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男嫌いの悪役令嬢はイケメン悪魔と契約し攻略対象から逃げ切ります

黒月白華

第1話 蕁麻疹が出ないイケメン悪魔と契約した

不味い…。
女神ミーティア様によりとある乙女ゲーム世界に転生させられた私…。前世の名前は既に忘れてしまったけど、日本人だったのは覚えている。その頃から私は男が苦手だった。

まず話せない、目を合わせたくない。近寄りたくない。これは基本である。そしてあろうことか告白された時は真っ青で逃げて、痴漢に遭った時は全身から蕁麻疹が出てしまう。

そう、男に触られただけで身の毛がよだち、極度のストレスで蕁麻疹が出る。医者も女医にしか見てもらわなかった。

そんな女が…あろうことか乙女ゲームの悪役令嬢に転生したのだ。ヒロインじゃないだけマシだが、ヒロインのライバル的な立ち位置としてヒロインの邪魔をしないといけない…。

このゲームは男嫌いの私を治そうとして前世女医だった姉が買ってくれた唯一の乙女ゲームだだった。単なるゲームでイラストの男は台詞さえなければ大丈夫だったけど、甘い言葉を囁きだしたらゾワっとして蕁麻疹が出た。それでも1人また1人と頑張って攻略した。それでも治らなかった男嫌い。ゲームはもはや封印した。

「でも私…悪役令嬢なだけマシだわ。攻略対象達と関わらずひっそりとヒロインを立てて逃げよう!うん!」
しかし問題はまだあった。この国ドルエステア王国の第一王子と婚約させられていたのだ。悪役令嬢らしく。どうせ卒業式に破棄されるし家は没落して私は国外追放か修道院か娼館に放り込まれることになる。前者はまだいいが娼館に放り込まれたらお終いだ!!これもうヒロインとか学園が始まる前に全て終わらせるしかない。

いやむしろ学園に行きたくない!!これはもはや病気になり学校に通わなければいいんだ!!
そうすれば王子とも婚約破棄できるかも!!
戦わずして逃げる!ヒロインとも関わらない!

しかしゲームの強制力でもし学校に通うことになるとイケメンだろうがなんだろうが男に接触するのも嫌だ!

悩んだ末に私はとある魔術書を取り寄せて悪魔を召喚させて男を寄せ付けない裏技を使うことにした!悪魔さえ召喚できれば代償で魂をあげてもいいだろう!

よし!決まりだわ!
と私は血を床に描いた魔法陣の上に垂らして叫んだ!

「我が血の盟約により願いを聞け!悪魔ルーカス・クロイツ!姿を現せ!!」
と叫ぶと魔法陣が黒く光り、煙と共に風呂に入ってる全裸のとんでもないイケメン悪魔が目の前に現れ私と目が合った。

「は?…何?ええ?呼ばれた?これ?ていうか俺…風呂入ってたんだけど…」
と言う。

「ひっ!!」
と私は壁まで後退した!!
だが何故かいつもなら出てくる蕁麻疹が出ない!でも嫌だけど!!男の裸とかリームー!

「まぁいいや」
とパチンと指を弾き悪魔は一瞬で着替えて挨拶する。黒いシャツにズボン。至って普通。

「初めまして主よ、悪魔ルーカス・クロイツですよ?何用かな?富か?男か?望みを叶える代わり契約をして貰おう…」
き、きた!!一応ちゃんと服も来たし礼儀も正しいわね。

「は、初めまして悪魔さん!私は侯爵家の令嬢アリーセ・ドレヴィスよ…わ、私の願いを聞いてくれるなら私の魂でも奪って結構よ!!」

「いや…魂集めるのは死神の仕事なんでね、最近では処女を貰う契約です」
ときっちり言ったルーカス。

「はああああ??処女って!!無理無理無理無理リームー!!!!私は男が嫌いなのおおおおお!!その為に悪魔に何とかしてもらいたいのに!!」

「ああ、なら男が好きになる様にしろと?」

「違う!!男を遠ざけてほしいの!!嫌なの!男に触られると蕁麻疹が出るの!前世からなの!生理的に男が嫌なの!こんな世界に転生させられて女神を恨むわよ!!何とか学園始まる前に王子とも婚約破棄したいし学校も極力イケメンに会いたくないの!」
と捲し立てると悪魔ルーカスは

