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【真】ご都合主義で生きてます。-創生魔法で思った物を創り、現代知識を使い世界を変える-

ジェルミ

第38話 行く末

「エリアス君、そう言えば材料があれば『創生魔法』で何か作れるのよね」
「そうです、アリッサさん」
「ではバスターソードを作るのに、どのくらい時間がかかるのかしら?」
「作るものを知っていて材料があれば剣なら5秒くらいです」

「「 5秒?!! 」」

 アリッサさんだけではなく、オルガさんも驚いている。
 まあ、言ってないし。

「じぁあ、1分あれば60本、剣が作れるのか。凄いなエリアスは。今度は私の剣を作ってもらおうかな」
 まあ、正確には1度創れば後はコピーすればいいので、10秒あれば50本くらい創れそうだけど。

 オルガさんが剣の話で食いついてくる。
「そう思って武器屋のブルーノさんに聞いたら、ミスリルで剣1本作れるくらいの材料費だと200万くらいすると言われて…。アダマンタイト、オリハルコンになると倍の倍らしいですから」

「それなら私はエリアスと同じ、緋緋色金ヒヒイロカネで剣を作ってほしいわ」
「えっ、でも緋緋色金ヒヒイロカネは炎系の魔法向きの鉱物ですよ」
「そう。私は魔法が使えるけど炎系なんだ」

「でもオルガさんが使ったのを見たことが無いけど」
「それはそうだろうよ。だってエリアスと狩りをする時は、森の中が多いから」
「どういうことですか?」

「森の中で炎系魔法を使ったら火事になるだろう?」
「あぁ、そうか!だからバグベアの時も、魔法を使ってなかったんだ」
「そうさ。魔法を使えばバグベアなんて、大したことなかったのに」
「不便なんですね。でもそのおかげで俺は、オルガさんに出会えましたから」


「まぁ、そうだな」
「なに2人で顔を赤くているのよ」
「あれ?アリッサさんは、やきもち焼きさんかな?」
「な、なにを言っているのよ、オルガさん」
「まあ、照れ屋てれやさんでもある訳だ。あははは」
「それからオルガさん、もう材料が無いので資材を取りに行きたいのですが」
「また森の奥に行くのか?」
「えぇ、そうです」
「仕方ないな」
「どうしたの?」
 アリッサさんが聞いてくる。

「今から資材を取りに行きますから、付いて来てくださいね」
 そう言いながらストレージに、ワイルドボアを収納して俺達は走り出した。


 俺達は森の奥に着いた。
「どうするの、こんなところに来て?」
 アリッサさんが聞いてくる。
「まあ、見ててください」
 俺はそう言うとストレージから、全長1.5m近く重量が20kgはある大剣、黒作大刀くろづくりのたちを出した。

〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉
 剣を振ると風圧で地面の枯れ葉が舞う。

「な、なにその剣は?!エリアス君!」
「あはは!驚いたろうアリッサさん。あれはエリアス専用の剣さ」
「あんな大剣を片手で振るなんて!」
「私のバスタード・ソードより長くて重い剣だ。私でも持てないくらい重い」
「そんな剣を片手で?!」
「あぁ、獣人である私でも、持てない両手剣を片手で振るんだよ。凄いだろう?」

 俺は森の中に入り黒作大刀くろづくりのたちに、風魔法を纏わせ切れ味を良くし木々を切っている。

〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉
    〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉
      〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈  ブゥ~~ン!! 〉〉〉

 剣を振る風圧の音の後から木が倒れストレージに収納して行く。
 そして辺り一面余分な木々を倒し、やっと終わった。

「エリアス君はなにをやっていたの?」
 アリッサさんがオルガさん聞く。
「あれは間引き、てやつみたいだ」
「間引き?」
「なんでも木々が密集して混みあったままにして置くと、木々の成長が悪く太陽光が差し込まなず土地が痩せるんだそうだ。だから間引きを兼ねて屋敷などに使う、木材を調達しているんだって」
「そんな考えがあるなんて。いったいエリアス君は、どこでそんなことを…」
「な、エリアスて面白いだろう?一緒にいると飽きないぞ」

「今度は岩山に行きましょう。鉱物があるといいですね」
「そうだな」

 俺達は山の奥の岩山に着いた。

「では、始めます!」
 エリアスは、突然言った。
 いったいこんなところで何をやるの?

 するとその時だった。
〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
 甲高い金属音がしたかと思うと、目の前の一角の岩山が四角く消えた。

〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
  〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉
 〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉〈〈〈 キィ~~ン!! 〉〉〉

 その金属音が何度かした後には、岩山が大きく切り取られた様に無くなっていた。
 この能力はなに?
 これを使えば山と山に阻まれた町でも、山の間を切取りながら進めば道を開通させることが出来る。
 遠回りをしなくても良くなる。

 そしてこれを戦いに使えば…。
 目の前の物は、全て切り取られた様に無くなるのかしら?
 これは凄い能力だわ。
 そして怖い能力…。


「さあ、そろそろ帰りますか」
 エリアス君がそう言うので、顔を上げると今まであった岩山が無くなっていた。
 文字通り山の向こう側が見えるくらいに。

「ちょっと取りすぎたかな?」
 エリアス君が、おどけた顔で言う。
 ちょっと?
 地形が変わることが、ちょっとなの?
 彼は危険だわ…。
 誰かが側に居て導いてあげないと。
 暴走したら世界を壊すくらいの能力を持っている…。


 そんな事を考えながら、私達は帰りがけに果物を採った。
 ブルーベリー、ボイセンベリー、イチジク、ビワなどだ。
 そしてエリンギやシメジ、キノコ類もたくさん採った。

 
 そして帰り道は私の目がおかしくなったのか、と思うようなことばかりだった。
 ビッグベアが現れる!
 エリアス君が進んで行き、左手を盾にしてビッグベアを足止めする。
 その隙に横からオルガさんが、首を一刀両断!

 シルバーウルフが5匹現れた。
 エリアス君が大剣を引き抜き、振り回して叩き倒す。
 そう剣技も無く、ただあるのは剣の重さと力で叩き切るのみ。

 そしてキラービーが…。
 キラーアントが…。
 センチピードが…。

 大型魔物が現れると、エリアス君が盾になり足止めしオルガさんが倒す。
 複数になるとエリアス君とオルガさんで各個撃破した。
 しかもお互いに魔法扱わず、剣で倒している。

 それにしてもエリアス君の場合は変だ。
 剣はまるで素人だ。
 ただ驚く事に重い大剣を軽々と振り、剣の重さと丈夫さだけで魔物を倒していく。
 
 獣人であるオルガさん以上の動き方だ。
 本当に人だろうか?
 これに魔法が加われば、どれほどの者になるのだろうか?
 見てみたい。
 彼の行く末を、これからもずっと。




 そう言えば結局、ワイルドボアをどうやって足止めしたのか聞けなかった。
 そして森の中にいる間中、エリアス君の周りには魔力が溢れていた。
 いいえ、まるで魔力が集まっているようだった。

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