男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります
第6話 悪魔でも安定剤です
ヘンドリックが帰ってほっとした。
ようやく蕁麻疹も落ち着いてきたのに私はルーカスに引っ付いていた。
「?お嬢様?もう帰りましたよ…」
「ええ、そうなんだけど…なんか貴方に引っ付いてると気分が良いの…回復薬みたい…」
「はあ?男嫌いなのに?全く訳がわからない。主は」
と呆れる。
知らないわよ!私も!だって落ち着くし!
「それにしても厄介だわ!ヘンドリック!魔除のアクセサリーなんて!!あれが壊せたらなぁ!」
私の男避けハッピーライフにはまだまだ障害がある!
「俺ではアクセサリーに近寄ることも壊すこともできませんねぇ…どうしましょう…」
とルーカスも困る。
はあ…困ったわ。ていうかほんとあんなに諦めろと言ってるのになんなのあのヘンドリック。うえ思い出したら気持ち悪くなってきた!
思わずギュッとルーカスに抱きつく。すると不思議と落ち着く。
「主…俺に抱きついて気分いいの?」
「うん。なんでか知らないけど気持ち悪いの引いてくの…スーッと!ルーカスは私の安定剤ね…」
「ふうん…安定剤ね。…まぁ主が落ち着くならいいけどね」
とよしよし頭を撫でられる。気持ちいい!!
他の男なら悲鳴をあげてなんなら奥の手で刺し殺すかもしれないのにこんなに近付いてベタベタしても嫌などころか落ち着く安定剤となったルーカスは不思議である。
ルーカスの顔を見ても落ち着く。
ドキドキはする。
ん?
いや、まさか…。ちょっとだけちらりとよぎった言葉を私は飲み込む。
ふふふ?違う違うから!これ!安定剤だから!だって悪魔だし!人間じゃない!!
うん、違う、これは安定剤だ!
と私は言い聞かせてようやくルーカスから離れると
「ともかく宰相の息子は旅に出たわ!学園にも来ない!!……でも戻ってくる可能性は有り…」
「何かしつこそうでしたよね!あはは!」
「くっ!ストーカーになりうるわ!嫌だわ!!」
ルーカスは思案した。
「主…俺思うんだけどー…」
「何かしら?ルーカス」
「俺と主が結婚したらいいんじゃね?」
と言った。
あまりの衝撃にカップをガシャーンと落としてしまう。私の顔は真っ赤になる!!
「ななな!何言ってるのあんたっ!!」
「いや、単純に…俺がどこぞの貴族に成り済まして主と結婚してしまえばよくね?いちいち攻略対象とやらと顔を合わさなくともヒロインとやらと関わらなくとも良くね?」
と言われる。
「もちろん、主は俺に触れても蕁麻疹出ないし。嫌でもないし。子作りはよくわからんけど」
と言いわれる。
ルーカスと…けけけ結婚!!?
顔が熱くなり心臓がドキドキしてきた。
「だだだ!ダメよ!あんたはあたしのただの安定剤なんだからね!このっ悪魔!私をたぶらかす気ね?そうはいかないわよ!」
するとルーカスは
「はあ、まぁあくまで案の一つですよ…だって主一生結婚しないで1人で老いて死ぬなんて可哀想だと思って」
「どどど同情なんていらないわよ!!バカ!!」
流石狡猾な悪魔!乗せられてたまるものですか!
「でもルーカスなりに私の将来を心配したのね?…ありがと…あんたって変な悪魔だわ」
「主に言われたくないね、主の方が変だよ?」
と返されてお互いちょっと笑った。
*
何だろうか?
主が笑うと俺も嬉しくなってきてしまう。
やはり主を喜ばせるのは気分が良い!流石俺!
ん?
「ねぇ、主…疑問」
「何かしらルーカス?」
「あのさあ、あの濃いキス気持ち悪いって言っていたけど俺とするとどうなの?気持ち良くなるの?」
「!!!」
主はまたカップを落として割った!
