「TSF病」を発症した男子高校生がウサミミ美少女になる話
1、プロローグ
時は2020年…より少し先の時代。
季節は夏に近づき、日本各地に点在する学舎は夏休みに入る季節となり、日本中の学生たちが歓喜に満ち溢れていた。
そんな真夏のとある高校。京都都内に点在している共学校の一つ、私立青夏高校も翌日から夏休みに入ると言うことで学生達の賑わいを見せていた。
この物語の主人公こと、東雲 悠兎も夏休みを待ち遠しにしていた1人だ。
「お前達、明日から夏休みだ。遊び呆けるのも良いが勉強もしっかりしろよ。2年生の夏休みは貴重だからな。この高校を卒業した後に大学に行こうと思っている奴は2年の夏から受験勉強を始めといた方がいいと聞くし頑張るんだぞ。…まぁ教師の立場だからこんな事言ってるがな、俺は高校生の時の夏休みは遊びまくっていたぜ!毎日出掛けてはそこらに居る姉ちゃん達にナンパしたりしてな!ガッハッハ!」
「おい悠兎、なんであの担任は教師になれたんだろうな?」
「…俺にも全く理解は出来ないが、どうせ大学受験の時に鉛筆をサイコロがわりに転がして答え埋めたんだろうな。新島先生って何でか運だけは良いだろ?」
今話しかけてきたのは前の席にいる俺の親友の森元 大輔だ。保育園からの付き合いで小中高と同じ学校に通っている。体つきはしっかりとしており、筋肉ムキムキの体育会系のマッチョだ。もちろん運動系の部活に入っている、が…物凄いオタクだ。
「そういえば悠兎さん、大輔さん。夏休み初めの1週間って予定ありますか?良かったらどこか一緒に遊びに行きませんか?出来ればアニメグッズ巡りとか一緒に行きたいです!」
右隣から話しかけてきた奴は伊波 直樹である。中学からの付き合いで、俺と大輔のどちらとも仲が良い親友だ。今さっきの発言通りオタクだ。しかも、ガッチガチのアニメオタクだ。
オタクと聞いて凡人な顔をしているだろうと思うだろうが、直樹はかなりのイケメンだ。それはもう世間一般から見てもイケメンだ。以前に女の子に告白だってされていたほどだ。まぁガチオタがバレてすぐ振られていたが。
「そうだなぁ、とりあえず最初の5日間位は家でゴロゴロしていたいから…来週の木曜日からは大丈夫だぞ」
「お!?いいな!俺も木、金は部活ねぇからいけるぜ!」
「よし、そしたら来週の木曜日にしましょう」
俺もガチって言うほどではないがオタクだ。アニメも好きだしラノベなんかも普通に読む。最近は家にあるラノベも殆ど読んでしまったから木曜日に何か新しい作品を買ってみよう。
俺たちが話していても担任の話は進んで行く。
まぁ内容としては夏休み中の注意なんかだ。どうせプリントで配られているから後で見れば良いか。しかも、殆どが基本的な事しか書いてないから読まなくても良いだろう。
「話はこんなもんだ!後は…あぁそうだった。もし夏休み中にTSF病が発症したら学校に連絡してくれよ。まぁそんな奴はいないだろうけどな!それじゃあホームルームは終了だ!気をつけて帰れよ!」
そう言うと、新島先生はそそくさと教室を出て行った。
あの教師、色々と雑だな。何で教師になれたのか全くわからない。学校七不思議の一つだ。
「TSF病か…あれって相当珍しい病気だったよな。確か発症確率が一千万分の一だよな?しかも発症したら性転換してしまうんだろ?」
「そうですね。ネットとかで載っている情報では性転換した際には絶対にイケメンか美女になるらしいですよ。しかも、何て言ったって発症者は特殊能力が手に入るらしいですよ!体の身体能力が激的に向上したり、睡眠を必要としなくなったり、魔法が使えるようになったりするらしいですよ!」
「あぁ俺もなってみてぇな…」
「え゛!?大輔、お前女の子になりたいのか?」
「ちげぇよ!そっちじゃなくて特殊能力の方だよ!だって魔法が使えるかもしれないんだぞ?アニメとかでしかあり得なかったことが出来るかもしれないんだぞ?」
「そうですね!僕も魔法が使えるようになってみたいです!なんかこう…厨二病心がくすぐられますよね!」
確かにそれは魅力的だ。俺だって一時期は若干厨二病になりかけた事がある。なぜ厨二病になり切らなかったのかと言うと、中学時代の直樹が原因だ。左腕に包帯巻きつけて眼帯をして学校に来た事があった。あまりの痛さに俺の厨二病がビビって引っ込んでしまった。
「まぁこんな話しててもTSF病にはならないだろうし、さっさと帰ろうぜ。俺眠い」
「おいおい、悠兎。お前5・6時限目も寝てただろうが。よくそんなに眠れるな」
「そうですよ。夏休みに体調を崩さないか心配です」
「お前は俺の親か!別に良いだろ。俺の三大欲求の7割は睡眠欲で出来てんだよ。いくら寝たって飽きないな」
俺たちはたわいも無い話をしながら帰路に着く。
俺と大輔は徒歩で、直樹は自転車通学だ。だけど途中までは道が一緒だから3人で帰る。
「悠兎、お前相変わらず背が低っけぇな」
「うるせぇ!俺はまだ成長期だからこれからなんだよ!」
「いや、高校2年生で成長期って…普通の人なら終わってますよ」
最後に身長を測ったのは2週間前の身体測定の時だ。少しでも伸ばそうと背伸びをしていたら怒られた。記録は148cm…畜生!
