死にたい聖女がやってきた
第2話 聖女の着ていた服鑑定
「変な服だな?」
俺は第二王子のライオネルだ。
聖女を寝かせた後、侍女が着ていた聖女の服を持ってきた。
異世界の服と言うことでちょっと調べてみることにした。
何か臭いけど。聖女いい匂い説は早くも消え去った。
デザイナーをわざわざ呼び寄せ見てもらった。
「……何かもう、何日も着ていたような臭い匂いがしますが、生地自体は上等!こんな生地みたこともないですね。それに縫い目も…こんな真っ直ぐに糸が通っております。人の手で作られたものなのでしょうか?
後、黒色のトラウザーズらしきものに白い3本線ライン…。斬新なデザイン…。上の服はフードがついていますが、魔女が着るモノと違い腰までの短さ!胸に謎のマーク。
流石異世界!」
確かにこんな服は見ない。洗って保管した方がいいかもしれない。
「聖女は男のような格好をするのだな。庶民でも女性はワンピースを着るだろう?」
「もしかしたら異世界は女性がトラウザーズを履き、男性がワンピースを着る世界なのかもしれません!」
なっ!
なんだと!!?
その場の者は衝撃を受けた!!
「ならば聖女の服はトラウザーズなど男性モノを用意してやった方がいいと思うか?」
「どうでしょうね?こちらの世界に来たならばこちらに合わせてもらうのは?聖女様が嫌だとおっしゃったらトラウザーズを用意しましょうか?」
「うむ、じゃあそれで…しかし…」
俺はここで侍女のジェシカに聞いた。
「おい…本当に聖女はこれをこの服の下に付けていたのだな?」
「はい、おそらく女性モノの下着かと」
それは特に凝ってないグレーのヘソ上程の布で胸の部分だけ何か柔らかいモノがついている。
下の布は紐で結ぶモノでは無くキチンと足を通す穴が空いていた。
こっちは特に臭くないな。
嗅いでいるとジェシカが嫌な顔をした。
「王弟殿下…変態に見えます!」
なっ!!
へ、変態だと!?
生まれてこの方完璧王子と言われ女性に微笑むと気絶すらされたこの俺が!!変態呼ばわり!!
「いや、違う!!俺は変態ではない!!ふざけるな!!異世界の下着なんて初めて見たからだ!お前たちだってそうだろ!?」
俺の従者のイーデン・ヴァージル・クィントンは
「はい、私も異世界の下着は初めて見ましたが…流石に嗅いだりは致しません」
おい辞めろ!!変態め!と言う目で俺を見るんじゃない!単純な探究心だろ!!?
「も、もういい!!」
とジェシカに下着やらを渡し洗濯しておけと告げた。
「しかし、この様子だと下着は変えていたが服は何日も着替えていないことになる。どうなっているんだ?聖女のあの痩せようは!?」
するとイーデンは言った。
「考えられるのは…監禁…でしょうか?それとも囚人とか…」
「なっ!!?聖女が!!?犯罪者だと申すのかっ!?」
なんと言うことだ!!それなら服が臭くても説明がつくしもし監禁でも下着だけは変えさせてくれたとか??
いずれにせよ、聖女が目を覚ましたら慎重にせねばならない。
何者であってもこの国を救ってもらうことには変わらないのだからこちらは低姿勢で行くしかない!
デザイナーのラッセル・マイルズ・サイモンは
「殿下…やはりこの服は一見男の服のように見えますが技術は高いです。聖女様は技術の高い国から来られたようです!」
「ふむ…」
「そして胸のマーク…どこかの組織の構成員かやはり収容施設のマークで聖女様はやはり…囚人…」
「くっ!やはり罪を犯した聖女か!?辛い労働であんなガリガリになって食うモノも食えず…気の毒だが、何らかの罪を…この異世界ではせめて忘れて幸せに暮らしてもらおう!お前たち!聖女が目を覚ましたらめちゃくちゃ優しく声をかけろよ!?いいな?」
「はいっ!」
「はいっ!」
とジェシカとカールは返事をする。
しかしこれからどうするかな?
聖女の回復にどれだけ時間がかかるのだ!?
その間どれだけの者が病魔に犯されるのか?
ああ…何で健康なのが来なかった!?
聖女抱き抱えた時なんか軽すぎてヤバイと思った!!
とにかく聖女を元気にしないと始まらない!
