Fantaz Mate World-ファンタズメイト・ワールド-
■2 キャラメイク
粉雪はゲームにログインした。と言ってもまだ何もしていない状態で、そんな粉雪の意識が最初に辿り着いたのは真っ暗な闇の中だった。
「うわぁ!な、なにここ?」
辺り一面が夜のように暗い。きょろきょろ首を振って周りを確認してみても特に変なところはなかった。
仕方なく粉雪は立ち上がり、真っ直ぐ進んでみることにする。すると視界の先がぼんやりと明るいことに気がついた。
「あの辺りちょっと明るいかも」
粉雪は灯りを目指して歩いた。そこは思っていたよりも近く、周囲を取り囲むようにして真っ白な白亜色の世界が広がっていた。
「って、あれ!後ろの道がなくなってる」
眩い白亜色の世界に心を奪われている中、ふと背後を見てみるとさっきまでの暗闇がなくなっていた。これも仕様なのかな。変わってるなー。粉雪はそう思った。
「でもこれからなにしたらいいんだろ」
粉雪は腕組みして考えた。初めて電脳世界である仮想空間にダイブしたのにさっきから真っ白な世界と真っ暗な世界しか移動していなかった。もしかしてまだ設定が完了したなかったのかな?粉雪は考える中で焦っていた。それがもし私のミスなら大変だ!とちょっとしたプチパニック状態だったのです。
「うーん。どうしよう、ってうわぁ!」
パニック状態でも言動と行動は基本に忠実であんまり焦って焦っていなかった粉雪でしたが、そんな粉雪の目の前に突然パネルが浮かび上がったので驚いて後ろに飛び跳ねました。
「なになに……キャラメイク。あっそっか。ゲームってことは最初に自分のキャラを作らないと駄目なんだ」
普段からあまりゲームなんてすることのない粉雪です。なんとなくの併せ持った知識でどうにかキャラメイクをしてみます。
「まずは名前だよね。うーん、やっぱり本名をもじった方がいいのかな?」
何が起こるかわからない電脳世界。色々怖いけど、とりあえず自分の名前から何か思いつくものがないかと適当に頭の本棚を漁ってみます。
真白粉雪。粉雪ってことはパウダースノーが最初に思いつく。でもそれならスノーの方がいいけど、それってありきたりだよね。何かもっと捻った感じの名前はないだろうか。考えに考えた粉雪。ふと頭の中に思い浮かんだのはちょっと恥ずかしい名前でした。
「フローズン……」
ネーミング的にもカッコいいと思った粉雪。雪とか氷とかから引っ張り出してきて思いついた単語にキラッと瞳を輝かせてるんるんでプレイヤーネームを打ち込んで決定します。
「次は武器……うわぁ種族とかもあるんだ。種族?」
このゲームには様々な武器がある。つまり好きな武器。使ってみたい武器を好きに使える。だけど近代的な銃とかそんなのはないらしい。つまりファンタジー小説に出てくるような感じだ。多分種族もそんな感じ。
「よくわかんないから、とりあえず武器は剣にしよ。後は種族だけど、ってうわぁ」
また驚いてしまった。
何故かというといざ種族の設定をしようとしたら急に自分の目の前に自分が現れたからだ。
肩ぐらいまで伸ばした茶髪で少し暗い瞳。身長も体重も普通で体型はやや細めな自分の姿がそこにはあった。ちょっとだけ筋肉質な女の子である。
「ここから種族を設定するんだ。つまりこれが私のゲーム内での姿ってことだよね」
種族の欄と同時に髪色や瞳の色を変えられるようだった。
種族の数も人族の〈ヒューマン〉や獣人族の〈セリアンスロゥプ〉。さらにはドラゴンの角が生えた〈ドラゴニュート〉に吸血鬼がモデルの〈ヴァンパイア〉とかと様々ある。
「うーん。これは普通に〈ヒューマン〉かな。髪はもう少し長くして、フローズンなんだし白髪にしてみよ」
身長とか体重は一切変えず、瞳の色は青っぽくする。こうやって自分のキャラを見ていると、リアルの自分に結構寄せてあるけど何処となく雰囲気が違って見えて楽しかった。
そうやってすらすらキャラ設定を進めていき全てが終わった段階で最終確認をしてから決定を押した。
「よしこれで完成!」
アバターのキャラメイクを終えた粉雪は充実感を得ていた。意外に楽しかった作業も終わり、いよいよゲームスタートだ。
