僕は御茶ノ水勤務のサラリーマン。新宿で転職の話をしたら、渋谷で探索者をすることになった。(書籍版・普通のリーマン、異世界渋谷でジョブチェンジ)
情報集めに旧市街を初訪問する。
コアクリスタルのランプと窓から差し込む月明りだけのちょっと薄暗い部屋で暫く待っていると、フレデリカさんを見送ったヴァレンさんが部屋に戻ってきた。
ため息をついて椅子に腰かけて、机の上に残っていた御茶を飲む。
「どう思われますか?スミト殿」
「個人的には、ここのことは秘密にしておくほうがいいとは思いますけどね……」
今はオーディオをレナさんと、たまに僕の管理者で動かしている。
管理者のスキルはだいぶ知られてきたけど、それでもまだマイナースキルの域を出ていない。
それ以上に重要なのは、配線とか機械の接続とかの仕方が分かってしまうかもしれないってことだ。
管理者で機械を動かせても、その物を使いこなせることはそれとは別の問題だし。
そのことが最大の僕等の、というかサンヴェルナールの夕焼け亭の優位性なので、そこまでの情報を他に見せるのはなんというか勿体ない感じはある。
「ヴァレンさんはどう思うんです?」
「私としては……無論、私だけでは何もできませぬが……わが主の名誉回復がなされるなら……」
絞り出すようにヴァレンさんが言う。
「そうですか……」
ヴァレンさんが黙ってしまって部屋に沈黙が下りた。
外からは窓越しに周りの酒場の賑やかな笑い声が聞こえてくる。
「今のままでは……わが主は愚かな采配を犯して処刑された罪人、お嬢様はいつまでたっても咎人の娘なのです……」
「……そうですね」
「サヴォア家の名誉回復がなされれば、お嬢様は日陰を歩まずに済むのです……日の当たる場所でお幸せに……」
ユーカのお父さんに正当な評価が与えられること、ユーカがその娘であると堂々と言えること。それはヴァレンさんにとっては悲願なんだろう。
まあそもそも本当にお家再興とやらがなるのなら、ここで酒場をやる必要もなくなる……のかもしれない。
それに、その別邸とやらに設置するだけなら一般に知識が漏れない限りあまりこの商売に関係ない、ともいえるけど。
「名誉回復はまあいいとしてですね。お家再興って言っても、ユーカがいきなり貴族の当主になれますかね」
「それは……まあ」
ヴァレンさんが困ったような顔をする。
ユーカがこの辺の話についてどう思うかはまったくわからないけど。
まだ14歳の女の子だし、何年も奴隷として貴族とは縁のない生活をしていたわけで。いきなり家を再興できるから、その当主になってくれ、なんて無理な話だと思う。
「無理やり当主の座に就ける、なんてことはしませんよね?」
さすがに、お家の都合なんてものでユーカを振り回すのは嫌だ。
「……以前の私は、サヴァオ家の復興がなること、お嬢様がその相応しいお立場にお戻りくださることが最良と思っていました。そうあるべきだと」
「ええ」
「正直言いまして、スミト殿に付いて探索者の真似事なぞしてほしくないとも思っておりました」
「あー、そうですか」
まあヴァレンさんの立場だとそう思うのも当たり前ではある。ユーカは多分聞かないだろうけど。
「ですが、今は違います。お嬢様にはお嬢様の幸せがある。
我が望みは我が主の忘れ形見であるお嬢様のお幸せのみ。それ以外にありませぬ」
「……すみません。失言でした」
静かだけど強い口調で反論された。
この人はスロット持ちだし、片腕を失う前なら何処かに仕官もできただろうに。ユーカやユーカのお母さんをいつか迎える日が来ると信じてこんな宿を作ったわけだし。
もちろんサヴォア家の再興は悲願だろうけど、ユーカの意思を無視はしないだろう。
「それで、スミト殿。如何でしょうか?私としては……」
「……少し考えさせてください」
「……わかりました」
とりあえずその日はお開きにした。
◆