顔が真っ赤に発熱した…やはりまだ男が苦手らしい!熱なんか出すなんて…可哀想に。熱冷ましの薬でも飲ませるか。
「あんた何言ってるのよ!?ほんとにわかんないのね!ああいう濃いキスはね!恋人同士がするもんじゃないのっ!!」
と言われる。
「え?でもヘンドリックはメイドとしてたけどメイドは恋人じゃないんでしょ?どういうこと?」
「あれは女の子を弄んでるのよ!誰にでも恋人の真似事の濃いキスができる最低野郎なのよ!あのヘンドリックは!」
と言う!なんと!そうだったのか!
「おお、あの男最低なんだ…」
「そうよ!!なんておぞましいの!!」
ゾワゾワと鳥肌を出しているアリーセ。可哀想に。
「大丈夫だよ、よしよし」
と抱きしめてあげると
「はうっ!」
と主は変な声を出した。とりあえず鳥肌は治ったけど少し熱い気がする。
「大丈夫?横になって寝る?熱が出てるよ?」
と俺が額に頭をつけると
「るるルーカスは…ルーカスは…」
??
ちょっと潤んだ目で俺を見上げてそして頭突きをかまされた!!
ゴチン!!
「痛い…」
「むむ、無神経のバカよ!!そうね!私はもう寝ることにするわ!明日からはまた別の攻略対象をなんとかするわよ!お休みルーカス!」
とポイっと部屋から追い出された。
解らん…。
*
私はベッドに潜り込んでドキドキする胸を必死で押さえた!ルーカスが変なことばかり言うからよ!流石だわ!悪魔!あんな至近距離で美形な顔を押しつけて熱を測るとかなんのイベントなの?あんなのスチルで見たら鳥肌確定なのにルーカスがやると鳥肌は出ないけど胸がドキドキしてしまった。
そして私は自然とルーカスに頭突きした!正気に戻る為にね!悪魔のたぶらかし術にやられちゃダメだわ…。うん!あいつはあくまでも安定剤なんだから!!
ようやく蕁麻疹も落ち着いてきたのに私はルーカスに引っ付いていた。
「?お嬢様?もう帰りましたよ…」
「ええ、そうなんだけど…なんか貴方に引っ付いてると気分が良いの…回復薬みたい…」
「はあ?男嫌いなのに?全く訳がわからない。主は」
と呆れる。
知らないわよ!私も!だって落ち着くし!
「それにしても厄介だわ!ヘンドリック!魔除のアクセサリーなんて!!あれが壊せたらなぁ!」
私の男避けハッピーライフにはまだまだ障害がある!
「俺ではアクセサリーに近寄ることも壊すこともできませんねぇ…どうしましょう…」
とルーカスも困る。
はあ…困ったわ。ていうかほんとあんなに諦めろと言ってるのになんなのあのヘンドリック。うえ思い出したら気持ち悪くなってきた!
思わずギュッとルーカスに抱きつく。すると不思議と落ち着く。
「主…俺に抱きついて気分いいの?」
「うん。なんでか知らないけど気持ち悪いの引いてくの…スーッと!ルーカスは私の安定剤ね…」
「ふうん…安定剤ね。…まぁ主が落ち着くならいいけどね」
とよしよし頭を撫でられる。気持ちいい!!
他の男なら悲鳴をあげてなんなら奥の手で刺し殺すかもしれないのにこんなに近付いてベタベタしても嫌などころか落ち着く安定剤となったルーカスは不思議である。
ルーカスの顔を見ても落ち着く。
ドキドキはする。
ん?
いや、まさか…。ちょっとだけちらりとよぎった言葉を私は飲み込む。
ふふふ?違う違うから!これ!安定剤だから!だって悪魔だし!人間じゃない!!
うん、違う、これは安定剤だ!
