ひざまずけ、礼
第3章5話 乱入者が現れました
比影「何やってんだ神、しれっと混ざるんじゃねぇよ。」
佐和「今私たちは、今後のための話し合いをしてるゆっくりんです。関係ない人は、どっか行っててもらえますか?」
アス「佐和さんの言った通りです。そういう訳なので、とりあえずどっかいって下さいな。」
レア「自分ら、いつにもまして言葉が鋭いなぁ。そんな悪いことした?」
突如現れたイザレアに、僕らは苦言を呈した。いやだって、急に出てきて何言ってんの?ってなるじゃん?
 
レア「一応言っておくと、関係ないわけじゃないよ。あたしだって、比影となぁ・・・!」
佐和「身分違いの恋って、難しいんですよ。さっさと諦めた方が懸命かと。」
アス「・・・それ、私にも言ってますよね?言っておきますが、佐和さんポジの人って、負けヒロインって呼ばれるんです。わかりますか?大抵選ばれない人ってことですよ?」
比影「さすがに偏見過ぎないそれは!?」
アス「偏見じゃないです、経験論。無数のラノベとアニメが、それを証明しているでしょう?」
比影「君、そっちも詳しいのね・・・」
僕は引きつった笑顔になった。
佐和「ラノベもアニメも現実じゃないし、それを抜きにしても、差別的な意味合いであることは間違いないでしょ。比影くんはそんな差別するような人、好きにならないと思うけどなぁ?」
アス「・・・」
レア「へっ、言い返せないでやんの。まぁ、つまりは近所のお姉さんポジを確立しているあたしこそが、このなかで最強ってことでええか?」
3人「それはない」
レア「ひ、比影まで言うことないやろ!?」
比影「そもそも、近所のお姉さん枠を確立してないしな。」
レア「な、なんやて!?そんなことないやろ、こんなプリティーなお姉さんはなかなかおらへんで!?」
佐和「自分でそういうこと言うあたりが、じゃないですか?」
アス「少なくとも、近所のお姉さん枠がいうセリフではない。」
レア「こ、こいつらぁ・・・!」
まだまだ3方向の睨み合いは続きそうだ。僕はため息をつき、一息入れようとした。
佐和「ちょっと比影くん?何ひとりリラックスしようとしてんの?まさか、僕には関係ないから~なんて思ってないでしょうね。」
アス「いったい誰のせいで、こんな事になってると思ってるんです?あなたがズバッとどっちと結婚するって言わないからですよ?」
比影「いや、それはダメだってイザレアから言われてるでしょ?神様なんだから。」
アス「そんなの知ったこっちゃないですね。ルールは破るためにあるんです。」
レア「おい、あたしここに居るんやぞ。ちくっちゃってもえぇんやで~?」
アス「くっ、こいつ・・・!」
レア「師匠になんやその態度!」
ワーワーぎゃあぎゃあと騒ぐ3人。まだまだ続きそうだなぁ・・・と思った矢先、イザレアがあることを口走った。
レア「ん、ちょっと待ちや・・・あ、紅き街出現したわ。」
比影「は?なんだって!?」
佐和「こんな時に・・・仕方ないわね。一時休戦としましょうか。」
アス「・・・分かりました。」
僕と佐和さんは、紅き街出現場所へと向かった。・・・とりあえず、喧嘩は止まった、のか?
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