そもそも、大輔と直樹がデカイから俺が小さく見えるだけなんじゃ無いのか!?(※違います)
大輔は176cmで、直樹は180cmだ。俺にも身長を分けてくれ!
「それじゃあ、俺たちこっちの道だからここまでで。また5日後な」
「うん。楽しみにしてるよ!」
そう言うと直樹は押していた自転車に跨り手を振りながら帰って行った。
しばらく歩いて行くと自宅のある13階建のマンションが見えて来た。
実は俺と大輔は同じマンションに住んでいる。と言っても、大輔は3階で俺は13階だ。
どちらとも男の一人暮らしなのだが、何故か防犯セキュリティがしっかりとした所にするように両親に言われてここになった。両親曰く「悠兎ちゃんが知らない人に襲われたらいけないからよ!ただでさえ女の子っぽい中性的な顔立ちなんだから欲情する輩がいるかもしれないわ!」「そうだぞ。まぁそんな状況になったら面白そうだが、安全が第一だからな!」と言われた。そんなに女の子っぽい顔してるか…?泣いちゃうぞ?
セキュリティの自動ドアロックのパネルに自分の部屋の番号を打ち込み、更には指紋認証をする。すると隣の自動ドアが開き、大輔と一緒に中に入る。
「んじゃ、また5日後な」
「おう!あ、そうだ。明日か明後日にお前の漫画返しに行って良いか?」
「おっけ〜、まぁいつでも良いぞ。それじゃ」
俺はマンションのホールで大輔に手を振りながらエレベーターに乗り込む。
何だかここまで帰ってくると一気に気が抜けてくる。早くベットに飛び込みたい。
エレベーターが13階で停止し、ドアが開く。
部屋の場所は一番奥なため、少し早歩きで向かう。
あぁ、今日も疲れた。早く寝たい早く寝たい早く寝たい早く寝たい!ご飯を食べたりお風呂に入ったりしないといけないけど、とりあえず寝たい。どうせ明日は夏休みなんだから明日お風呂に入れば良いや。
鍵を鍵穴に差し込み解錠し、ドアを開ける。
玄関に入った途端、涼しい風が夏の暑さで火照った体を一気に包み込む。今時は外出中でも携帯でエアコンの入れ切りが出来るため、悠兎は予めにつけておいたのだ。…1時間も前に。
あぁ、この瞬間が1番の至福の時間だ…!冷気が少し汗のしみたカッターシャツを一気に冷やしてくれる。
少しの廊下を渡って、リビングに向かう。そこは、男子高校生の一人暮らしとは思えないほどに清潔感があり、壁には漫画や書籍がかなりの量敷き詰められている。家具は白と黒のモノクロで揃えられており、統一感を感じさせられる。
実は悠兎、かなり裕福な家庭で育っている。この部屋も彼の両親が家賃を払っており、一人暮らしの部屋にも関わらず2LDKの間取りの部屋を借りている。家賃は両親だが、申し訳ないと言う理由で水道代と光熱費、食費は自分で稼いでいる。エアコンをガンガンにつけている彼はどうやってお金を稼いでいるのかと言うと株式である。悠兎は頭が良い。身長は低いが。
冷蔵庫から冷えたお茶を取り出し、コップに注いでからソファまで持っていき深く座り込む。
「はぁ、昨日にラノベを読みすぎるんじゃなかった。まだ夕方なのに眠いし頭痛い…」
文句を言いつつも携帯を取り出し株式の専用アプリを開ける。そこからは黙々と作業が進められて行く。その時間は約10分。
「あぁ〜もう駄目だ…ねむ…い…ーーーー」
株式という日課を終えた途端、彼は抗うことの出来ない睡魔に襲われ、ソファに横になって眠ってしまった。
季節は夏に近づき、日本各地に点在する学舎は夏休みに入る季節となり、日本中の学生たちが歓喜に満ち溢れていた。
そんな真夏のとある高校。京都都内に点在している共学校の一つ、私立青夏高校も翌日から夏休みに入ると言うことで学生達の賑わいを見せていた。
この物語の主人公こと、東雲 悠兎も夏休みを待ち遠しにしていた1人だ。
「お前達、明日から夏休みだ。遊び呆けるのも良いが勉強もしっかりしろよ。2年生の夏休みは貴重だからな。この高校を卒業した後に大学に行こうと思っている奴は2年の夏から受験勉強を始めといた方がいいと聞くし頑張るんだぞ。…まぁ教師の立場だからこんな事言ってるがな、俺は高校生の時の夏休みは遊びまくっていたぜ!毎日出掛けてはそこらに居る姉ちゃん達にナンパしたりしてな!ガッハッハ!」
