最強の魔王が異世界に転移したので冒険者ギルドに所属してみました。
第342話 魔の征服を果たす魔王レア
「さて、もうこの世界の『理』は十分かな。どれもこれもぉ、一定のラインで止まっているよねぇ?」
その言葉にヴィヌは眉を寄せた。
「確かにこの領域から、もう一つ上に上がるには壁があるけれどぉ。それを乗り越えようとはしなかったのかしらぁ? それともここで十分だと自分で天井を決めちゃったぁ?」
一定のラインとは、『超越魔法』のことであり、確かに魔王と呼ばれる魔族であっても単独で使う魔法の限界点として扱われる最上位魔法の上に位置する魔法である。
人間の領域では精霊達の『理』を扱える体現者を『大賢者』と一括りにされるが、過去の歴史上『リラリオ』の世界では『最上位魔法』までしか目撃をされてはいない。
この世界においては精霊のみが扱える最高レベルの『魔』が超越魔法であり、そんな精霊達であっても超越の領域に立てる者は少ない。
――しかしその領域を『レア』は一蹴する。
『超越魔法』のラインを一定のラインと呼び、何故それ以上を目指さないのかとまるで蔑むかの如く精霊達に告げているのである。
「馬鹿を言うな……『超越』と何故呼ぶかを理解せよ! この『魔』こそが世界の頂点、それ以上などありはしない!」
『風』の精霊長老トネールは声高にそう叫ぶがレアは呆れた顔を浮かべて精霊王を見る。
「と、貴方の同胞は言っているけれど、貴方も同じ意見なのかしらぁ?」
この世界の『魔』の管理をするといった精霊王をレアは確かめるような視線を送る。
「無論だ。お前は何かを勘違いしているようだが、我らの使う魔法こそがこの世界の『理』の全てだ」
その上の領域を理解している者であれば、現在見せている精霊王ヴィヌの狼狽える目に、あっさりと気づくだろう。
しかしレアはその言葉に完全に精霊に興味をなくすのだった。
精霊王ヴィヌ自体は『超越魔法』の上がある事を知ってはいるようだが、それを認めずに否定するような言葉を吐く以上は『レア』と同列にはなり得ない。
「あっそう。他の精霊達は兎も角、この世界の『魔』を管理する貴方がその体たらくなのであればもう私から言う事はないわねぇ。でも安心しなさい?」
そういったレアは先程までよりも、それこそ魔人と戦った時よりも比べ物にならない力を示しながら告げる。
――貴方たちが滅びても、『理』だけは残してあげる。
レアの目は金色に輝き、二色の鮮やかな色が共律するかの如く共演する。
この世界で初めての『大魔王化』。そしてそのレアの全力であった。
【種族:魔族 名前:レア(真なる魔王) 魔力値:4500万
状態:通常 戦力値:2億4000万 所属:大魔王フルーフの直属の配下】。
↓
【種族:魔族 名前レア(大魔王化MAX) 魔力値:1億6200万
状態:二色の併用 戦力値:8億6400万 所属:大魔王フルーフの直属の配下】。
「この世界に貴方達精霊族に追随する者がいないからと言って、勝手に天井を設定して邁進することを諦めた愚かな種族よ。お前達が限界と決めつけた『魔』の『理』、その遥か高みの『理』。その大いなる力をしかとその目に焼き付けながら後悔し平伏すがいい……」
――神域『時』魔法、『空間除外』。
瞬間――。
トーリエ大陸に居る全てを対象に『魔王』レアの膨大な魔力を消費して、一つの『時魔法』が放たれた。
この世界の『魔』の頂点である数多いる精霊も、その精霊達の王であるヴィヌも分け隔てなく、全てを『除外』する。
それは時間や神々が定めたとされる概念までもを除外する魔法である――。
『超越魔法』などという程度の低い次元では無く、遥かその領域を超えた『神域』、精霊王ヴィヌですらその存在を知りつつも諦めた領域。
その大いなる神の御業と呼ぶべき『魔』の極地に至る魔王の『理』によって、精霊王ヴィヌ。火の精霊長老バーン。水の精霊長老リューカ。土の精霊長老ディガンダ、風の精霊長老トネール。
そして数多の精霊達は全て、生存権利をレアの手中に収められてこの世界から等しく『除外』されるのだった。
「さて、あとはこの大陸を沈めておきましょうかぁ」
そう言うとレアは右手の掌を天高く突き上げる。
『魔王』レアの目が眩い金色を放つと、何と大地が揺れ始めて大陸が深き海の底へと沈んでいった。
「成長を諦めたお前達など、高みに至ろうとも更に上を見据える我々魔族の敵ではないわ」
『魔王』レアは金色に目を輝かせながら精霊達を見下した。
――こうして『魔王』レア率いる魔族の大陸にちょっかいを出した精霊族は、その大陸に至る全ての存在を除外されて海の底へと沈むのだった。
レアに逆らった哀れな種族は徐々にこのリラリオの世界から、存在を忘れ去られていくのだった。
