来作られるべき存在、産まれるべき存在では無かったという事だ、輪廻転生の輪から外れた存在は守人だけのはずなのだ」
「だから一緒にこの世界から消えろと…?」
余りにも冷淡に答えるノストラダムスに震えた声でノックは問う。
「そうだ、これで納得したか?」
そう答えるミリーたちが瓦礫の中からはいずり出てくる、Ccのパワードスーツにはひびが入っていた。
「…な……ろ」
肩を震わせながらノックが何かを呟く、それに対してノストラダムスが聞き返す。
「なんだって?」
「んなわけないだろうがこの大馬鹿やろおおおおおおおおお!」
巨大なエネルギーの塊がノックから射出されノストラダムスの顔面に直撃する。エネルギーを直接顔面から受けたノストラダムスは大きくのけぞることとなったのだ。仰け反った体勢から戻ったノストラダムスはノックを睨みつける。
「…大馬鹿者はお前だノック、どうやらここまでのようだな」
「ああいいだろう!!てめぇの頬引っ叩いて目ぇ覚ましてやる!覚悟しろノス!」
ノックはノストラダムスに指を向けそう宣言したのであった。
世壊まで 残す所あと45分
「ノス!いったいどういう事なんだ説明してくれよ!」
下からノックが大声でノス、もといノストラダムスに話しかける。光の巨人はノックの方へ向き少し思案するかのような素振りを見せるた後。
「いいだろう、説明ぐらいしてやらないと納得しなそうなやつらがいるからな」
と吾蔵研究員やCcの方を見ながら言い、事の経緯を話し出したのだった。
ゼロポイントとお前たちが呼んでいる代物、それを見つけたのは随分と年を重ねてからだった。それにそれを見つけたのはほぼ偶然だった、私はどう辿り着いたのか一切記憶が無い気付けば目の前にそれがあったのだ。そしてそれを一目見た瞬間、全身が大きく身震いした。歓喜とも恐怖とも取れない異様な感覚が私を襲ったのだ。
眩い光を放つそれを私はずっと目が離すことが出来なかった、いったいどれほどの時間がたったのだろうか気づけば目の前にあるそれが何なのか、いつのまにか私は完全に理解していた。
この世界線を含めすべての世界は平行に時間が流れており、そこには必ず世界線が他の世界線と比べて遅くなったり速くなったり、混じったり均衡が崩れることが無いよう守人が必ず一人だけいるのだ。ただしどうしても他の世界線のものが紛れ込むことがある、俗に言う神隠しなどの現象がそれに当たる。それらを加味して調整などを行ったりする役目も担っていると。
また守人と呼ばれるものの中には人間たちの前に出る者もいる、ここの世界線ではないがイエスがそれにあたり、それは神話となり他の世界線でも語られる。お前たちも一度死んだのに生き返った、なんて話は聞いたことあるだろう?それは守人になったことにより半不死体となったからだ。守人はその世界を見守る際には転生しこの世に体を顕現させる。私もそのために何度か経験したさ、何とも言えん感覚だったがな。
本題と行こうか、ある日この世界線で問題が起きた。私がいるというのにゼロポイントまでたどり着いた人物がいた、極稀にたどり着く者もいるが基本的に守人がいる世界ではゼロポイントに辿り着く者はいない。
そしてたどり着いたとしても元の世界に戻れるはずがない、戻れるはずがないのに…その者は戻り、挙句の果てに創れるはずのない模造品まで創り出し全てを狂わせた…。私は当時休眠状態にあったためその異変に気付くことが出来なかった、その上私までその模造品の影響を受けてしまった。おかげで最近までは本来の力を使うことが出来なかったのだ、恥ずかしいことにな。
そして完全に世界線が狂った場合ほかの世界に影響が出ないよう自動的に切り離され、やがて消滅する仕組みとなっているのだが…その模造品のせいで繋がりが完全に断ち切れていない状態となってしまったのだ。その繋がりを保っている柱となる物は合計で5つ、そして先ほど最後を繋がりを破壊したと思ったのだが…