「おい悠兎、なんであの担任は教師になれたんだろうな?」
「…俺にも全く理解は出来ないが、どうせ大学受験の時に鉛筆をサイコロがわりに転がして答え埋めたんだろうな。新島先生って何でか運だけは良いだろ?」
今話しかけてきたのは前の席にいる俺の親友の森元 大輔だ。保育園からの付き合いで小中高と同じ学校に通っている。体つきはしっかりとしており、筋肉ムキムキの体育会系のマッチョだ。もちろん運動系の部活に入っている、が…物凄いオタクだ。
「そういえば悠兎さん、大輔さん。夏休み初めの1週間って予定ありますか?良かったらどこか一緒に遊びに行きませんか?出来ればアニメグッズ巡りとか一緒に行きたいです!」
右隣から話しかけてきた奴は伊波 直樹である。中学からの付き合いで、俺と大輔のどちらとも仲が良い親友だ。今さっきの発言通りオタクだ。しかも、ガッチガチのアニメオタクだ。
オタクと聞いて凡人な顔をしているだろうと思うだろうが、直樹はかなりのイケメンだ。それはもう世間一般から見てもイケメンだ。以前に女の子に告白だってされていたほどだ。まぁガチオタがバレてすぐ振られていたが。
「そうだなぁ、とりあえず最初の5日間位は家でゴロゴロしていたいから…来週の木曜日からは大丈夫だぞ」
「お!?いいな!俺も木、金は部活ねぇからいけるぜ!」
「よし、そしたら来週の木曜日にしましょう」
俺もガチって言うほどではないがオタクだ。アニメも好きだしラノベなんかも普通に読む。最近は家にあるラノベも殆ど読んでしまったから木曜日に何か新しい作品を買ってみよう。
俺たちが話していても担任の話は進んで行く。
まぁ内容としては夏休み中の注意なんかだ。どうせプリントで配られているから後で見れば良いか。しかも、殆どが基本的な事しか書いてないから読まなくても良いだろう。
「話はこんなもんだ!後は…あぁそうだった。もし夏休み中にTSF病が発症したら学校に連絡してくれよ。まぁそんな奴はいないだろうけどな!それじゃあホームルームは終了だ!気をつけて帰れよ!」
そう言うと、新島先生はそそくさと教室を出て行った。
あの教師、色々と雑だな。何で教師になれたのか全くわからない。学校七不思議の一つだ。
「TSF病か…あれって相当珍しい病気だったよな。確か発症確率が一千万分の一だよな?しかも発症したら性転換してしまうんだろ?」
「そうですね。ネットとかで載っている情報では性転換した際には絶対にイケメンか美女になるらしいですよ。しかも、何て言ったって発症者は特殊能力が手に入るらしいですよ!体の身体能力が激的に向上したり、睡眠を必要としなくなったり、魔法が使えるようになったりするらしいですよ!」
「あぁ俺もなってみてぇな…」
「え゛!?大輔、お前女の子になりたいのか?」
「ちげぇよ!そっちじゃなくて特殊能力の方だよ!だって魔法が使えるかもしれないんだぞ?アニメとかでしかあり得なかったことが出来るかもしれないんだぞ?」
「そうですね!僕も魔法が使えるようになってみたいです!なんかこう…厨二病心がくすぐられますよね!」
確かにそれは魅力的だ。俺だって一時期は若干厨二病になりかけた事がある。なぜ厨二病になり切らなかったのかと言うと、中学時代の直樹が原因だ。左腕に包帯巻きつけて眼帯をして学校に来た事があった。あまりの痛さに俺の厨二病がビビって引っ込んでしまった。
「まぁこんな話しててもTSF病にはならないだろうし、さっさと帰ろうぜ。俺眠い」
「おいおい、悠兎。お前5・6時限目も寝てただろうが。よくそんなに眠れるな」
「そうですよ。夏休みに体調を崩さないか心配です」
「お前は俺の親か!別に良いだろ。俺の三大欲求の7割は睡眠欲で出来てんだよ。いくら寝たって飽きないな」
俺たちはたわいも無い話をしながら帰路に着く。
俺と大輔は徒歩で、直樹は自転車通学だ。だけど途中までは道が一緒だから3人で帰る。
「悠兎、お前相変わらず背が低っけぇな」
「うるせぇ!俺はまだ成長期だからこれからなんだよ!」
「いや、高校2年生で成長期って…普通の人なら終わってますよ」
最後に身長を測ったのは2週間前の身体測定の時だ。少しでも伸ばそうと背伸びをしていたら怒られた。記録は148cm…畜生!
