ひざまずけ、礼
第2章64話 つかの間の休息を
文化祭が終わり、1週間とちょっと経ったある日。今日も今日とて部活動に・・・まぁ、依頼なんてそう無いし、実質遊んでるだけなんだけどね。
ポットやお菓子はもちろん、こたつに扇風機、ソファ、テレビ、そしてゲームにブルーレイデッキまで、この秘密基地には備わっている。しかも、冷暖房まで完備というね。
冷暖房あるなら扇風機とこたつ要らねぇだろとか思われるかもだが、それは違う。いるのだよ絶対にね。これが分からんやつは知らん。
で、毎度毎度部屋でくつろいでいた僕達。その目の前に、あるひとりの人物が訪れる。
レア「・・・だらーっとしてんねぇ。平和だからいいけど、もうちょっとこうシャキッと出来んのか?」
女神イザレアだった。
レア「誰が近所の美人なお姉さんか。ほらそれから出る!シャキッとせぇ!」
比影「美人とは一言も言ってないぞ、おばはん。」
レア「よし、表でぇや比影。神様の偉大さってやつを思い知らせてやる。」
比影「寒いので却下で。イザレアもどう?」ヌクヌク
レア「どう?やあらへんで全く・・・ガキは外走り回って遊んどれや!」ヌクヌク
秒でコタツムリと化す女神様。偉大さも威厳の欠片もねぇな。
レア「にしても、こいつぁすごい発明品よなぁ。作ったやつに感謝だな!」パサパサ
佐和「もー、あんまバサバサしないでくださいよ。暖かい空気が逃げちゃうじゃないですか。」
アス「むむ・・・足が寒い・・・」
奥の方からモゾモゾと這い出てくる、佐和さんとナーテアさん。僕なんかよりよっぽどコタツムリだよこれ。すごくすごいコタツムリだよ。
レア「おい、神様ともあろうやつが何をやっとるか。」
アス「コタツムリです、はい。」
真顔で言うナーテアさん。こいつマジだ。
レア「あんなぁ・・・確かにコタツはええもんやけど、そんなずっと動かない状態じゃ体に悪いし、成長するもんもせんで?背も伸びひんし、胸もな。」
ピシィ、とどこからともなく聞こえたような気がした。どことなく、嫌な予感がした。
レア「あたしみたいなナイスバディになりたいなら、規則正しい生活を送るべきやで?あ、比影みかん取ってや。」
比影「自分で取れよ・・・じゃなくて、あんまナーテアさんを刺激するような真似は・・・」
アス「どこがナイスバディか。自堕落な生活をした結果の、そのワガママボディでしょう、イ・ザ・レ・ア・様?」
レア「・・・へぇ、こっちに来てから冗談がきつくなってないかぇ?」イラァ
アス「そちらこそご冗談を。毎年至るところに、贅肉がつきまくってるじゃないですか。ろくに運動もせずにゴロゴロしてるから、そうなるんですよ?」
レア「それ、そっくりそのままお返ししたるわ。」
アス「私は開発とか学校生活とか、色んなところで体動かしてますから。やばいのはイザレア様ですよ。」
レア「・・・こいつ、言わせておけばいけしゃあしゃあと・・・いっそここで証明したろうか?あたしのほうが優れていると。」
アス「ふふふ、望むところですよ。絶対勝ちますから。」
・・・さて、僕は帰る準備を。
レア「比影」
アス「比影さん」
2人「どっちがより魅力的?」
比影「2人の喧嘩に巻き込まないでくれますかね!?」
またしても嫌な予感が的中してしまう僕なのであった。
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