幼馴染依存

kisaragi

29. 文化祭1日目

「いってらっしゃーい!」

「いってきまーす!」

今日は文化祭の1日目。最近は、準備ですごく忙しかったけど、なんとか完成することができた。

「みぃ、連絡先聞かれたらちゃんと断るんだよ?」

「うん。ほくもね。」

「あと、衣装着たまま前かがみにならないでね。」

「うん。」

「あと、階段上るのは俺といるときだけね。」

「はいはい。」

「あと、」

「ほく、うるさいー。」

「心配過ぎて心臓もたない。もう、帰ろ?」

「無理。早く行くよ。」

文化祭1日目。ほくが心配性すぎてうるさい。

「美蘭ちゃん、北斗くんおはようー!早速だけど、着替えてきてもらっていい?」

「はーい!」

朝から、みんな最終確認とかで忙しそう。早く着替えなきゃ。

「ほく、お待たせ。」

いつものように更衣室の前でほくが待っててくれた。

「あーーー。可愛い。本当に可愛い。」

「ありがとう。ほくもかっこいい。」

「俺頑張るから、帰ったらご褒美ちょうだい。」

「はいはい。頑張ろうね。」

すごく褒めてくれるけど、やっぱり嫉妬してるみたい。

「みぃ、空き教室いこ。」

「時間ないよ。」

「一瞬。」

ほくに空き教室に連れてこられた。

「ほく?」

空き教室に着くと、胸元の服を少しめくられた。

「痛っ」

ほくが胸にキスをしたかと思ったら、少しチクッとした。

「ほく、痛いよ。」

「ん。おしまい。」

ほくにキスされたところが赤くなってる。

「なにこれ。赤くなっちゃってる。」

「キスマーク。」

「キスマーク?」

「うん。他の人に見せちゃダメだよ。」

「そうなの?」

「うん。エッチしたってバレちゃうよ。」

「えっ。してないよ。」

「そうだけどね。普通はエッチするときに付けるものなの。」

「そうなんだ。」

「俺は別にそれ見せてもいいけどね。」

「ダメ!」

「はいはい。笑 じゃあ、行こっか。」

口にキスされる。キスマークちゃんと隠せるかな…。

「美蘭ちゃん可愛い!!」

「そうかな?ありがとう!」

「後は髪の毛とメイクだね。北斗くんやってもらっていい?」

「はい。」

ほくに髪の毛のセットとメイクをしてもらう。

「できた。」

「ありがとう。」

「可愛い。」

手際よくメイクとセットが終わった。ツインテールって少し恥ずかしい。

「みぃ、ワックスやって。」

「はーい。」

いつも通りほくにワックスをつける。

「みぃちゃん、ありがとうー。」

「はーい。」

頭を撫でられる。

「もう少しで文化祭始まるので、準備してくださいー!9時から13時までが美蘭ちゃん、結衣ちゃん、北斗くん、寛太くんで、13時から17時までが理沙ちゃん、美香ちゃん、亮太くん、駿くんです!お願いします!」

