ダンジョン・ザ・チョイス
449.デスバトルチェイス
「さてと」
前を塞いでる奴等は、ジュリーとルイーサに任せるとして。
「サトミ、リンピョン、やるぞ!」
『任せなさい、メグミちゃん!』
『外道共に思い知らせてやる!』
二人とも、やる気満々みたいだな。
『百戦錬磨の俺達と、やろうってのか~!』
『バイク乗りの戦い方って奴を、お前らに見せてやるよ! やれ、お前ら!!』
「「「おおーー!!」」」
ルイーサとジュリーが乗るマシンと同じ物を操縦している二人が、後方組のリーダーってわけか。
『“怨霊剣”!!』
『“怨霊槍”!!』
取り巻き共が、“竜剣”のような浮く武器を出現させた!?
『夜のストリートブリッジに出現するモンスターから手に入るレアスキルだ!』
『怪我をする前に、降参した方が良いぜ~ー!!』
スイッチを押し、バイク後部から私の左右を守るように伸びている盾、ガードアームを起動。
思念で二本のガードアームを操り、後方から迫るおどろおどろしいオーラを放つ剣と槍を弾き飛ばす!
「その戦闘法、参考にさせて貰おう――“竜剣”!!」
青緑の竜の大剣を生み出し、乗り手を強襲させる!
「この!」
“怨霊剣”とやらで防いだか。
「“暴風魔法”――ダウンバースト!!」
「「おわ!!」」
サトミの攻撃を避けきられた!?
「走行しながらの戦闘、なかなか厄介なようだな」
「ハハハハハ! どうしたどうしたー!!」
「“可変”――“泰然なる息吹”」
横に並んだできたストリームバイクの男に対し、“泰然なる高潔の息吹”から風の砲撃を放って仰け反らせた。
運悪く底が地面と接触したらしく、火花散らしながら転がり、後方で爆発を起こしたようだ。
「“暗黒転剣術”――ダークネスブーメラン!!」
神代の力を乗せたリンピョンの円鋸、“殺人鬼の狂おしや”により、バイクごと両断される者も。
「どうやら、言うほど戦い慣れしていないらしいな」
●●●
『コイツら、容赦なく殺しやがった……』
『い、今まで、こんなアッサリ殺しに来る女共なんて居なかったぞ!』
この人達、やっぱり今回が初めてじゃないんだ。
襲い掛かってくる“紅蓮刀”や“万雷斧”を、同乗しているスゥーシャレリーフェさんが弾いているのを見ながら――覚悟を決めます。
「二人とも、掴まっていてください!」
『逃がさねーぞ! “熱光線”!!』
左にハンドルを切り、折り畳まれた翼でスゥーシャへの直撃を避ける!
『“万雷魔法”!』
別の男が魔法陣を展開したのを見て、急ブレーキ――スカイジェットの折り畳まれた両翼にぶつけて二台をクラッシュ!
私だけが、敵の包囲を後方に抜ける形となった。
『逃がさねーって言ってんだろう!』
敵のシルバーストームに同乗していた獣人が、後ろ向きで拳銃を撃ってくる!
「逃がさないのはこっちです」
スイッチを押し、オプションで取り付けたクラッシュアタックを起動――蒼い車体の前面に、蒼のエネルギーフィールドを展開!
「お、おい、ヤバいぞ!!」
「あの白猫のガキ、本気かよ!!」
別のスイッチで、ジェットエンジンを始動!
本来は翼を伸ばして飛行するために使う物だけれど、今は――加速のためだけに用いる!!
「サヨナラです!!」
「「や、ヤメローーー!!」」
後方から思いっ切り衝突し、敵をシルバーストームごと破壊しました!
●●●
「ヒョールの奴……死にやがった――クソ!!」
ゴルドライトニングを駆る男が、金色のガードアームを使って私のフレイムマグナムに傷を付けようとしてくる。
「クソ、なんだコイツ! 全然当たらねー!!」
「サンヤとカナが同乗していることですし、早々に片付けますか」
バイクの指輪を解体すると、固定の機能をオプションパーツとして手に入れられますし。
「――“熱砲線”」
右腕で構えた“和熱砲”に文字の力を流し込んで、ゴルドライトニングに向かって撃ち放つ!
