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9月9日11時

みゆたろ

打ち合わせ

以前の喫茶店に行くと、八時より少し前だった。
初対面の敦くんはタバコを吸わないかも知れない。今のうちにーー。
浩司はタバコに火をつけて、しばらく宙を眺めてはタバコの煙を吐き出す。

この事件、被害者たちの共通点などがまだわからないままだが、本当は単なる自殺なんだろうか??

漠然とそんな事を考えている。
と、その時、カランカランと入り口のドアが開いた。

「おーい!こっちだ!こっち」

俺は精一杯の声を出して彼を呼んだ。
来たのはマモルだった。

「待ったか?」

「ちょうどタバコを1本吸ったところだ。ところで敦くんはタバコは??」

「吸ってるから気にしなくていい!」

「良かった」

そんな会話をしていると、噂の敦くんがきたようだ。

「アツシ、こっちだ」

マモルが呼び掛ける。

「悪い、遅くなったーー」

軽くそう言って、アツシは頭を下げた。

アツシはボーズに近いくらいの短髪で、鼻の上にニキビの様なものが出来ている。
目元が離れていて、顔のバランスがアンバランスだ。
こちらを見てニコヤカに言った。

「遅くなりすいません。マモルのイトコのアツシと言います。始めまして」

そう言って、アツシは手を差し出した。
俺もまた自己紹介をしてから、その手を取った。

「よろしく!」

二人の声がはもる。

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