翌日。パレアの旧市街に来てみた。
セリエとユーカは留守番してもらって、都笠さんだけが一緒だ。
パレアは、ドゥーロン河という大きめの川の中州みたいなところに王城がある。
その周りを囲むように4大公のそれぞれの旗下の貴族や騎士達の邸宅とかがあり、それが旧市街と言われてて、そこは四つの区分に分かれているのだそうだ。
そして、その旧市街というか、中州全体が城壁で囲まれている。川を堀にして、城壁で周りを固めているんだから、かなりの難攻不落な要塞だ。
川を挟んだ平野には新市街があってサンヴェルナールの夕焼け亭もそこにある。新市街と旧市街は橋でつながっている。
旧市街へ行こうという人はあまり多くないようで、4車線道路位に広い橋は荷物を積んだ馬車が行きかう以外はあまり人はいなかった。
「で、何しに行くの?」
旧市街とつながっている橋を渡っているところで都笠さんが聞いてきた。
とりあえず昨日の話は大体都笠さんにも伝えてある。
「籐司朗さんに話を聞こうと思ってさ」
昨日の話は信用できるのか。現実的に可能なのか。
そもそも、サヴォア家の復興なんてこととが可能なんだろうか。なんせ一度は王様直々に罪を宣告されて滅んだ家だ。領地だって他の誰かにとられてるだろうし。
口で調子のいいことを言っておいて後で反故にされる、なんてことはサラリーマン時代の経験から
いっても珍しいことじゃない。特に力関係に大きな差がある場合は。
インターネットでネット検索、なんてことが出来ないから、知らないことは本で読むか、人に聞くしかない。
貴族の事情を聴く、というなら籐司朗さんかフェイリンさんやジェレミー公か、誰の所に行くかのがいいか迷ったんだけど。
パレアから渋谷まで行こうとすると、門のある村まで移動しないといけないし、門をくぐる時間に制約があるから、行って帰ってで一日仕事になってしまう。
ということで、旧市街にいるであろう籐司朗さんを訪ねることにした。時間的にも一番いいし、それに、なんだかんだで日本人だ。
其の一点でもなんとなく信用できるというか親近感を感じる。ということで籐司朗さんに会いに行くことにしたわけだ。
旧市街と新市街は川と門で隔てられていて、昼の間だけは開門している。
用事がなかったので旧市街に来るのは初めてだったんだけど。
「止まれ」
大きく開いた門の所で二人の番兵に止められた。紋章入りの胸当てに長い斧槍を持っている。
「見ない顔だな。何の用かね」
「人に会いに来たんですけど」
流石に貴族街にフリーパスというわけにはいかないらしい。荷物を運ぶ馬車とかも御者の人がなにか紙を見せている。
「どこかの家を訪ねるのであれば、迎えに来てもらうのが通例だ」
「名前は?なにか身分を明かすものはあるか?」
「風戸澄人って言います。身分証はこれじゃだめですか?」
なにやら話しているうちに隊長というか、豪華な飾りをつけた兜をつけている人まで来てしまった。ジェレミーさんの通行証は使えるのか分からないけど、とりあえず渡してみる。
入れないと、渋谷までまた遠征だ。それはできれば避けたいんだけど。
身分証を見て、一人が隊長さんらしき人に耳打ちする。
「まさか……」
「……塔の廃墟の竜殺し……?」
「あー、まあそうです」
塔の廃墟の竜殺し、風戸澄人、で通じてしまうあたりは、我ながら有名になったもんだな、と思う。
「それは失礼しました。いかなる御用で旧市街へ?」
「はい。ブルフレーニュの家に仕えている人と会うために」
「なるほど。ではこちらをお持ちください」
隊長さんが手で合図すると、門番の一人が金属の札みたいなのをくれた。
ガラケーのようなサイズでポケットに入れるにはちょうどいい。ご丁寧にストラップのような飾り紐までついていて、表面には紋章が刻まれている
「こちらは通行証です。夜になりますと門が閉じますので、それまでにお戻りください」
