元豚王子VS悪役令嬢

黒月白華

第80話 半年ぶりの再会

「では行くぞ!」
と美女女神テアナ様が手をひと振りしただけで一瞬で私達は神殿のある場所へと到達した。
しかし神殿は四角いものに覆われていて白かった神殿は何か黒い!!

「結界か!」
しかしテアナ様がブゥンと空間から何かよく分からない長細くて先端に何か着いてるものを取り出した!

「おわっ!ロケットランチャーだ!!」
とレーナ嬢が興奮した!
ロケットランチャー?

ハクチャーン様が簡単に言った。

「武器だ」
と。あれって武器なのですね…へえ…。

「ふふ、こんな結界なぞ!これで一発で破壊してやる!」
とテアナ様や執行部と言う隊服を着た方はロケットランチャーとか言うのを肩に担ぎ一斉にそれを放った!先端部分から分離し四角いもの目掛けて当たると爆発が起こった!

な!何て威力なの!?

バリーンとガラスが割れるような音が響いて四角いものが消えた!!

「よし突破!!進め!レシリアを捕らえろ!!」
と進むとそこには大勢のダモンや女神レシリアが沢山いた!!

「えっ!?どういうことですの??」
と驚いていると

「ただの分身体だろうな本体はどこだ?」
とテアナ様は探すが一斉に襲いかかってくるのでミーティア様は私達を丸いシャボン玉のようなものに包み込み移動する。

「ここは執行部とテアナ様に任せましょう!私達は神殿へ」
と神殿を進む。途中で空飛ぶダモンが私達の球体に触れただけで弾け飛んだ!!

そして神殿に入るとレシリアとその部下らしき男がいた。

「あら、ミーティア部長!ついにバレてしまいましたか!」
と笑うレシリア。

「は?何がおかしいのかしら?レシリア…違法ダモン摂取に人質まで取り立てもこもり…おまけに人の夫はたぶらかし社長を脅し…。余罪はいくらでも出てきそうですね、もう観念なさいな?」
とミーティア様が言うと

「んっふふふふ!?では私を殺すのかしら?神殺しは禁忌!捕まるのはミーティア様かもしれませんわね?」
パチンと指を鳴らすとミーティア様の足元から気持ちの悪い植物が生えてミーティア様を羽交い締めにした!

「どういうつもりかしら?こんなもの…」
しかし植物が邪悪な光を放つとミーティア様が苦しんだ!

「きゃああああ!!」

「ミーティア様!!」
私は髪の毛を剣にしてその植物を切り裂いた!!
ミーティア様が床に落ちる寸前コンチャーン様が受け止めた!

「な…なんてことなの…神力を吸われた!!」
とミーティア様が睨む。

「コン!ハク!神獣化するのです!特別な力を与えます!レシリアを抑えますからレーナとクラウディアは地下のザスキア達を助けるのです!」

「「「「はいっっ!!」」」」
と私達は別れて地下の階段を探す!

「させるかっ!」
とレシリアは部下に命じて私とレーナ嬢を止めようとする!
そこに神獣化した巨大な九尾狐が塞いだ!

「コン!!」
とレーナ嬢が叫び、

「早く地下を探して助けだせ!我がここを守ろうぞ!」
と部下達の攻撃を防ぐ!
ハクチャーン様もドラグー化してレシリアからミーティア様を守る為一方的にやられている。神獣が神に手を出せないのは本当らしく、防戦しかできない。
ミーティア様は

「少しの間コンとハクに防御を頼みます!早くザスキアを!!」
と言われて私とレーナ嬢が探す!
すると祭壇近くが薄ら光ってるように見えた!

「レーナ嬢!こっちですわ!」
とレーナ嬢の手を取り駆け出した!

「ここか!蓋のようなものがあり鍵がかかっているがレーナ嬢はそれを拳で破壊すると、階段が現れた!!

2人でなんとか暗い階段を降りると奥に光が現れた!

