死の床に、エッセイの価値を、教わった。

越庭 風姿【 人は悩む。人は得る。創作で。】

工場でできたてのパンはおいしい

 日本人の主食はパンかごはんである。
 最近学校給食で、ナンがでるらしい。
 国際理解教育の一環で、和食、洋食、中華以外にもさまざまな趣向がこらされている。
 我が家の食卓では、ごはんが多い。
 朝は時間節約のために食パンをそのままかじっている。
 スーパーなどで売っている食パンには、バターなどがあらかじめ練り込んであるため、何もつけなくてもおいしくできている。
 もともとお菓子だったパンが、四角く焼かれて食卓に上るようになったため「食パン」という名前がついたらしい。
 小学校のときにパン工場見学にいった。
 パン工場は同じ市内にあって、小学校のときにいったきり近くを通ることもなかった。
 数年前に仕事でたまたま通りかかったとき、周囲にパンのおいしそうな匂いが立ち込めていることに気付いた。
「この地域の人は、この匂いでご飯を食べられるのではないか」
 と思った。
 しょうゆ工場がある地域では、しょうゆの匂いが数キロ先までしていた。
 こちらは口の中がしょっぱくなりそうで、いつもよだれが出てしまうのではないだろうか。
 工場でできたての食品はおいしいと聞いたことがある。
 スナック菓子の工場でできたてを食べると、小売店で食べるものとは別の味がする。
 パンも同様なのだろう。
 焼きたてパンの店で買ったパンがおいしいように。

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