ひざまずけ、礼

ko-suke

第3章9話 一筋縄ではいかない武器




数日後、ナーテアさんから装置が完成したとの報告を受けた。その日の放課後、秘密基地にて。

比影「ゴーグル、耳栓機能付きのイヤホン、そしてロウ発射装置・・・さすがナーテアさん、完璧だね。」

アス「ありがとうございます。でも、完璧では無いです。ゴーグルの虫が別のものに見える機能は付けられませんでした。パーツがなくて・・・自作も難しく・・・。」

比影「でも、視界を遮る機能は付けてくれたんだろ?十分さ。いつもありがとうね。」ナデ

アス「むふ・・・もっと褒めてください。」

比影「よーしよしよし」ナデナデ

アス「あふふふ・・・はふーん・・・」

佐和「・・・犬かしら?」

レア「犬やな。」

アス「犬じゃないです。」

そんなやり取りの後、ロウ発射装置の細かい説明を受ける。どうやら着弾後3秒で固まるらしい。しかも結構広範囲までカバーできるとの事。

見た目はグレネードランチャーのようで、球状の大きな玉を発射し、ある程度飛距離をかせいだ後、玉が爆発するらしい。挙動もまんまグレネードランチャーだ。

比影「結構ごついんだな。」

アス「機構の問題で、どうしても。これでも限界まで軽量化と小型化をしていますので。」

比影「わかってるさ、その辺ナーテアさんは抜かりないもんな。」

アス「もちろんです、神様ですから。」

比影「で、元ネタは?」

アス「ゲソラトゥール3th」

比影「やっぱそのゲームかよ!!」

ゲソラトゥーン3thといえば、武器を搭載したイカ型戦闘マシーンが墨汁で戦うゲーム。現実の武器モチーフの墨汁武器を使って戦うのだが、今回の武器の見た目が、そこに出てくるやつそっくりなのだ。

比影「著作権的に大アウトだよ!!残念だけどこの武器は・・・」

アス「ま、待って下さい!あくまでモチーフがってだけで、中身は全然違いますよ!玉の飛びだって、墨汁撒き散らしながら飛んでって最後に爆発するあっちとは違って、こっちは爆発するまでは玉のままです!現実の武器に近いんです!」

比影「でもなぁ、色々とそっくりだし・・・」

アス「そりゃあまぁ、コンセプト的に・・・ね?」

比影「ね?じゃないよ!全く、普通のやつを作ってくれればいいのにさぁ・・・」

アス「それじゃ面白くないですし、やっぱり作るなら何かしらコンセプトは付けたいじゃないですか。」

佐和「その気持ちはわかるけどね・・・どうする比影くん?」

比影「・・・まぁ、全くおなじってわけじゃないし、今回はまぁ有難く使わせていただきますかね。」

アス「ふぅ・・・よかった。」

レア「2人とも、ちょうど紅き街が出現したみたいや。」

比影「毎度毎度ご都合主義なこって・・・まぁいいや。行こう佐和さん!」

佐和「えぇ!」

僕と佐和さんは作ってもらった装備をもち、紅き街の出現場所へと赴くのだった。


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