僕を拾ってくれた義姉さんが王太子に婚約破棄を言い渡されています、呪っていいですよね。
第7話:移民
何処か痛い所はない、我慢せずに言ってね」
「だいじょうぶだよ、アリアお義姉ちゃん。
周りの国からも神様や精霊がたくさん手伝いに来てくれたから、魔術の回数も作る麦の量も多かったけど、いつもよりも楽なくらいだよ」
「そう、それならいいのだけれど、我慢したり隠したりしたら駄目よ」
「うん、お義姉ちゃんに隠し事なんてしないよ、何でも言うよ」
「じゃあ、お礼を言っている難民達に手を振ってあげて。
みんなエドアルドが作ってくれた麦を貰ってとても喜んでいるのよ。
今までもエドアルドはウォルムニウス・ルッソ辺境伯家の為に頑張ってくれて、多くの領民に感謝されていたけれど、今度の事で多くの難民にも感謝されたわ。
もう誰にもエドアルドの事を卑しい孤児の出だなんて言わせないわ。
エドアルドは立派なウォルムニウス・ルッソ辺境伯家の一員よ。
なんと言っても、この国の神様や精霊だけでなく、周辺国の神様や精霊にまで祝福される存在なのですもの。
陰であろうと悪口を言う者は、神罰が下る事でしょう」
お義姉ちゃんがそう言いながら家臣たちを見た。
ほとんどの家臣が青い顔になって震えている。
僕の事を悪く言って出て行かされた人たちと仲良かった人だと思う。
親や兄弟もいるのかな、どうでもいいけれど。
僕はお義姉ちゃんの側にさえいられればいい。
悪口を言われるくらいぜんぜん平気。
お義姉ちゃんの側にいられないようにしたら、殺しちゃうけれど。
「貴方達には、難民に食糧と生活必需品を支給し、開拓地を割り当てる仕事をしていただきますが、分かっていますよね。
貴方達の一挙手一投足を神様と精霊が見張っています。
貴方達の家族が、神様と精霊に祝福されているエドアルドの悪口を言っていた事を、私は一瞬たりとも忘れていません。
貴方達も証拠がないだけで、同じように悪口を言っていたのだと疑っています。
私がエドアルドを助けに行こうとした時に反対した事も忘れていませんよ」
「間違いでございます、私はそのような事はしておりません」
「その通りでございます、悪口など言っておりません」
「代々に渡って忠誠を尽くしてきた我が家に対して、あまりに情けないお言葉です」
家臣たちがお義姉ちゃんの言った事に言い返している。
神様と精霊に言って殺しちゃおうかな。
「代々の忠臣だと言うのなら、言葉ではなく行動で証明してもらいましょう。
貴方達の難民に対する行いで、本当の忠臣か悪臣か判断させてもらいます。
少しでも不正や私見による差別があったら、召し放ちにします。
もっとも、私が召し放ちをする前に、直接悪事に加担した者は、神罰で生き地獄に落ちることでしょう。
ただ神罰とは別に私も厳しい罰を与えます。
前回のように悪口を言った本人だけではすませません。
家ごと家族ともども領地から出て行っていただきます」
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