「が、ガードアームが熔けた!?」
同乗している男が騒ぎ出す。
『マジかよ――こうなったら、クラッシュさせてやるッ!!』
生かして捕らえたかったのでしょうが、ようやく、そんな甘い考えが通じる相手ではないと理解できたようですね。
――体当たりを減速することで回避――ジェットエンジンを軽く連続で吹かし、すぐ後ろに張り付く!
『どうします、イチロウさん!』
『魔法で攻撃しろ! もう殺しても構わねー!!』
「そんな暇は与えない――“大紅蓮槍”」
この手に、紅蓮の炎で出来た十文字槍を生み出す。
「“紅蓮投槍術”――クリムゾンジャベリン!!」
フレイムマグナムに刻まれた六つの神代文字から力を流し込んで――ゴルドライトニングを、操縦者達ごと燃やし貫いた。
残りも、粗方メグミ達が片付けた様子。
この勇姿、是非ユイ先生に見せたかったですね。
むしろ、ユイ先生の勇姿が見たかった!
○○○
「“二重魔法”、“天雷魔法”――ヘブンスプランター!!」
一発は取り巻き共に当たって破壊させるも、もう一発は“古代の力”と“黄金障壁”によりあの紫のバイクにはほとんど通じていない。
「“ウェポンエフェクター”に、古生代武器を」
更に、指輪か何かで、魔法を半減させる“黄金障壁”を発生させている。
「“古王の威厳”――“古代剣術”、オールドブレイク!!」
長大な斬撃をルイーサが放つも、“白銀障壁”と“ガードアーム”の組み合わせで防がれてしまう!
『古代属性で攻撃してくるのは、分かってたからなぁ』
「通信で、ルイーサの攻撃手段を」
“古代の力”は古代属性以外の攻撃を五分の一にしてしまうため、ルイーサの攻撃が直撃していればクラッシュさせられたかもしれない。
『お前の取り巻きは全部片付けたぞ。運が良ければ、半数は生きているかもな』
挑発するルイーサ。
『アイツらとこの俺を一緒にするなよ、小娘共』
三輪のあのバイクは、地面を数十センチ浮いて走行する私達のバイクより、安定性は遥かに高いだろう。
他のバイクのように海上や砂漠の走行、飛行はおそらく無理だろうけれど、このストリートブリッジでは非常に厄介と見た。
「出し惜しみ出来ない――“天雷神の百獣王”!!」
獅子のような顔を持つ、天雷でできた人型の上半身をゴルドライトニングの後方の地面から生み出す!
『ヒヒヒヒヒ! 良い度胸だ――“怨霊鎚”! “怨霊斧”! “怨霊手”! “怨霊王剣”!!』
怨霊系の武器スキルを……しかも、この時点で王に進化したタイプまで。
『その獅子を打ち倒せ!』
四つの武器が迫って――天雷神に守って貰う!
「く!」
武器スキルによる猛攻を防ぐので手一杯に。
『私を忘れるなよ――“白骨火葬”!!』
『貴様!! ――ぁぁぁああああッ!!』
”白骨火葬”の白い煙の正体は、高熱の遺灰。
“古代の力”は完全に攻撃を防ぐ物では無いため、付着した灰に皮膚が焼かれているはず。
「チ!」
すぐさまガードアームを振るい、ルイーサが後退させられる。
『や、やってくれたな!!』
後方のパーツの一部が開き――手榴弾のような物がばら撒かれて爆発していく!!
「――“天使の翼”!!」
「――明星の翼!!」
“レーサー”のサブ職業によりウィリーを難なく成功させ――背から生やした翼で車体を数秒間上昇させ、爆炎を回避!!
一瞬でも車体を浮かせたことで、爆風で爆発の範囲外まで浮けた。
これが地面から浮くタイプのバイクじゃなかったら、こうはいかなかっただろう。
『コイツら、素人じゃねぇのかよ!!』
「ジュリー!!」
「これで決める!!」
互いの神代文字が共振し、私の翼に十二文字が刻まれる!