彼らの『理』だけを残して――。
その言葉にヴィヌは眉を寄せた。
「確かにこの領域から、もう一つ上に上がるには壁があるけれどぉ。それを乗り越えようとはしなかったのかしらぁ? それともここで十分だと自分で天井を決めちゃったぁ?」
一定のラインとは、『超越魔法』のことであり、確かに魔王と呼ばれる魔族であっても単独で使う魔法の限界点として扱われる最上位魔法の上に位置する魔法である。
人間の領域では精霊達の『理』を扱える体現者を『大賢者』と一括りにされるが、過去の歴史上『リラリオ』の世界では『最上位魔法』までしか目撃をされてはいない。
この世界においては精霊のみが扱える最高レベルの『魔』が超越魔法であり、そんな精霊達であっても超越の領域に立てる者は少ない。
――しかしその領域を『レア』は一蹴する。
『超越魔法』のラインを一定のラインと呼び、何故それ以上を目指さないのかとまるで蔑むかの如く精霊達に告げているのである。
「馬鹿を言うな……『超越』と何故呼ぶかを理解せよ! この『魔』こそが世界の頂点、それ以上などありはしない!」
『風』の精霊長老トネールは声高にそう叫ぶがレアは呆れた顔を浮かべて精霊王を見る。
「と、貴方の同胞は言っているけれど、貴方も同じ意見なのかしらぁ?」
この世界の『魔』の管理をするといった精霊王をレアは確かめるような視線を送る。
「無論だ。お前は何かを勘違いしているようだが、我らの使う魔法こそがこの世界の『理』の全てだ」
その上の領域を理解している者であれば、現在見せている精霊王ヴィヌの狼狽える目に、あっさりと気づくだろう。
しかしレアはその言葉に完全に精霊に興味をなくすのだった。
精霊王ヴィヌ自体は『超越魔法』の上がある事を知ってはいるようだが、それを認めずに否定するような言葉を吐く以上は『レア』と同列にはなり得ない。
「あっそう。他の精霊達は兎も角、この世界の『魔』を管理する貴方がその体たらくなのであればもう私から言う事はないわねぇ。でも安心しなさい?」
そういったレアは先程までよりも、それこそ魔人と戦った時よりも比べ物にならない力を示しながら告げる。
――貴方たちが滅びても、『理』だけは残してあげる。
レアの目は金色に輝き、二色の鮮やかな色が共律するかの如く共演する。
この世界で初めての『大魔王化』。そしてそのレアの全力であった。
【種族:魔族 名前:レア(真なる魔王) 魔力値:4500万
状態:通常 戦力値:2億4000万 所属:大魔王フルーフの直属の配下】。
↓
【種族:魔族 名前レア(大魔王化MAX) 魔力値:1億6200万
状態:二色の併用 戦力値:8億6400万 所属:大魔王フルーフの直属の配下】。
「この世界に貴方達精霊族に追随する者がいないからと言って、勝手に天井を設定して邁進することを諦めた愚かな種族よ。お前達が限界と決めつけた『魔』の『理』、その遥か高みの『理』。その大いなる力をしかとその目に焼き付けながら後悔し平伏すがいい……」
――神域『時』魔法、『空間除外』。
瞬間――。
トーリエ大陸に居る全てを対象に『魔王』レアの膨大な魔力を消費して、一つの『時魔法』が放たれた。
この世界の『魔』の頂点である数多いる精霊も、その精霊達の王であるヴィヌも分け隔てなく、全てを『除外』する。
それは時間や神々が定めたとされる概念までもを除外する魔法である――。
『超越魔法』などという程度の低い次元では無く、遥かその領域を超えた『神域』、精霊王ヴィヌですらその存在を知りつつも諦めた領域。
その大いなる神の御業と呼ぶべき『魔』の極地に至る魔王の『理』によって、精霊王ヴィヌ。火の精霊長老バーン。水の精霊長老リューカ。土の精霊長老ディガンダ、風の精霊長老トネール。
そして数多の精霊達は全て、生存権利をレアの手中に収められてこの世界から等しく『除外』されるのだった。
「さて、あとはこの大陸を沈めておきましょうかぁ」
そう言うとレアは右手の掌を天高く突き上げる。
『魔王』レアの目が眩い金色を放つと、何と大地が揺れ始めて大陸が深き海の底へと沈んでいった。
「成長を諦めたお前達など、高みに至ろうとも更に上を見据える我々魔族の敵ではないわ」
『魔王』レアは金色に目を輝かせながら精霊達を見下した。
――こうして『魔王』レア率いる魔族の大陸にちょっかいを出した精霊族は、その大陸に至る全ての存在を除外されて海の底へと沈むのだった。
レアに逆らった哀れな種族は徐々にこのリラリオの世界から、存在を忘れ去られていくのだった。
彼らの『理』だけを残して――。
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