ひざまずけ、礼

ko-suke

第1章94話 新たなる戦力を




僕はナーテアさんの発言に困惑した。聞き馴染みのない言葉だったからである。

比影「た・・・戦いを司る神様?どういうことです?」

佐和「私もちょっと混乱してる・・・教えてもらっていい?」

ナーテアさんはワタワタしながらも、ゆっくりと教えてくれた。

アス「えっと・・・つまり、戦いに関する知識を持ち、武具をも創造する力を持つ・・・それが、戦いを司る神です、はい。」

比影「戦いに関する知識を・・・」

佐和「武具を創造・・・」

それはまさに、僕達に足りないものであった。紅き街で敵を倒す武器、足止めをさせる武器、自分たちで作るのは難しいものも多い。

アス「でも、まだまだ見習いですし、成績もあんまり良くないです、はい。テストはビリッけつ常習犯です。」

レア「だから、この"優秀"な最強神であるイザレアに話が来たって訳やね。いやぁ鼻が高いわぁ。うっへっへ・・・」

アス「いや、他に暇な人がいなかったからって聞きましt」

レア「あーあー聞ーこーえーなーいー!」

比影「・・・暇人って思われてんのか、お前。」

佐和「イザレア神様ェ・・・」

皆で哀れみの目を向けた。

レア「そ、それはともかく!あたしは何事も実践あるのみと考え、下界に派遣することにしたんや!」

比影「・・・面倒事を僕たちに押し付けただけでは?イザレアの元で勉強しろって言われてるんだから、少しくらいは面倒見ないとさぁ。」

佐和「イザレア神様の意見はもっともですけど、いきなり現場は酷いのでは?」

アス「・・・イザレア様?まさか横流しですか?」

全員の目線がイザレアへと集まる。イザレアは冷や汗を垂らして、言った。

レア「さ、さーて・・・あたしは忙しいから帰るかな!あー忙しい忙しい!」シュンッ

・・・前言撤回、逃げた。目を逸らしてバツが悪そうに逃げた。

比影「・・・はぁ。まぁ、とりあえず君が何者なのかはわかったよ。凄いんだね、ナーテアさん。・・・いや、アスティ様って読んだ方がいいのかな?」

アス「見習いだし、2人とは仲良くなりたいから、さっきと同じように呼んでください。あと・・・2人のためにも、頑張りますです、はい。」

佐和「うん、よろしくね!あなたのこと、頼りにしてるよ!」

アス「・・・はい。早速ですが、なにか武具を作らせてください。実力を見せますです、はい。」

こうして1人、僕たちの仲間が増えたのだった。

・・・だが

比影「えっと・・・これは何かな?」

アス「・・・折りたたみ式の閃光弾発射装置です。ゆうに200mは届きますです、はい。」

比影「見間違いかな、手持ち打ち上げ花火に見えるんだけど。」

アス「あ、打ち上げ花火で間違いないです、はい。」

比影「そっかー・・・」

アス「あ、絵はニコちゃんマークです!はい!」

佐和「あ、あはは・・・そっかぁ・・・」

2人「「はぁ・・・」」

アス「?」

なんというか、一癖二癖ありそうなキャラクター性だった。




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