『はーい!』

今日は午前中接客をする。明日は午後からみたい。

「いらっしゃいませ!」

ぞろぞろお客さんが入ってきた。今日は学校の生徒がお客さんだから少し気が楽だな。

「何名様ですか?」

「4人です!」

「ありがとうございます!あちらの席どうぞー!」

まず男の子4人組を接客した。クラスTシャツを見ると同じ1年生だと分かった。

「ご注文お決まりになりましたら、お声かけくださいー!」

「はーい!」

食べ物のメニューは、パフェ、パンケーキ、タピオカだけど、それ以外にツーショット券、頭ポンポン券、壁ドン券も売ることになっていた…。

「すいませーん!」

「はぁーい!お決まりですか?」

さっきの4人組からメニューを聞く。


「パンケーキ4つと、あとツーショットって指名とかってできるんですか?」

「できます!ツーショットは誰と撮りたいか決めてもらって撮るっていう感じです!」

「じゃあ、4人ともみらんさんで!」

「ありがとうございます!少々お待ちください。」

ネームプレートを見てさっそくツーショットの指名をされた。

「パンケーキ4つお願いしまーす!」

「はーい!」

「美蘭、ストップ」

「ん?」

料理係さんに注文を伝えると、ほくに呼び止められた。

「はい。もう大丈夫。」

「ありがとう。」

「ん。頑張ってね。」

「はぁーい。」

前髪を直してくれた。ほくもかなり忙しそう。

「お待たせしましたー!ツーショット撮りましょう!」

「お願いします!」

4人組とツーショットを撮り終えた。

「あの、連絡先聞いてもいいですか?」

「すみません。連絡先は、交換ダメって言われてて…。」

「そうなんですか…。あ、じゃあSNSはダメですか?」

「あ、それなら大丈夫です!」

「ありがとうございます!」

SNSはクラス展の宣伝用に交換してほしいと、学級委員の理沙ちゃんに言われていたのでSNSのアカウントを教えることにした。

「いらっしゃいませー!」

その後も何人ものお客さんを接客した。

「ツーショットと壁ドンと頭ポンポンで!」

「はーい!ありがとうございます!誰を指名されますか?」

「みらんちゃんで!」

「はい!ありがとうございます!少々お待ちください!」

食べ物以外のメニューを全て注文された。3年生の先輩達みたい。先輩に壁ドンや頭ポンポン恥ずかしすぎる。

「お待たせしました!まずツーショット撮りましょう!」

「はーい!」

ツーショットを撮り終え、次は壁ドン。

「壁ドン失礼します…。」

「おお!やば!ドキドキする!笑」

本当に恥ずかしい。

「やば、みらんちゃん顔赤!笑 可愛い!」

「お前、キモ!笑 みらんちゃんにやられてんじゃん。笑」

「見ないでください。笑 次、頭ポンポンですね!」

「これって、逆でもいいの?」

「え?」

「俺がみらんちゃんの頭ポンポンしてもいい?」

「あ、それでも大丈夫です!」

私がポンポンされることになった。

「ありがとうございます。笑」

「美蘭ちゃん連絡先交換しよーよー!」

「SNSならできます!」

「じゃあ、SNS交換しよー!」

「俺も!」

「ありがとうございます!」

先輩たちはテンションが高くてついていけない…。

ふと、教室を見渡すとほくが壁ドンをしているのが目に入ってしまった。モヤモヤする…。

「美蘭!こっちツーショットきてー!」

「はーい!」

でも、そんなことを気にしている暇がないくらい忙しい。

「お待たせしましたー!パンケーキ4つです!」

「ありがとうございます!あと、ツーショットお願いしていいですか?」

「はい!誰にしますか??」

「ほくとくんで!」

「…はい!分かりました!」

ほくが指名された。

「ほく、ツーショットあそこの席。」

「了解。」

「うん。」

「もう、そんな悲しい顔しないの。笑」

「…はぁーい。」

「嫌なことされてない?連絡先交換してない?」

「されてないよ。連絡先もSNSだけ。」

「ん。いい子。あとで一緒に回ろうね。」

「うん。」

ほくだけなんか余裕な感じ。私はいっぱい嫉妬してるのに。

「ほくとくんかっこいい!」

「ありがとうございます。」

「連絡先交換しよ!」

「すみません。連絡先交換しちゃいけなくて。」

「え、そうなの?じゃあSNSは?」

「やってないです、すみません。」

「ええ。内緒で連絡先教えてよ~。」

「すみません。ツーショットとかできるので、よかったらお願いします。」

ほくが女の先輩方に連絡先を聞かれていた。でも、しっかり断ってて安心した。

「美蘭ちゃん、13時になったから交代ねー!お疲れ様!」

「理沙ちゃん!ありがとうー!午後から頑張ってね!」

「うん!もうクラス展回っていいよ!クラスのボード持って宣伝しながらだけど…!」

「分かった!ありがとう!」

あっという間に13時になって理沙ちゃん達と交代をした。

「美蘭お疲れー!」

「結衣もお疲れ様!めちゃくちゃ忙しかったね…。」

「それね、お客さん止まんない…。」

4時間も接客をしていた…。すごく疲れた。

「寛太、北斗おつかれー!」

「おー!おつかれー!」

「おつかれ。」

「午後からどうする?4人で回る?」

「いいね!回ろー!」

4人で回ることになった。楽しみ。

「まず、ご飯食べに行こー!」

「そうだね!」

韓国料理を出しているクラス展に行った。すごく美味しそう。

「美味しかったね!」

「うん!!」

「じゃあそろそろ他のクラス展いこっか!」

「行く!他のクラス何やってるんだろ??」

「お化け屋敷とか楽しそう。あと、写真館だって。面白そうじゃない?」

「いいね!いっぱい行こ!」

まずはお化け屋敷に行くことになった。怖そうだな…。

「これ2人組だって!」

「じゃあ、結衣行こうぜ!」

「えっ、いいの?」