と私は言い聞かせてようやくルーカスから離れると
「ともかく宰相の息子は旅に出たわ!学園にも来ない!!……でも戻ってくる可能性は有り…」
「何かしつこそうでしたよね!あはは!」
「くっ!ストーカーになりうるわ!嫌だわ!!」
ルーカスは思案した。
「主…俺思うんだけどー…」
「何かしら?ルーカス」
「俺と主が結婚したらいいんじゃね?」
と言った。
あまりの衝撃にカップをガシャーンと落としてしまう。私の顔は真っ赤になる!!
「ななな!何言ってるのあんたっ!!」
「いや、単純に…俺がどこぞの貴族に成り済まして主と結婚してしまえばよくね?いちいち攻略対象とやらと顔を合わさなくともヒロインとやらと関わらなくとも良くね?」
と言われる。
「もちろん、主は俺に触れても蕁麻疹出ないし。嫌でもないし。子作りはよくわからんけど」
と言いわれる。
ルーカスと…けけけ結婚!!?
顔が熱くなり心臓がドキドキしてきた。
「だだだ!ダメよ!あんたはあたしのただの安定剤なんだからね!このっ悪魔!私をたぶらかす気ね?そうはいかないわよ!」
するとルーカスは
「はあ、まぁあくまで案の一つですよ…だって主一生結婚しないで1人で老いて死ぬなんて可哀想だと思って」
「どどど同情なんていらないわよ!!バカ!!」
流石狡猾な悪魔!乗せられてたまるものですか!
「でもルーカスなりに私の将来を心配したのね?…ありがと…あんたって変な悪魔だわ」
「主に言われたくないね、主の方が変だよ?」
と返されてお互いちょっと笑った。
*
何だろうか?
主が笑うと俺も嬉しくなってきてしまう。
やはり主を喜ばせるのは気分が良い!流石俺!
ん?
「ねぇ、主…疑問」
「何かしらルーカス?」
「あのさあ、あの濃いキス気持ち悪いって言っていたけど俺とするとどうなの?気持ち良くなるの?」
「!!!」
主はまたカップを落として割った!
顔が真っ赤に発熱した…やはりまだ男が苦手らしい!熱なんか出すなんて…可哀想に。熱冷ましの薬でも飲ませるか。
「あんた何言ってるのよ!?ほんとにわかんないのね!ああいう濃いキスはね!恋人同士がするもんじゃないのっ!!」
と言われる。
「え?でもヘンドリックはメイドとしてたけどメイドは恋人じゃないんでしょ?どういうこと?」
「あれは女の子を弄んでるのよ!誰にでも恋人の真似事の濃いキスができる最低野郎なのよ!あのヘンドリックは!」
と言う!なんと!そうだったのか!
「おお、あの男最低なんだ…」
「そうよ!!なんておぞましいの!!」
ゾワゾワと鳥肌を出しているアリーセ。可哀想に。
「大丈夫だよ、よしよし」
と抱きしめてあげると
「はうっ!」
と主は変な声を出した。とりあえず鳥肌は治ったけど少し熱い気がする。
「大丈夫?横になって寝る?熱が出てるよ?」
と俺が額に頭をつけると
「るるルーカスは…ルーカスは…」
??
ちょっと潤んだ目で俺を見上げてそして頭突きをかまされた!!
ゴチン!!
「痛い…」
「むむ、無神経のバカよ!!そうね!私はもう寝ることにするわ!明日からはまた別の攻略対象をなんとかするわよ!お休みルーカス!」
とポイっと部屋から追い出された。
解らん…。
*
私はベッドに潜り込んでドキドキする胸を必死で押さえた!ルーカスが変なことばかり言うからよ!流石だわ!悪魔!あんな至近距離で美形な顔を押しつけて熱を測るとかなんのイベントなの?あんなのスチルで見たら鳥肌確定なのにルーカスがやると鳥肌は出ないけど胸がドキドキしてしまった。
そして私は自然とルーカスに頭突きした!正気に戻る為にね!悪魔のたぶらかし術にやられちゃダメだわ…。うん!あいつはあくまでも安定剤なんだから!!
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