「しかし……竜殺し殿は誰にも仕えておられぬ、とのことでしたが?」
隊長さんが探るような目で僕を見てくる。
「いえ、そういうのじゃないです。人に会いに来ただけですよ」
有名になると便利なこともある。でも面倒なことも増えていってる気がする。
◆
始めてきたけど、旧市街は見慣れた新市街とはかなり違う。
わりと東京に持ち込み品を見かける雑多な感じの新市街と違って、旧市街はなんというか、いかにもファンタジー世界、というかなんというか。文字通りゲームの中の世界か中世ヨーロッパに紛れ込んだ感じだ。
建物の高さとかが今一つ統一感がない新市街と違って、旧市街は建物の高さがびしっとそろっている。レンガの色を変えて装飾とかも入っているし、作りも頑丈そうだ。
建物の向こうには王城の尖塔と、封緘を置いている塔が見えた。
道も広々していて、道を歩道と車道に区切るための街路樹と、おそらくコアクリスタルの明かりをともすための街灯まである。
石畳も手入れが行き届いていうようで綺麗だし、行きかう馬車も立派だし、歩いている人の身なりも立派だ。
「なんか生活感のない町よね」
都笠さんがつぶやく。
確かに、旧市街に入ったところには商店がある広場があったけど、しばらく歩くとそういうお店は少なくなってしまった。大きさに差はあるけど、庭付きの屋敷が並んでいて、ハイソな家が立ち並ぶ、閑静な高級住宅街のような雰囲気になる。。
時々食べ物や荷物を持ったメイドさんや従者さんらしき人が歩いていくから、旧市街は商店と家の区分がはっきりされているのかもしれない。
門番の人に聞いたブルフレーニュ家の屋敷はすぐ見つかった。
というか、バカでかすぎて間違いようもなかった。紋章や植物とかの装飾の入った鉄格子のような柵が延々と続き、中には写真で見たことが有るような豪華な庭園が見える。
広い柵に沿ってあるいて、正門らしきところにいる門衛の人に名前を告げると、案外あっさり通してもらえた。
籐司朗さんが言っていてくれたらしい。しかも今は居るというのもツイていた。
ダメ元できたんだけど無駄足にならなくてよかった。
ため息をついて椅子に腰かけて、机の上に残っていた御茶を飲む。
「どう思われますか?スミト殿」
「個人的には、ここのことは秘密にしておくほうがいいとは思いますけどね……」
今はオーディオをレナさんと、たまに僕の管理者で動かしている。
管理者のスキルはだいぶ知られてきたけど、それでもまだマイナースキルの域を出ていない。
それ以上に重要なのは、配線とか機械の接続とかの仕方が分かってしまうかもしれないってことだ。
管理者で機械を動かせても、その物を使いこなせることはそれとは別の問題だし。
そのことが最大の僕等の、というかサンヴェルナールの夕焼け亭の優位性なので、そこまでの情報を他に見せるのはなんというか勿体ない感じはある。
「ヴァレンさんはどう思うんです?」
「私としては……無論、私だけでは何もできませぬが……わが主の名誉回復がなされるなら……」
絞り出すようにヴァレンさんが言う。
「そうですか……」
ヴァレンさんが黙ってしまって部屋に沈黙が下りた。
外からは窓越しに周りの酒場の賑やかな笑い声が聞こえてくる。
「今のままでは……わが主は愚かな采配を犯して処刑された罪人、お嬢様はいつまでたっても咎人の娘なのです……」
「……そうですね」
「サヴォア家の名誉回復がなされれば、お嬢様は日陰を歩まずに済むのです……日の当たる場所でお幸せに……」
ユーカのお父さんに正当な評価が与えられること、ユーカがその娘であると堂々と言えること。それはヴァレンさんにとっては悲願なんだろう。
まあそもそも本当にお家再興とやらがなるのなら、ここで酒場をやる必要もなくなる……のかもしれない。
それに、その別邸とやらに設置するだけなら一般に知識が漏れない限りあまりこの商売に関係ない、ともいえるけど。
