ひざまずけ、礼
第2章98話 紅き街対策の再先端
ナーテアさんの報告を受け、僕は関係者にこのことを広める。本人が「できるならすぐにでも!」という姿勢のため、僕らは秘密基地に集まった。
箕浦くんはずっとソワソワしており、お披露目が待ちきれないようだった。
箕浦「それでよ、どんな感じのやつなんだ?その対策グッズとやらは。早く見せてくれ!」
アス「そんなに焦らなくても大丈夫ですよ。はい、これです。」
ナーテアさんは後ろに抱えていたものを机に広げた。・・・僕は先に見せてもらったから、なんとなくみんなの反応が予想出来たのだが、まぁ考えた通りだった。
箕浦「お、おぉ・・・おぉ?」
佐和「んんん・・・?」
アス「ふふふふふ・・・今回のは自信作です。これまで色んなものを作ってきましたが、これは過去一かもしれないですね!」
比影「あ、そうなんだね・・・うん・・・」
アス「?」
もったいぶるのもアレなんで、先に結果だけ伝えておく。机に置かれたのは、2つのもの。名称を言うのであれば・・・
「サングラス」と「耳栓」だった。・・・うん、なんかパッとしない感はあるよね。
箕浦「え、えーっと・・・これらにどんな効果が?」
アス「これは日中と就寝時で使用を切替えるタイプです。日中はこの偏光グラス。これで視覚的な紅き街の情報をシャットダウンします。そしてこっちの耳栓は、寝る時に付けると、紅き街へのあらゆる情報を抑制できます。」
く
サングラスではなく、偏光グラスというらしい。まぁ用途としては一緒だから、どっちでもいいいがするけど。
箕浦「・・・いっちゃあなんだが、こんなので本当に防いでくれるのか?なんていうか、あんまり信用が・・・」
 アス「む、失敬な。ちゃんと効果ありますよ?実演は難しいですけど。」
佐和「もっとメカメカしい感じになるとばかり思ってたわ・・・というか『起きてる時と寝てる時の対策の両立が難しい』って話はどうなったの!?」
アス「あー、それ本当に難しかったんですよ。偏光グラスだと夜中寝る時邪魔だし、かといって耳栓も昼間は邪魔だし・・・。」
佐和「・・・それってつまり、両立できなかったってこと?だから2つ?」
アス「できなかったと言いますか、難しかったと言いますか・・・ともかく切替え方式にしたのはそういうことです。あと単純に、色々考えるのがめんどくs・・・いやなんでもないです」
比影「ま、まぁ効果があればいいんだし、任せっきりにしちゃったからね。ちゃんと使えるんだし、今回はこれで・・・」
アス「いやあの、これ結構な自信作・・・」
比影「お静かに。箕浦くん、それでいい?」
箕浦「あぁ。作って貰えただけ有難いし、別に面倒でもないから、このままでいいよ。ありがとうナーテアさん。」
アス「いえ、どういたしまして。」
・・・とまぁ、とりあえずこの件は解決・・・かな。また問題があれば再燃するかもしれないけど、あとは未来の僕に任せよう、そうしよう。
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