そもそも、大輔と直樹がデカイから俺が小さく見えるだけなんじゃ無いのか!?(※違います)
大輔は176cmで、直樹は180cmだ。俺にも身長を分けてくれ!
「それじゃあ、俺たちこっちの道だからここまでで。また5日後な」
「うん。楽しみにしてるよ!」
そう言うと直樹は押していた自転車に跨り手を振りながら帰って行った。
しばらく歩いて行くと自宅のある13階建のマンションが見えて来た。
実は俺と大輔は同じマンションに住んでいる。と言っても、大輔は3階で俺は13階だ。
どちらとも男の一人暮らしなのだが、何故か防犯セキュリティがしっかりとした所にするように両親に言われてここになった。両親曰く「悠兎ちゃんが知らない人に襲われたらいけないからよ!ただでさえ女の子っぽい中性的な顔立ちなんだから欲情する輩がいるかもしれないわ!」「そうだぞ。まぁそんな状況になったら面白そうだが、安全が第一だからな!」と言われた。そんなに女の子っぽい顔してるか…?泣いちゃうぞ?
セキュリティの自動ドアロックのパネルに自分の部屋の番号を打ち込み、更には指紋認証をする。すると隣の自動ドアが開き、大輔と一緒に中に入る。
「んじゃ、また5日後な」
「おう!あ、そうだ。明日か明後日にお前の漫画返しに行って良いか?」
「おっけ〜、まぁいつでも良いぞ。それじゃ」
俺はマンションのホールで大輔に手を振りながらエレベーターに乗り込む。
何だかここまで帰ってくると一気に気が抜けてくる。早くベットに飛び込みたい。
エレベーターが13階で停止し、ドアが開く。
部屋の場所は一番奥なため、少し早歩きで向かう。
あぁ、今日も疲れた。早く寝たい早く寝たい早く寝たい早く寝たい!ご飯を食べたりお風呂に入ったりしないといけないけど、とりあえず寝たい。どうせ明日は夏休みなんだから明日お風呂に入れば良いや。
鍵を鍵穴に差し込み解錠し、ドアを開ける。
玄関に入った途端、涼しい風が夏の暑さで火照った体を一気に包み込む。今時は外出中でも携帯でエアコンの入れ切りが出来るため、悠兎は予めにつけておいたのだ。…1時間も前に。
あぁ、この瞬間が1番の至福の時間だ…!冷気が少し汗のしみたカッターシャツを一気に冷やしてくれる。
少しの廊下を渡って、リビングに向かう。そこは、男子高校生の一人暮らしとは思えないほどに清潔感があり、壁には漫画や書籍がかなりの量敷き詰められている。家具は白と黒のモノクロで揃えられており、統一感を感じさせられる。
実は悠兎、かなり裕福な家庭で育っている。この部屋も彼の両親が家賃を払っており、一人暮らしの部屋にも関わらず2LDKの間取りの部屋を借りている。家賃は両親だが、申し訳ないと言う理由で水道代と光熱費、食費は自分で稼いでいる。エアコンをガンガンにつけている彼はどうやってお金を稼いでいるのかと言うと株式である。悠兎は頭が良い。身長は低いが。
冷蔵庫から冷えたお茶を取り出し、コップに注いでからソファまで持っていき深く座り込む。
「はぁ、昨日にラノベを読みすぎるんじゃなかった。まだ夕方なのに眠いし頭痛い…」
文句を言いつつも携帯を取り出し株式の専用アプリを開ける。そこからは黙々と作業が進められて行く。その時間は約10分。
「あぁ〜もう駄目だ…ねむ…い…ーーーー」
株式という日課を終えた途端、彼は抗うことの出来ない睡魔に襲われ、ソファに横になって眠ってしまった。
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