「うん。俺北斗と2人はやだ。」

「俺もやだ。」

「分かった。笑 じゃあ寛太行こー!」

寛太に誘ってもらえて結衣嬉しいそう。良かった。

「ほく、美蘭達もいこ!」

「うん。」

教室に入っていくと中はすごく暗かった。
ほくが手を繋いでくれた。

「わー!!!!びっくりした!」

ゾンビの仮面を被った人に驚かされてすごくびっくりした。

「ほく怖い。」

「早く出ようか。笑」

「でも、手繋げるからいいね。」

「うん。」

ほくは全然怖がってないみたい。

「はぁー、やっと出れた。怖かった。」

「みぃ面白かった。笑」

「ほく全然怖がってなかったね。」

「うん。みぃの声にびっくりしたわ。」

外に出ると繋いでた手が離れてしまった。少し寂しい。

「美蘭大丈夫だった?笑」

「うん、なんとか…。」

「じゃあ次、写真館いこー!」

「うん!」

次は、写真館をやっているクラス展へ向かう。

「すいません、あの一緒に写真撮ってもらえませんか??」

ほくが同じ学年の女の子達に話しかけられた。

「明日、午後からクラス展でツーショット撮れるのでよかったら来てください。」

「え!そうなんですか!」

「はい。国際学科です。」

「行きます!すみません、邪魔しちゃって。」

ヴァンパイアの衣装を着ているほくは余計かっこいいから、嫉妬ばかりしてしまう。

「北斗だけモテすぎだろ…。俺全然ツーショットお願いされなかったのに。」

「北斗人気すぎたね…。」

「俺、明日美蘭と2人で回っていい?」

「いいぞー。」

「うん!2人で回ってきな!」

「いいの?2人ともありがとう。」

明日はほくと2人で回ることになった。

「いらっしゃいませー!」

写真館に着き、4人でいっぱい写真を撮ってもらう。変顔したり変なポーズしたり、面白すぎる。

「4人とも顔面偏差値めっちゃ高いですね!!美男美女!」

「え!本当ですか!俺かっこいいっすか!」

「寛太うるさい。」

「仲良いですね!笑」

「中学校が同じで!」

「え!同じなんですか!その中学校、顔面偏差値高すぎません?」

「そんなことないですよ!笑」

接客係さんすごく褒めてくれる。笑 嬉しい。

「ありがとうございましたー!また来てください!」

写真館から出た後もたくさんクラス展を回り、あっという間に1日目が終わってしまった。

「みなさん、とりあえず1日目お疲れ様でした!お客さんたくさん来てくれたので、明日もこの調子で頑張りましょう!」

「お疲れ様!」

「帰ろーぜー!」

お客さんいっぱい来てくれたみたいで良かった。明日も頑張ろう。

「ただいまー!」

「おかえり!文化祭どうだった?」

「楽しかったー!」

「よかったわね。明日は、麻美達と文化祭見に行くわね!」

「うん!クラス来てね!」

明日は、一般公開だからママ達も来てくれるみたい。

「みぃ、」

「どうした?」

「こっちきて。」

「うん。」

部屋に行くとベッドの上にいるほくに呼ばれる。

「ほくいい匂い。」

「香水かな。」

「うん。」

いつものほくの匂いがして安心する。

「みぃ、頑張ったね。」

「うん。」

「俺も頑張ったからご褒美ちょうだい。」

「何ほしいの?」

「ちゅー。みぃからして。」

「分かった。」

少し甘えてて可愛い。

「ねぇ、軽すぎ。もっと深いやつがいい。」

「恥ずかしいもん。」

「ダメ。早く。」

「はいはい。」

軽いキスじゃ不満らしくて、深いキスをする。自分からするのすごく恥ずかしいのに。

「んっ。ほく…」

「かわい。」

私からキスしたのに、あっという間に主導権はほくに渡った。

「はあっ、んっ。」

「きもちーね。」

「んっ。」

キスがこんなに気持ちいいなんて知らなかった。ほくが上手なのかな。

「可愛すぎる。」

「ほく…?」

制服のシャツのボタンを外される。

「ん。ちゃんとついてるね。えらい。」

「何が?」

「キスマ。」

「すごい、全然消えてない。」

キスマーク、すぐ消えると思ってたら、全然消えてなかった。ほくが付けたと思うと少しドキドキする。

「みぃもつけたい。」

「ん。じゃあここら辺につけて。」

「どうやってつければいいの?」

ほくにやり方を教えてもらい付けてみる。

「ヘタクソ。笑」

「難しい。ちょっとしかつかなかった…。」

自分では全然上手に付けられなかった。

「美蘭ちゃんかわいいね」
「もう、からかわないでよ。」

ベッドに寝転びながら、抱きしめてくれる。

「あ、そうだ。宣伝しなきゃ。」

「宣伝?」

「そう。今日SNSでクラス展の宣伝しないといけないの。」

「そうなんだ。」

「どの写真載せようかな。」

「俺のがいい。」

「じゃあ4人で撮ったやつね。」

「うん。」

4人で撮った写真と一緒にクラス展の宣伝をした。

「これ誰?」

「今日、クラス展に来てくれた人たちだと思う。」

SNSに来ていたメッセージを返していると、ほくに聞かれる。

「男?」

「うん、男の子が多いかな。女の子も交換したけど。」

「えぇ。メッセージすぐ終わらせてね。」

「うん、分かった。」

今日でフォロワーがすごく増えちゃったな。なんか変なこと投稿してないよね。

「もう、俺のみぃなのに。」

「うん。ほくのだよ。」

「うん。」

「美蘭もほくが女の子と写真撮ってて嫉妬した。」

「ごめんね。美蘭しか興味ないよ。」

「うん。」

「好きだよ。」

「美蘭も好き。」

ほくが抱きしめながら安心させてくれる。大好きだな。

「みぃ、そろそろ寝よっか。」

「うん。おやすみ。」

「おやすみ。」

寝る前の準備を済ませ、ベッドに入る。ほくがキスをしてくれた。明日も頑張れそう。



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