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ハズレスキル【魔物生産】は倒した魔物を無限に作り出せて勝手に成長するチートスキルでした!〜友達だった男にパーティー追放されたけど女だらけの騎士団に雇われたのでストレスフリーなスライム無双を始めます!〜

霜月琥珀

30話 元仲間たちと戦うことになりました その2

 ……どうやら転移には成功したようだ。

 今まで感じていなかった風を感じる。
 しかし、完全に目がやられてしまった。

 目を瞑っていればよかったか……。

 お陰で何も見えない。
 しばらくの間、身動きを取らない方がいいだろう。
 しかし、こんなものカインからすれば隙でしかない。

 きっと、これを狙っていたんだろう。

「――ヘル・ファイア!」

 俺の予想通り、カインたちは攻撃を仕掛けてきた。

 それも殺意バリバリの。

 何せヘル・ファイアは上級の火属性魔法でシオンの得意技の一つ。その威力は俺も知っている。
 
 あれは確か森に出た魔物を討伐するクエストで、時間の無駄だと言って森を全焼させていた。
 そのせいで俺は冒険者ギルドに怒られて森の復興に駆り出されることになったっけ。

 ……まあ昔のことはどうでもいい。

 とにかく俺が言いたいのは目が見えない人に向けて撃つ魔法じゃないってこと。

 といっても俺の目が見えていないだけで、スライムの目は正常に働いているから何の意味もない。
 今の俺は瞬間的に情報と感覚を共有できるようになっているからな。

 だが、流石はシオンだな。
 詠唱と同時に魔法を撃ちやがった。
 並の魔法使いなら詠唱から現象を発生させるまでに、数秒の誤差が生じるというのに大した奴だ。

 魔法の腕だけなら幻のSSランクに匹敵するっていうのは、あながち間違いではないのかもな。

 しかし。

「――#暴食__グラトニー__#!」

 それでも俺よりは遅い。

 俺は一瞬で#暴食__グラトニー__#を発動させることができる。

「嘘っ!? そんなどうしてっ!」

 シオンの反応から分かるように、ヘル・ファイアは俺に届くことはなく、#暴食__グラトニー__#の餌食になった。

 ……やっぱり強いな。

 俺は改めて実感した。
 しかし、これでも#暴食__グラトニー__#は未完成な技。というのも、使用可能時間が非常に短い。

 恐らく……一秒ほどだろうか。
 それ以上は発動せず、勝手に解除されてしまう。

 カインたち相手なら、これで事足りるだろうが……。

 ……さて、そろそろ視界も回復してきた。

 さっさと片付けてやろうかと思ったのだが、気になることが一つあったので聞いてみた。

「なぁカイン。お前、街の人に襲いかかって、牢屋に入れられてたんじゃないのか?」

 今日から三日前、シャロからそのように聞いていた。
 もしその話が本当だったとしたら、何故こいつらはここにいるのだろうか?

 そう疑問に思っていると。

「ああ。アルトの言う通り、俺たちは牢屋にぶち込まれた。お前のせいで、お前なんかを贔屓にしていたあいつらのせいで、俺たちは捕まっちまった。……だが、見ての通り脱獄してやった! 大人しく檻に入ってやる義理なんざこっちにはねぇんだよ!」

 ……なるほど。

 シャロの言っていたことは事実か。

 それなら俺たちのせいにするな。捕まったのは自業自得だし、思いやがるな。
 それに自分たちの過ちを認めず、脱獄までしたのか。

 本当に救いようのないクズだな。

 一刻も早く牢屋にぶち込んでやりたいところだ。
 そうでもしないと街の人たちに申し訳ない。
 せっかく俺みたいな奴を贔屓してくれたのに……。

 そう思っていると。

「お前をパーティーに連れ戻せば俺たちは何も悪くなくなる! だってあいつらはお前を贔屓するぐらい気に入っているらしいからなっ! ならお前さえいれば余裕で示談にできる。そうなれば俺たちは無実だ! 冒険者資格も取り戻せる! お前さえいれば、俺たちは元に戻れる! だからお前を半殺しにしてでもパーティーに連れ戻してやる……! そうすれば俺たちは幸せだ――ッッッ!」

 カインはとんでもないことを口走りやがった。

 どうやらこいつらには悪いことをしてしまったという罪の意識すらないみたいだ。
 
 堕ちたな、お前ら。

 まだ反省していれば軽くボコボコにして牢屋にぶち込むだけでよかったんだがな……。
 その様子では軽くボコボコにするだけじゃ足りない。
 二度と悪いことをしようとは思えないほどの苦痛を味わわせてやる……。

 それが、街の人たちにできる恩返しだ!

「来いよクズども。口でものを言えないようにしてやる」

 

「ハズレスキル【魔物生産】は倒した魔物を無限に作り出せて勝手に成長するチートスキルでした!〜友達だった男にパーティー追放されたけど女だらけの騎士団に雇われたのでストレスフリーなスライム無双を始めます!〜」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

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