魔女伝〜天才魔女ヨキのリアルはちゃめちゃ人生

風乃音羽

第11話 前世記憶がフラッシュバックした!

ヨキから、LINEが入っていた。ー今から行っていい?ちょっと語らせて!ー

音羽は、今回は何だろう?とちょっと、ワクワクした。

最近、ヨキから新しい話を語られるたびに、予想を超えたことが出てくる。

ヨキは、興奮して部屋に入って来た。

「今日さ、検診のため病院に行ったの。待合室で、わたしの前に、親子連れが待っていて、2人の男の子たちが、スーパーボールで、遊んでたわ。

そのボールが、わたしの方に飛んできて、パツンって、わたしの身体に当たったの。
そしたら、、、、、

走馬灯みたいに、過去の記憶が、ババババってフラッシュバックした。
過去って言っても、今世の話ではなくって、今までの生まれ変わりの人生。

わたし、全部思い出した。エジプト、南アジア、グレコローマン時代のことも、全部、、、、、

今までのわたしの過去世を。
一瞬の間に、全てのビジョンが、わたしの中にやって来た。

わたしは、はりつけられて、石をなげられて、火炙りに合っていた。
魔女狩り!
手が熱くて、足も熱くて、痛くて、もう苦しくて、、、まわりは人だかりで、焼かれているわたしを見ている。音羽もいたよ。目の前に、悲しい顔をしてた。でも何かを信じてる顔。きっとわたしなら大丈夫と思ってくれてる顔。

今現在、知ってる人たちが、たくさん、そこにはいた。

なんでそこに立って見てるの?って思うような人も、わたしが火に炙られてる姿を、呆然と見ていた。


わたしは、ずっと魔女だった。いつの時代も。

そして、音羽、あなたは、いつも近くにいた。
あなたは貴族。そう、いつも、どの時代も、貴族的な、位が高くて、裕福で、豊かに生きてる明るい人。

グレコローマン時代、わたしは、王国の中で、魔女であることを上手く隠して、歌や楽器を演奏するアーティストとして、働いていた。
自分のパワーを音楽や踊りを通して、国を豊かに、人々が幸せになるために、使い、エネルギーを流していた。

音羽は、音楽とか、舞踊が好きで、パフォーマンスをするわたしを知っていた。よく見に来てくれていた。
それとは別に、占いとか、魔女伝とか、スピリチュアル的なことが好きで、財力を使って、本物の魔女に会うための手筈を整えた。

その時に会うことになった魔女が、わたし。
お互い、アーティストとそのお客様として、顔見知りだったけど、そのわたしが、魔女だったから、本当にあなたは驚いたわ。

そして、私たちは友だちになった。
音羽、あなたは、わたしたち魔女を助けてくれる人となった。
困ったら、音羽のところに行けば、なんとかしてもらえると、魔女の間で、評判になり、あなたはいつも魔女たちを助けていた、とても良い人。
魔女の病を治す、魔女だけにしか、効かない薬草をいつも取りに行っては、わたしたちに届けてくれた。
そして、色々な相談ごとにも、のっていた。

ある時、あなたが魔女と関わっていることがバレた。

あなたは、

"わたしは、魔女では無いし、ちゃんと、そうでは無いことを話せば大丈夫よ。"

と持ち前の能天気さで、そう言ったけど、
わたしは、そんなにこの世が甘く無いことを知っていたし、あなたが、火炙りなってしまうのを、なんとか避けなければと思った。


だから、わたしは、自分が魔女だと名乗りをあげたの。


そして、1人、魔女の火炙りの刑。

王国が繁栄するために自分の力を使って来たわたしを、王国が、焼いたの。


手足が焼かれて、熱くて、熱くて、苦しみで、フラフラになっている時、わたしを縛り付けていた鎖がスルスルっと解けた。そしてわたしは、叫んだ。
"生かすも殺すも、わたしの自由!!"

その瞬間、次の方どうぞーって、医者に呼ばれて、、、こっちの世界に戻って来た。

今、まさに焼かれてフラフラだったから、顔色も悪かったのか、
医者が、大丈夫ですか?体調悪いのですか?って聞いてきた。
けど、言えるわけない話だから、いや、、まあ、寝不足で、、、って

しどろもどろに答えた。」

音羽は、やっぱり今回も、わたしの想像を遥かに超えて来た。と内心思いながら、

「その、過去を見てる時は、病院の中の風景とかは?どうなってたの?」

「全く、見えない。

違うところにいる。違う時代にいる。

でも、なんていうか、タイムラインがなくて、全部一気に入ってくる感じで、、、、どれくらいの時間でそれが起こってたのかは、分からないけど、多分、一瞬の間に、何度も生まれ変わってきた時の情報が一気に見えた。

なんで、こうちゃんのこと、あんなにこだわってたか、分かった。

わたしとこうちゃんは、わたしたち2人は、ツインレイだったのよ!」

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