そこに、赤ん坊を抱いたジークヴァルト様がいた!!ジークヴァルト様は目を大きく見開き一回ゴシゴシすると

「クラウディア…お前なのか??その身体は…」

「大丈夫です!これは仮の器に魂を入れてもらったのです!女神ミーティア様に!!」

「ミーティアって誰?」
とキョトンとすると頭に直接響くザスキア様の声。

(うちの上司です!はい!!)
ザスキア様も無事!

(クラウディア!よくぞここまで来ましたね!上ではミーティア様に…それにコンやハクがいますね…外ではテアナ様に執行部…あーあ…私の神殿ボロボロやないかい!はい!)

「フギャアーー!」
と泣き出す赤ん坊のザスキア様。

「おお、よちよちザスキアちゃんや!さっさと泣き止みなさーい?こちょこちょ」
とあやしているジークヴァルト様…。
それにレーナ嬢と見ていると

「仕方ないんだ!こいつ時々赤ん坊になるんだよ!」

「下がっていてください!牢を破ります!!」
と私は髪に力を注ぎ剣にしてスラリと牢を斬った!!

「おお!流石クラウディア!!凄い!!」

(ふっ、私の力を与えた髪の毛だからな!特別なのだ!!ドヤァ!!)
とザスキア様が言う。

ザスキア様が小さな手を出してジークヴァルト様そっくりな器を空間から取り出した。

(よし、入れジークヴァルト!)

「えっ!でもこれに入ったらあのレシリアに狙われて…」

(大丈夫や!とりあえず浄化しろ!この私のテリトリーを!!クラウディアとキスするのです!)
と言われて顔が熱くなる!

「はあ!!?ここで!!?」

(どこですんじゃい!?とにかく仮でも実体がある分力は出る!急がんかい!レーナ!私を抱っこするのです)

「おいおい、私はベビーシッターかよ!?」
とジークヴァルト様はレーナ嬢にザスキア様を預けて人形の器に入り手を動かす。

「おお!ほんとになんか感触とかあって凄えなこれ!!」

(はよせんかい!感動はいいんだよ!ミーティア様達が戦ってんやろが!!)

「わ、判ったよ…ちょっと後ろ向いとけよ!!やりにくい!!」
と赤くなる。レーナ嬢はクルリと後ろを向いた。

「ジーク…ようやく会えましたね…半年ぶりです!」

「ああ…会いたくてたまらなかった!俺はひと月なんだけどね」

(はよせー!!懐かしいのは後にせーい!!)

「うっせえな!!気分的なもんがあるだろがっ!!」
とジークヴァルト様は私を見つめて聞かれたくないのか無言で手を振った。
良くわからないけど口に指を当ててしていいか?と言ってるようだ。もはやムードとか関係ないけど言ってることが判っておかしくなってつい笑いそうになる!!

するとちょっと怒ったようにおでこをツンとされてジークヴァルト様も少し笑う。

「なんか凄いイラっとくるリア充が後ろにいる気するんだけど早くしてよね」
とついにレーナ嬢にも言われて
ジークヴァルト様と見つめ合い口付けを交わすと白い光りが包み暗い地下室が真っ白に輝きどんどん黒いものが浄化されていった!!

「おっしゃあ!!」
とレーナ嬢は喜び、ザスキア様がキラキラと輝きいきなり6歳くらいになった!!
黄色い帽子に変な服を着ている。それにジークヴァルト様が

「うわっ!園児かよ!!」

「ちっ!…ようやくこれくらいか!レシリアめ!でもいいわ!上に行きますよ!はい!ジークヴァルト!クラウディア!!レーナ!!あのビッチを半殺しにしてやるぞいっ!」
とザスキア様がレーナに輝くグローブを渡し、私の髪の毛に更に力を加えて、ジークヴァルト様には不思議な形の物体を渡した!

「銃だ…」
驚いて見る。

「ふっ、神殺しは禁忌やけどな?半殺しなら構わん!あいつ犯罪者やからな!足でもバンバン撃っとけ!」
と幼女になったザスキア様がニヤリと笑った!

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