ひざまずけ、礼
第1章42話 生還、そして地獄行き
何とかしなくてはと、不意に放った言葉。
それにより、レア様の・・・いや、レア様含めた2名の雰囲気は一変した。
先程まで怒りというか、不穏な空気をダダ漏れにしていたレア様は、なんというか、その・・・
レア「き・・・きれ・・・い・・・えへへ、もうお世辞が上手いんだから♪////」
比影「え?いや、その・・・」
レア「わ、私にはいいけど・・・ほかの女の子にそんなこと、軽々しく言っちゃダメですよ?私には・・・いいけれど////」ムギュ
比影「うわっぷ・・・ちょ、ちょっとレア様・・・」
レア「そっかぁ・・・君には私が、綺麗で美しい女性って映っちゃったかぁ♪可愛いなぁこのこの♪」ムギュゥゥ
比影「あの・・・離して・・・」
レア「ふふっ、だーめ♪女の子に気軽にそんなこと言っちゃう子には、おしおきしなきゃね?/////」ムギュゥゥゥゥ
比影「~~!!」ジタバタ
・・・その、とりあえず機嫌は治ったみたいです。それはもう、別の意味でいつもと違うというか、おかしいと感じる位には。
やっぱりあれ、エセ関西弁だったんだな。今バリバリ標準語話してるし。こっちの方がレア様のキャラに合ってるような気がするけどなぁ。なんでエセ関西弁なんて使ってるんだろ。
それと、その・・・あんまり女性についてとやかく言うつもりはないし、言いたくもないんだけど、言わねばなるまい。こういう生粋のお姉さんって感じの人がやるハグは、世の男子にとってもはや凶器だ。
単純に苦しいし、くすぐったいし、その・・・何がとは絶対言わないけど、柔らかいし。意識しなくても、そういった気持ちがいっっさいなくとも、まずいものはまずいのだ。
そっちが気軽に綺麗とか言わないでと言うのであれば、こっちは気軽にハグをするのは本当にやめて頂きたいと思う。・・・ホントだよ、嘘じゃないよ!
話が逸れたので戻そう。もう1人、レア様とは別に、というか真逆に空気が一変した方がここにいらっしゃいます。もうお察しですよね。
佐和「・・・」
比影「あの・・・佐和さん・・・見てないで助けて・・・」
佐和「・・・けっ、どーせ小さいですよーだ。男ってやつはみんな大きいのが好きだもんねぇ?」ゴゴゴゴゴ
比影「ひっ!?」
なんのことかはよく分からないけど、こっちはガチギレ状態だった。
比影「な、なんでもいいから助けてよ佐和さん!レア様を止めて!」
レア「うっふふ、離さないよぉ?」ムギュ
佐和「くわばらくわばら・・・」
比影「佐和さーーん!目を覚ましてー!!」
結局、解放してもらうのに30分近く、佐和さんの誤解を解くのに1日の時間を要したのであった。
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