粉雪はゲームを始める前よりも楽しむ気持ちでいっぱいだった。
「うわぁ!な、なにここ?」
辺り一面が夜のように暗い。きょろきょろ首を振って周りを確認してみても特に変なところはなかった。
仕方なく粉雪は立ち上がり、真っ直ぐ進んでみることにする。すると視界の先がぼんやりと明るいことに気がついた。
「あの辺りちょっと明るいかも」
粉雪は灯りを目指して歩いた。そこは思っていたよりも近く、周囲を取り囲むようにして真っ白な白亜色の世界が広がっていた。
「って、あれ!後ろの道がなくなってる」
眩い白亜色の世界に心を奪われている中、ふと背後を見てみるとさっきまでの暗闇がなくなっていた。これも仕様なのかな。変わってるなー。粉雪はそう思った。
「でもこれからなにしたらいいんだろ」
粉雪は腕組みして考えた。初めて電脳世界である仮想空間にダイブしたのにさっきから真っ白な世界と真っ暗な世界しか移動していなかった。もしかしてまだ設定が完了したなかったのかな?粉雪は考える中で焦っていた。それがもし私のミスなら大変だ!とちょっとしたプチパニック状態だったのです。
「うーん。どうしよう、ってうわぁ!」
パニック状態でも言動と行動は基本に忠実であんまり焦って焦っていなかった粉雪でしたが、そんな粉雪の目の前に突然パネルが浮かび上がったので驚いて後ろに飛び跳ねました。
「なになに……キャラメイク。あっそっか。ゲームってことは最初に自分のキャラを作らないと駄目なんだ」
普段からあまりゲームなんてすることのない粉雪です。なんとなくの併せ持った知識でどうにかキャラメイクをしてみます。
「まずは名前だよね。うーん、やっぱり本名をもじった方がいいのかな?」
何が起こるかわからない電脳世界。色々怖いけど、とりあえず自分の名前から何か思いつくものがないかと適当に頭の本棚を漁ってみます。
真白粉雪。粉雪ってことはパウダースノーが最初に思いつく。でもそれならスノーの方がいいけど、それってありきたりだよね。何かもっと捻った感じの名前はないだろうか。考えに考えた粉雪。ふと頭の中に思い浮かんだのはちょっと恥ずかしい名前でした。
「フローズン……」
ネーミング的にもカッコいいと思った粉雪。雪とか氷とかから引っ張り出してきて思いついた単語にキラッと瞳を輝かせてるんるんでプレイヤーネームを打ち込んで決定します。
「次は武器……うわぁ種族とかもあるんだ。種族?」
このゲームには様々な武器がある。つまり好きな武器。使ってみたい武器を好きに使える。だけど近代的な銃とかそんなのはないらしい。つまりファンタジー小説に出てくるような感じだ。多分種族もそんな感じ。
「よくわかんないから、とりあえず武器は剣にしよ。後は種族だけど、ってうわぁ」
また驚いてしまった。
何故かというといざ種族の設定をしようとしたら急に自分の目の前に自分が現れたからだ。
肩ぐらいまで伸ばした茶髪で少し暗い瞳。身長も体重も普通で体型はやや細めな自分の姿がそこにはあった。ちょっとだけ筋肉質な女の子である。
「ここから種族を設定するんだ。つまりこれが私のゲーム内での姿ってことだよね」
種族の欄と同時に髪色や瞳の色を変えられるようだった。
種族の数も人族の〈ヒューマン〉や獣人族の〈セリアンスロゥプ〉。さらにはドラゴンの角が生えた〈ドラゴニュート〉に吸血鬼がモデルの〈ヴァンパイア〉とかと様々ある。
「うーん。これは普通に〈ヒューマン〉かな。髪はもう少し長くして、フローズンなんだし白髪にしてみよ」
身長とか体重は一切変えず、瞳の色は青っぽくする。こうやって自分のキャラを見ていると、リアルの自分に結構寄せてあるけど何処となく雰囲気が違って見えて楽しかった。
そうやってすらすらキャラ設定を進めていき全てが終わった段階で最終確認をしてから決定を押した。
「よしこれで完成!」
アバターのキャラメイクを終えた粉雪は充実感を得ていた。意外に楽しかった作業も終わり、いよいよゲームスタートだ。
粉雪はゲームを始める前よりも楽しむ気持ちでいっぱいだった。
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