と言った後、吾蔵研究員の方を向き。
「お前の持っているその機械にまだ残っているようだな…今すぐそれを渡せ」
そう言い吾蔵研究員の腰にぶら下がっている中に光り輝くものが入っているガラス質の球体にトリガーが付いただけの機械らしき物を指さした。
「その話を聞いた上で渡すとでも?お前が言うこの世界で、我々はここで生きているんだ、そんな話飲めるわけがないだろう」
身構えながらじりじりと後退し距離を取る吾蔵研究員、だがノストラダムスにとっては手の届く範囲には変わりない。
はぁとノストラダムスは大きなため息をつき吾蔵研究員の方へと手を伸ばす。その瞬間ノストラダムスの手にちくりと何かが当たった反応があった。手をどけてそこの場所を見るとミリーがそこには手を広げ立っていた。ミリーの印象的な赤い髪の毛は煌々と輝いており恐らく力を行使したのであろうことが分かる。
「なんのつもりだ」
「嫌アル、まだ消えたくないアル」
うっすらと涙を浮かべて頬を膨らましノストラダムスの方を睨んでいる。
「駄々をこねるな、これは世界を救うため仕方のないことなのだ。それにノック、ミリーおまえ達もこの世界にとってはイレギュラーな存在なのだ」
「え………?」
呆気にとられるミリーとノックを無視して吾蔵研究員へと手を伸ばす、のだが軽く手を弾かれた。Ccが着地した姿が見れる。
『分からんな、この世界が消えてしまえばお前も一緒に消えるのではないか?』
「一度は死んでる身だ、そんなの関係ないだろう?邪魔だ、去ね」
Ccに向かって拳を繰り出す、その拳は巨体に似合わず俊敏な動きでCcを狙う。Ccはなんとか間一髪の所で拳を回避するも拳によって巻き上がった瓦礫を浴びるように受ける。
瓦礫から起き上がったCcはすぐさま何発もの銃弾をノストラダムスに向けて発砲する、しかし着弾した箇所には傷一つすらつかず身じろぎすらしない。Ccはくるりと身を翻し吾蔵研究員のいる方へ顔を向ける。
『吾蔵研究員!それは使えないのか!』
「下手な環境下で使えば奴に力をすべて持っていかれるかもしれん!このままでは無理だ!」
そう2人が話しているとノストラダムスは右手を横なぎに払う、その衝撃でミリーを含め3人は吹っ飛ばされてしまった。ノックはぎりぎり範囲外にいたため助かったのだが、そんなノックはノストラダムスにゆっくりと近寄っていく。
「…なぁ、イレギュラーってどういうことだよ。ノス」
「お前たちのような存在は本来作られるべき存在、産まれるべき存在では無かったという事だ、輪廻転生の輪から外れた存在は守人だけのはずなのだ」
「だから一緒にこの世界から消えろと…?」
余りにも冷淡に答えるノストラダムスに震えた声でノックは問う。
「そうだ、これで納得したか?」
そう答えるミリーたちが瓦礫の中からはいずり出てくる、Ccのパワードスーツにはひびが入っていた。
「…な……ろ」
肩を震わせながらノックが何かを呟く、それに対してノストラダムスが聞き返す。
「なんだって?」
「んなわけないだろうがこの大馬鹿やろおおおおおおおおお!」
巨大なエネルギーの塊がノックから射出されノストラダムスの顔面に直撃する。エネルギーを直接顔面から受けたノストラダムスは大きくのけぞることとなったのだ。仰け反った体勢から戻ったノストラダムスはノックを睨みつける。
「…大馬鹿者はお前だノック、どうやらここまでのようだな」
「ああいいだろう!!てめぇの頬引っ叩いて目ぇ覚ましてやる!覚悟しろノス!」
ノックはノストラダムスに指を向けそう宣言したのであった。
世壊まで 残す所あと45分

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