ひざまずけ、礼

ko-suke

第3章13話 反省、そして今後




秘密基地にも戻った僕達は、イザレアとナーテアさんに今回の敵のことを説明した。

レア「ろ、蝋人形ろうにんぎょう?それが今回の敵なんか?」

比影「あぁ・・・しかもやつは、こっちが撃ったロウをも吸収して、自分の力にしていた。まさかこんなにも早く、ランチャーが対策されるなんてな・・・」

佐和「明らかに今までのヤツらとは違うのよね。なんていうか、頭を使うようになってる。」

レア「ふむ・・・」

イザレアは、考えるような仕草をした。

佐和「あのランチャーじゃなくて、パチンコならまだ何とかなったかもしれないのに・・・置いてきちゃったからねぇ・・・」

佐和さんがそういうと、部屋の端にいたナーテアさんがビクッと反応した。ゆっくりとこちらを向いたナーテアさんは、涙目になっていた。

アス「その・・・ごめんなさい。私がわがままを言ったばっかりに・・・あのまま置いてってくれれば、なんとかなったかもしれないのに・・・」

比影「仕方ないって、そう落ち込まないでよ。あの時点でロウが効かない奴がいるなんて、わからなかったって。あの武器が最高戦力だってのは間違ってないし。」

アス「比影さん・・・」

佐和「なんか比影くん、ナーテアさんに甘くない?」

比影「そう?そんなことないと思うけど。」

僕はそう答えるが、佐和さんとイザレアはやや呆れた様子だった。

レア「まぁ、とりあえず今回の敵にはあのランチャーは禁止やな。パチンコだけでどうにかなるものか・・・」

佐和「うーん・・・結構厳しいでしょうね。玉を当てたところで効くか微妙だし、もし効いてバラバラになっちゃったら、そこから分裂とかしそうだし・・・」

比影「バラバラにさせず、なおかつ上手く倒せる方法、か・・・」

アス「そんな方法、あるのでしょうか・・・ロウランチャーになにか別機能をつけるとか・・・?」

レア「なにかって、なんや?」

アス「それは・・・わかりません・・・はい」

僕含め、みんな頭を抱えた。そうだよなぁ、パチンコの玉じゃ威力不足だし、ロウランチャーは効かないし・・・ん?

比影「ロウ・・・ランチャー・・・そうか」

佐和「お、比影くん思いついた?ロウランチャーにつける新機能。」

比影「いや、新機能じゃないんだけど・・・ただ、ひとつ思いついたことがある。・・・ナーテアさん、作って欲しいものがあるんだけど。」

アス「はい、なんでしょう?」

比影「パチンコの新しい玉だ。作ってほしいのは3種類。」

アス「パチンコの玉?でも、パチンコじゃ倒せるほどの威力は・・・」

比影「大丈夫、威力はほとんど要らない。痺れ玉とかの、機能面で働く玉だ。」

アス「はぁ・・・」

比影「おそらくだけど、これなら奴を何とかできる。それには、君の力が必要なんだ。ランチャーのことで負い目を感じてるなら、今が汚名返上の時なんじゃないか?」

アス「比影さん・・・」

比影「僕も手伝うからさ、作ってくれるね?ナーテアさん・・・いや、戦いを司る神様?」

アス「・・・ふふ、そこまで言われちゃしょうがありませんね。わかりました、やってみます。どんな武器でもおまかせあれ!です。」

佐和「私も手伝うわ、さっきは意地悪なこと言ってごめんね?」

アス「いえ、気にしてません。お手伝いお願いします。」

レア「うんうん、青春って感じやなぁ。」

比影「イザレアさんよ、もちろんあんたも手伝って・・・」

レア「じゃ、うちは忙しいから帰るわ!」フッ

比影「あ、ちょっと!・・・くそ、あいつ・・・」

佐和「まぁまぁ・・・」

こうして僕達は、打倒蝋人形に向けて、新たな武器作りを始めたのだった。


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