「「――ハァァァァーーーッ!!!」」
文字の力を纏った私の“侵略の雷帝剣”と“古代王の聖剣”が――すれ違いざまに、男を毒々しいバイクごと三枚斬りにした!!
前を塞いでる奴等は、ジュリーとルイーサに任せるとして。
「サトミ、リンピョン、やるぞ!」
『任せなさい、メグミちゃん!』
『外道共に思い知らせてやる!』
二人とも、やる気満々みたいだな。
『百戦錬磨の俺達と、やろうってのか~!』
『バイク乗りの戦い方って奴を、お前らに見せてやるよ! やれ、お前ら!!』
「「「おおーー!!」」」
ルイーサとジュリーが乗るマシンと同じ物を操縦している二人が、後方組のリーダーってわけか。
『“怨霊剣”!!』
『“怨霊槍”!!』
取り巻き共が、“竜剣”のような浮く武器を出現させた!?
『夜のストリートブリッジに出現するモンスターから手に入るレアスキルだ!』
『怪我をする前に、降参した方が良いぜ~ー!!』
スイッチを押し、バイク後部から私の左右を守るように伸びている盾、ガードアームを起動。
思念で二本のガードアームを操り、後方から迫るおどろおどろしいオーラを放つ剣と槍を弾き飛ばす!
「その戦闘法、参考にさせて貰おう――“竜剣”!!」
青緑の竜の大剣を生み出し、乗り手を強襲させる!
「この!」
“怨霊剣”とやらで防いだか。
「“暴風魔法”――ダウンバースト!!」
「「おわ!!」」
サトミの攻撃を避けきられた!?
「走行しながらの戦闘、なかなか厄介なようだな」
「ハハハハハ! どうしたどうしたー!!」
「“可変”――“泰然なる息吹”」
横に並んだできたストリームバイクの男に対し、“泰然なる高潔の息吹”から風の砲撃を放って仰け反らせた。
運悪く底が地面と接触したらしく、火花散らしながら転がり、後方で爆発を起こしたようだ。
「“暗黒転剣術”――ダークネスブーメラン!!」
神代の力を乗せたリンピョンの円鋸、“殺人鬼の狂おしや”により、バイクごと両断される者も。
「どうやら、言うほど戦い慣れしていないらしいな」
●●●
『コイツら、容赦なく殺しやがった……』
『い、今まで、こんなアッサリ殺しに来る女共なんて居なかったぞ!』
この人達、やっぱり今回が初めてじゃないんだ。
襲い掛かってくる“紅蓮刀”や“万雷斧”を、同乗しているスゥーシャレリーフェさんが弾いているのを見ながら――覚悟を決めます。
「二人とも、掴まっていてください!」
『逃がさねーぞ! “熱光線”!!』
左にハンドルを切り、折り畳まれた翼でスゥーシャへの直撃を避ける!
『“万雷魔法”!』
別の男が魔法陣を展開したのを見て、急ブレーキ――スカイジェットの折り畳まれた両翼にぶつけて二台をクラッシュ!
私だけが、敵の包囲を後方に抜ける形となった。
『逃がさねーって言ってんだろう!』
敵のシルバーストームに同乗していた獣人が、後ろ向きで拳銃を撃ってくる!
「逃がさないのはこっちです」
スイッチを押し、オプションで取り付けたクラッシュアタックを起動――蒼い車体の前面に、蒼のエネルギーフィールドを展開!
「お、おい、ヤバいぞ!!」
「あの白猫のガキ、本気かよ!!」
別のスイッチで、ジェットエンジンを始動!
本来は翼を伸ばして飛行するために使う物だけれど、今は――加速のためだけに用いる!!
「サヨナラです!!」
「「や、ヤメローーー!!」」
後方から思いっ切り衝突し、敵をシルバーストームごと破壊しました!
●●●
「ヒョールの奴……死にやがった――クソ!!」
ゴルドライトニングを駆る男が、金色のガードアームを使って私のフレイムマグナムに傷を付けようとしてくる。
「クソ、なんだコイツ! 全然当たらねー!!」
「サンヤとカナが同乗していることですし、早々に片付けますか」
バイクの指輪を解体すると、固定の機能をオプションパーツとして手に入れられますし。
「――“熱砲線”」
右腕で構えた“和熱砲”に文字の力を流し込んで、ゴルドライトニングに向かって撃ち放つ!