「名誉回復はまあいいとしてですね。お家再興って言っても、ユーカがいきなり貴族の当主になれますかね」
「それは……まあ」
ヴァレンさんが困ったような顔をする。
ユーカがこの辺の話についてどう思うかはまったくわからないけど。
まだ14歳の女の子だし、何年も奴隷として貴族とは縁のない生活をしていたわけで。いきなり家を再興できるから、その当主になってくれ、なんて無理な話だと思う。
「無理やり当主の座に就ける、なんてことはしませんよね?」
さすがに、お家の都合なんてものでユーカを振り回すのは嫌だ。
「……以前の私は、サヴァオ家の復興がなること、お嬢様がその相応しいお立場にお戻りくださることが最良と思っていました。そうあるべきだと」
「ええ」
「正直言いまして、スミト殿に付いて探索者の真似事なぞしてほしくないとも思っておりました」
「あー、そうですか」
まあヴァレンさんの立場だとそう思うのも当たり前ではある。ユーカは多分聞かないだろうけど。
「ですが、今は違います。お嬢様にはお嬢様の幸せがある。
我が望みは我が主の忘れ形見であるお嬢様のお幸せのみ。それ以外にありませぬ」
「……すみません。失言でした」
静かだけど強い口調で反論された。
この人はスロット持ちだし、片腕を失う前なら何処かに仕官もできただろうに。ユーカやユーカのお母さんをいつか迎える日が来ると信じてこんな宿を作ったわけだし。
もちろんサヴォア家の再興は悲願だろうけど、ユーカの意思を無視はしないだろう。
「それで、スミト殿。如何でしょうか?私としては……」
「……少し考えさせてください」
「……わかりました」
とりあえずその日はお開きにした。
◆
翌日。パレアの旧市街に来てみた。
セリエとユーカは留守番してもらって、都笠さんだけが一緒だ。
パレアは、ドゥーロン河という大きめの川の中州みたいなところに王城がある。
その周りを囲むように4大公のそれぞれの旗下の貴族や騎士達の邸宅とかがあり、それが旧市街と言われてて、そこは四つの区分に分かれているのだそうだ。
そして、その旧市街というか、中州全体が城壁で囲まれている。川を堀にして、城壁で周りを固めているんだから、かなりの難攻不落な要塞だ。
川を挟んだ平野には新市街があってサンヴェルナールの夕焼け亭もそこにある。新市街と旧市街は橋でつながっている。
旧市街へ行こうという人はあまり多くないようで、4車線道路位に広い橋は荷物を積んだ馬車が行きかう以外はあまり人はいなかった。
「で、何しに行くの?」
旧市街とつながっている橋を渡っているところで都笠さんが聞いてきた。
とりあえず昨日の話は大体都笠さんにも伝えてある。
「籐司朗さんに話を聞こうと思ってさ」
昨日の話は信用できるのか。現実的に可能なのか。
そもそも、サヴォア家の復興なんてこととが可能なんだろうか。なんせ一度は王様直々に罪を宣告されて滅んだ家だ。領地だって他の誰かにとられてるだろうし。
口で調子のいいことを言っておいて後で反故にされる、なんてことはサラリーマン時代の経験から
いっても珍しいことじゃない。特に力関係に大きな差がある場合は。
インターネットでネット検索、なんてことが出来ないから、知らないことは本で読むか、人に聞くしかない。
貴族の事情を聴く、というなら籐司朗さんかフェイリンさんやジェレミー公か、誰の所に行くかのがいいか迷ったんだけど。
パレアから渋谷まで行こうとすると、門のある村まで移動しないといけないし、門をくぐる時間に制約があるから、行って帰ってで一日仕事になってしまう。
ということで、旧市街にいるであろう籐司朗さんを訪ねることにした。時間的にも一番いいし、それに、なんだかんだで日本人だ。
其の一点でもなんとなく信用できるというか親近感を感じる。ということで籐司朗さんに会いに行くことにしたわけだ。
