ひざまずけ、礼
第2章12話 パクリ、ダメ、ゼッタイ
秘密基地に戻ってから。僕たちはまず、作戦を練ることにした。いくらいい武器があっても、使いこなせないんじゃ意味ないからね。
方法としては、さっきと同じように鼻に1発ぶち込んで倒して消すか、何かしらの武器で動けなくして横にして消すか。この2択だろうと結論が出た。
その後の話し合いで、さっきと同じ方法は流石に警戒されているだろうとの判断が出た。つまり、何かしらの武器で動けなくする必要がある。
で、武器と言えばナーテアさんな訳ですが・・・ナーテアさんは何故か目をキラキラとさせて、作業場で探し物をし始めた。・・・嫌な予感しかしないのは何故だろうか。
数分後、ナーテアさんはテーブルに何かを置いた。パッと身は銃のようだが・・・いや待て、なんかどっかで見たようなフォルムだぞ。
比影「・・・これは?」
アス「新作の試作品です、はい。敵に向けてトリガーを押すと・・・あー、対象を痺れさせて動けなくします。」
佐和「何今の間は」
アス「ナンデモナイデスヨ」
明らかに様子がおかしい。そして僕は、これが何なのかを思い出した。オタク心を擽らせるものではあるが、それはまずい。・・・勘違いかもしれないし、念のためカマをかけてみる。
比影「それさ、本当に痺れさせるだけ?他にも効果あるんじゃないのかな?」
アス「いやそんなことは」
比影「あとさ、痺れさせるにしても、その前になんか行動を起こすよね?トリガー引いて痺れ玉発射なんて、そんな単純なものじゃないと思うけどなぁ?」
アス「あう・・・それは・・・」
比影「・・・答えられないかい?ならこの質問だけ答えてくれればいいよ。」
アス「あ、は、はい。なんでしょう。」
そして僕は、笑顔で言った。
比影「その武器の名前、何?」
アス「ド○ネ○○○」
比影「そぉい!」
アス「やめて投げないで!それ高いの!変形に発光、その他ギミックもパーツも多いのなんので、生産コスト割に合わないの!」アワアワ
比影「ならそんなもん作るな!ただでさえ著作権が怖いのに!何から何までモロパクリじゃんかよ!」
アス「だって面白そうだったんだもん・・・」
言い訳が可愛いが、流石にこれは使えない。作業場の片隅で漬物石のように、鎮座してもらうことになった。ナーテアさん涙目である。
佐和「で、でもさ。痺れさせて無力化ってのは使える手じゃない?電気なら、アイツらにも効きそうだし。」
比影「まぁ・・・そうだな。確かにその方法は使えるな。」
アス「な、なら」
比影「ダメ」
アス「ケチ」
比影「お前なぁ・・・」
ナーテアさんの暴走に溜息をつきながらも、とりあえずヤツらへの対策のコンセプトは大体決まったのだった。
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