ひざまずけ、礼

ko-suke

第2章66話 ご褒美タイム突入?




比影「まず・・・イザレア」

レア「おう、あたしからか。はてさて、どんなキザなセリフを吐いてくれるんや?」

ニヤニヤしながら近づいてくるイザレア。うぜぇと思いつつ、肩に手を置いて言った。

比影「最初であった時はさ、なんかすごい神々しい人だなって思った。まぁ、世間一般的に言えば美人に入るであろう人だなって。あとやっぱ神様っぽいなぁって思ったな。」

レア「ぽいと何も神やからなぁ。なんか微妙に回りくどい言い方やけど、そう思ってくれとったんかぁ。改めて美人って言われると、嬉しいわぁ。で、今は?」

比影「今は・・・」

と、ここで魔が差した。いつもやられてばっかだから、ここで仕返ししてやるのも一興かもしれないと思ってしまった。まぁ、理由はほかにもあるが・・・。

そして、言ってしまった。

比影「おバカで適当なやつで、それでいて性格までひん曲がってるとかいう、とんでもクソ野郎だと思ってるよ。」

レア「・・・は?」

一瞬にして、空気がピリついたのを肌で感じとった。僕はここぞとばかりに煽る。

比影「あぁそれと、秘密を守るためならどんな悪逆非道なことだって平気にやりやがる、近寄り難いやべぇやつってとこかな。」

レア「おい比影、ふざけるのも大概に・・・」

比影「ふざけてなんかいないさ。正真正銘、本心ですよ。前から言ってるだろ?あの日のことを忘れはしない、許さないってな。そんなやつから、愛の囁きが聞けるとでも思ったか?」

レア「ちっ・・・まーだ気にしとんのか。過ぎたことをとことん掘り下げるのが好っきゃねんなぁ、自分。このネチネチ陰湿タイプめ。」

比影「陰キャだからな。あいにく、ねちっこいのは俺の性分でね。」

レア「あぁ言えばこう言う・・・痛い目見ないとわからん様やな。骨折で済めばえぇなぁ・・・?」

イザレアを褒める時間のはずが、いつの間にかイザレアへの挑発へと変わってしまった。目の前にいるイザレアからは、これでもかと言うのほど殺気立っていた。

佐和「ちょちょ、待って待ってストップ!比影くんそんな煽らないの!イザレア様も落ち着いて!」

レア「これが落ち着いていられるかっちゅうねん。えぇか?あたしは今こいつに、壮絶に舐められとるんや。このままじゃ神としてのメンツってもんがなぁ・・・」

アス「・・・元よりそんなものは・・・」

レア「な ん か 言 っ た ?」ギロッ

アス「・・・いえ」

神様・・・というより、ヤンキーとかそっちの類な感じがする。目つきが完全にそれだった。

佐和「比影くんもぼーっとしてないで、イザレア様を止めてよ!元はと言えば君のせいなんだからー!!」

佐和さんの悲痛な叫びが聞こえる。まぁ、今回ばかりは僕が悪いし、ちゃんと謝ろうか。

比影「イザレア、ごめ─」

アス「あの、そんなことより、私への気持ちはどうなんですか?」

まさかのナーテアさん割り込み。これにはイザレアも堪らず憤怒した。

レア「ナーテアぁ!!そんな事ってなんやねん!!あたしにとっては大事な話し合いなんよ!!」

アス「いや、待ってるの面倒ですし。それに、イザレア様ばかりズルいですよ、ずっとイチャイチャして。」

比影「してないよ!?」

レア「しとらんわアホ!」

これはまた一悶着ありそうな予感がする。そう思った僕なのだった。


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