旧市街と新市街は川と門で隔てられていて、昼の間だけは開門している。
用事がなかったので旧市街に来るのは初めてだったんだけど。
「止まれ」
大きく開いた門の所で二人の番兵に止められた。紋章入りの胸当てに長い斧槍を持っている。
「見ない顔だな。何の用かね」
「人に会いに来たんですけど」
流石に貴族街にフリーパスというわけにはいかないらしい。荷物を運ぶ馬車とかも御者の人がなにか紙を見せている。
「どこかの家を訪ねるのであれば、迎えに来てもらうのが通例だ」
「名前は?なにか身分を明かすものはあるか?」
「風戸澄人って言います。身分証はこれじゃだめですか?」
なにやら話しているうちに隊長というか、豪華な飾りをつけた兜をつけている人まで来てしまった。ジェレミーさんの通行証は使えるのか分からないけど、とりあえず渡してみる。
入れないと、渋谷までまた遠征だ。それはできれば避けたいんだけど。
身分証を見て、一人が隊長さんらしき人に耳打ちする。
「まさか……」
「……塔の廃墟の竜殺し……?」
「あー、まあそうです」
塔の廃墟の竜殺し、風戸澄人、で通じてしまうあたりは、我ながら有名になったもんだな、と思う。
「それは失礼しました。いかなる御用で旧市街へ?」
「はい。ブルフレーニュの家に仕えている人と会うために」
「なるほど。ではこちらをお持ちください」
隊長さんが手で合図すると、門番の一人が金属の札みたいなのをくれた。
ガラケーのようなサイズでポケットに入れるにはちょうどいい。ご丁寧にストラップのような飾り紐までついていて、表面には紋章が刻まれている
「こちらは通行証です。夜になりますと門が閉じますので、それまでにお戻りください」
「しかし……竜殺し殿は誰にも仕えておられぬ、とのことでしたが?」
隊長さんが探るような目で僕を見てくる。
「いえ、そういうのじゃないです。人に会いに来ただけですよ」
有名になると便利なこともある。でも面倒なことも増えていってる気がする。
◆
始めてきたけど、旧市街は見慣れた新市街とはかなり違う。
わりと東京に持ち込み品を見かける雑多な感じの新市街と違って、旧市街はなんというか、いかにもファンタジー世界、というかなんというか。文字通りゲームの中の世界か中世ヨーロッパに紛れ込んだ感じだ。
建物の高さとかが今一つ統一感がない新市街と違って、旧市街は建物の高さがびしっとそろっている。レンガの色を変えて装飾とかも入っているし、作りも頑丈そうだ。
建物の向こうには王城の尖塔と、封緘を置いている塔が見えた。
道も広々していて、道を歩道と車道に区切るための街路樹と、おそらくコアクリスタルの明かりをともすための街灯まである。
石畳も手入れが行き届いていうようで綺麗だし、行きかう馬車も立派だし、歩いている人の身なりも立派だ。
「なんか生活感のない町よね」
都笠さんがつぶやく。
確かに、旧市街に入ったところには商店がある広場があったけど、しばらく歩くとそういうお店は少なくなってしまった。大きさに差はあるけど、庭付きの屋敷が並んでいて、ハイソな家が立ち並ぶ、閑静な高級住宅街のような雰囲気になる。。
時々食べ物や荷物を持ったメイドさんや従者さんらしき人が歩いていくから、旧市街は商店と家の区分がはっきりされているのかもしれない。
門番の人に聞いたブルフレーニュ家の屋敷はすぐ見つかった。
というか、バカでかすぎて間違いようもなかった。紋章や植物とかの装飾の入った鉄格子のような柵が延々と続き、中には写真で見たことが有るような豪華な庭園が見える。
広い柵に沿ってあるいて、正門らしきところにいる門衛の人に名前を告げると、案外あっさり通してもらえた。
籐司朗さんが言っていてくれたらしい。しかも今は居るというのもツイていた。
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