「が、ガードアームが熔けた!?」
同乗している男が騒ぎ出す。
『マジかよ――こうなったら、クラッシュさせてやるッ!!』
生かして捕らえたかったのでしょうが、ようやく、そんな甘い考えが通じる相手ではないと理解できたようですね。
――体当たりを減速することで回避――ジェットエンジンを軽く連続で吹かし、すぐ後ろに張り付く!
『どうします、イチロウさん!』
『魔法で攻撃しろ! もう殺しても構わねー!!』
「そんな暇は与えない――“大紅蓮槍”」
この手に、紅蓮の炎で出来た十文字槍を生み出す。
「“紅蓮投槍術”――クリムゾンジャベリン!!」
フレイムマグナムに刻まれた六つの神代文字から力を流し込んで――ゴルドライトニングを、操縦者達ごと燃やし貫いた。
残りも、粗方メグミ達が片付けた様子。
この勇姿、是非ユイ先生に見せたかったですね。
むしろ、ユイ先生の勇姿が見たかった!
○○○
「“二重魔法”、“天雷魔法”――ヘブンスプランター!!」
一発は取り巻き共に当たって破壊させるも、もう一発は“古代の力”と“黄金障壁”によりあの紫のバイクにはほとんど通じていない。
「“ウェポンエフェクター”に、古生代武器を」
更に、指輪か何かで、魔法を半減させる“黄金障壁”を発生させている。
「“古王の威厳”――“古代剣術”、オールドブレイク!!」
長大な斬撃をルイーサが放つも、“白銀障壁”と“ガードアーム”の組み合わせで防がれてしまう!
『古代属性で攻撃してくるのは、分かってたからなぁ』
「通信で、ルイーサの攻撃手段を」
“古代の力”は古代属性以外の攻撃を五分の一にしてしまうため、ルイーサの攻撃が直撃していればクラッシュさせられたかもしれない。
『お前の取り巻きは全部片付けたぞ。運が良ければ、半数は生きているかもな』
挑発するルイーサ。
『アイツらとこの俺を一緒にするなよ、小娘共』
三輪のあのバイクは、地面を数十センチ浮いて走行する私達のバイクより、安定性は遥かに高いだろう。
他のバイクのように海上や砂漠の走行、飛行はおそらく無理だろうけれど、このストリートブリッジでは非常に厄介と見た。
「出し惜しみ出来ない――“天雷神の百獣王”!!」
獅子のような顔を持つ、天雷でできた人型の上半身をゴルドライトニングの後方の地面から生み出す!
『ヒヒヒヒヒ! 良い度胸だ――“怨霊鎚”! “怨霊斧”! “怨霊手”! “怨霊王剣”!!』
怨霊系の武器スキルを……しかも、この時点で王に進化したタイプまで。
『その獅子を打ち倒せ!』
四つの武器が迫って――天雷神に守って貰う!
「く!」
武器スキルによる猛攻を防ぐので手一杯に。
『私を忘れるなよ――“白骨火葬”!!』
『貴様!! ――ぁぁぁああああッ!!』
”白骨火葬”の白い煙の正体は、高熱の遺灰。
“古代の力”は完全に攻撃を防ぐ物では無いため、付着した灰に皮膚が焼かれているはず。
「チ!」
すぐさまガードアームを振るい、ルイーサが後退させられる。
『や、やってくれたな!!』
後方のパーツの一部が開き――手榴弾のような物がばら撒かれて爆発していく!!
「――“天使の翼”!!」
「――明星の翼!!」
“レーサー”のサブ職業によりウィリーを難なく成功させ――背から生やした翼で車体を数秒間上昇させ、爆炎を回避!!
一瞬でも車体を浮かせたことで、爆風で爆発の範囲外まで浮けた。
これが地面から浮くタイプのバイクじゃなかったら、こうはいかなかっただろう。
『コイツら、素人じゃねぇのかよ!!』
「ジュリー!!」
「これで決める!!」
互いの神代文字が共振し、私の翼に十二文字が刻まれる!
「「――ハァァァァーーーッ!!!」」
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