「ほおお、転生させられたと?なるほど…。しかも男嫌いとはね…ならばこの契約はできない」

「何でよっ!!」

「折角呼んでもらったけど帰ろうかと…。だってその契約をするには…」

「ああ!処女!?もちろん嫌よ!」

「でしょう?不成立でしょう?触れただけで蕁麻疹とか…」

「確かに…でも!でも!この魔術書高かったのに酷いわ!!それにイケメン達に関わらずに済むと思ったのに…あんまりだわ!!くっ!!」
と私はショックで座り込んだ。

ルーカスは呆れて…

「ふーむ…まぁ折角呼んでもらったので少し協力してもいいですけどね…処女は辞めてキスでいいですよ?なんか可哀想になってきたので」
と譲歩した。
でもキス!こいつと!?

「蕁麻疹でるわ!!」

「そうですか?」
とルーカスは躊躇なく一瞬で近寄り私の頰に触る。

「ぎええええ!!」
私は驚き叫んだが

「出てませんよ?」
とルーカスが言い思わず手鏡で確認したら今までどんな男に触られてもダメだった蕁麻疹が全然出ていない!!

「治ったのでは?」

「いきなり治るわけないわ!この世界に転生しても執事長のオットマーだってちょっと手袋越しに指先が触れただけでアウトだったわ!爺さんにもこの始末よ!おかしい!あ、貴方が人間じゃないから?」

「なら試しにやりますか…」
とルーカスの綺麗な顔が近付き私はルーカスにキスされた。
数秒経ち離れるとルーカスは綺麗な顔で笑う。

「契約が成立しました!お顔にも蕁麻疹出てないですよ!?」
と手鏡を見ると確かに出ていないけど私の顔は真っ赤だ。当たり前だ!キスなんて前世でも誰にもされた事はない!何故か心臓もドキドキしている。

「とりあえず俺は貴方の執事にでもなっておきますか!大丈夫そこは操作しておくのでね、アリーセお嬢様!」
と微笑む。くっ!なんなのこいつは!悪魔だからきっと他の人間と違うんだわ!…それとも本当に治ったのかしら?

確かめたくなりルーカスと共に執事長オットマーの所に行った。

「おや?お嬢様?夜分にどうしたのですか?ルーカス?お嬢様を寝かしつけなくてはダメだろう?」

「すみません!執事長!」
えっ!!?馴染んでる!まるで昔からこの家にいたみたいに!これが…悪魔の力!!

「オットマー…ちょっと手を出して?」
怪訝な顔をするオットマーだが言われた通り手を出す。おぞましい…オットマーはいい爺さんって知ってるけど…私は我慢して手を握るとブワリと蕁麻疹が出た!!!

「お嬢様!!何故こんなことを!?蕁麻疹が出ると解っているでしょう?」

「ご、ごめんなさい!オットマー!気を付けていたけどちょっと治ったかな?って思ったけどやっぱり治ってなかったわ!!悪いけど半径1メートル以内に近寄らないで!!」
と言うとオットマーはザザッと下がり、ルーカスに

「ルーカス!頼むぞ、お嬢様は唯一お前に対しては蕁麻疹が出ないのだから!」
と刷り込まれた謎の記憶をオットマーは言う。
チラリとルーカスを見るとにこりと微笑んでまた胸がドキリと音を立てる。

くっ!悪魔よ!悪魔だから何らかの術でこうなってるだけ!オットマーの反応が正解だわ!とにかくイケメン達から逃げないとね!!
と私は決めた!!

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