回復を急がせたい。
*
聖女が目覚めないまま2日目。
洗った服が届いた。
ふむ、もう臭くないな。
しかし着心地が気になった。何せ異世界の服である。しかし、俺にはどうしたって着られないな。サイズ的に。
そこでカールを呼んだ。
「なんでしょうか?王子?まだ聖女様は眠っております!」
「うむ…カールお前は細くて女のようだな。流石ジェシカの双子なだけはある」
「ひっ!キモ!王子!女性に興味ないとは言っていたけど僕はダメですよ!この変態!」
「いや違うからね?そう言う意味じゃないんだよ?カールが細いからこの服着れるんじゃないかって!」
「うえええ!これ聖女様の着てた服でしょう!?僕に着せようとするなんてやっぱり王子は変態なのですかっ!?」
「違うわ!!着心地だよ!!どんな感じなのか気になったんだよ!!素材の確認だ!!お前なら入るだろ!!」
「……ちっ!言い逃れしやがってこの変態王子が!」
と小さい声でブツブツ言いながらもカールはその服を着てみた。すると意外と似合っていた!サイズ的にも。
カールは
「なんでしょうか…なんか……凄くラクです!!」
「ら…ラクだと!?」
「はい!何か!寝転んでゴロゴロしたい気分です!めっちゃ寛げますね!」
と言う。いいなカール。
俺なんていつもカッチリした服しか着せてもらえん!王子だから仕方ないけど!俺もたまにはラクな服着たい!!
「その服には防御力や魔力の耐性とかないのか?」
「はぁ…服に魔力はかけらも感じません!防御力もないかと…」
「そうか…やはり異世界には魔力が存在しないかもしれないな」
肝心の聖女の魔力量測定は神官長ダーレンがもっと回復してからの測定でないと肝心な魔力量が正確に判らないとのことだ。
異世界から来た聖女は召喚された時点で精霊の特別な加護を貰えると言う。例えばこの瘴気の浄化だ。
神官長のような聖職者でも癒し魔法数時間が限界で浄化は出来ない。魔術師様は主に聖魔法を使えない。聖女だけが使えるとされる浄化の魔法…。
「ともかく聖女が起きなければダメだな…」
聖女にこの世界のことを説明したり瘴気浄化の役割を教える。もし聖女が元の世界に戻りたいのなら浄化が終われば戻す方法を考える必要がある。
元老院のジジイ共は返す必要などないと言うだろうが、普通に浄化の為だけに呼ばれた異世界の人間が望むならこちらが勝手に呼び出した以上は責任もあるだろう。
兄上が元老院のジジイ共に唆されないことを願う。あの人ぼやっしてるとこあるしな!!
俺は考えながら聖女の部屋の前に行くと聖騎士のパーシヴァル・エマニュエル・ボルトンが部屋の前にいた。
「変わりはないか?」
「はい、まだ目を覚ましません。神官長は明日にでも目を覚ますはずと言っておりました」
「そうか…明日…」
一応聖女が犯罪者かもしれないことをパーシヴァルに伝えておいた。
「そうだとしてもあの細腕なら簡単に取り押さえられます!それに…ベッドに押し倒すほどの色気もありませんしね。あんなガリガリでは」
「は?押し倒す?何を言ってるんだ。君は」
「は!!…すいません!!違います!」
とパーシヴァルは慌てている。
「パーシヴァル…女性に飢えているならいい娼館でも紹介しようか?」
こいつ涼しい顔して溜まってたんだと俺は思って肩を叩いた。
「いや、違うんです!俺様はそういうのじゃないんです!!てか女には飢えてません!!」
うーん…まぁ普通にこいつもイケメンだし確かに飢えてなさそうだ。
後、普通にこいつ自分のこと俺様とか言ってるよな。
「まぁ…聖女が起きたら知らせてくれ」
「はい!」
聖騎士と別れて部屋に戻る途中、エルフの神官長が窓辺にいた。
「ダーレン神官長!さっき聖女が明日目覚めるようだと聞いたが確かか?」
ダーレン神官長はビクリとした。いきなり声かけて悪かったな。
「ああ、殿下…すみません。私少しボーッとしていて…」
と壁際を向いたままだ。
?
何か変だと思ってこちらを向かせたら下半身凄いことになってた!!
「神官長…」
白い目で見ていたら
「違うんです!殿下!!」
いや何が違うんだ!?お前完全にエロいこと考えてたよね?じゃなきゃそうならないよな?聖職者のくせに何を……!
「はっ!まさかお前!聖女のことを不埒な目で!!?」
最低だな!こいつ!
「違いますよ!誰があんな貧相な身体に欲情を!いや、違うんですー!もっと美人の聖女さまかと思って妄想と比べてなんていないんです!妄想の方がましとか思ってないんで!」
「ああ…なんか邪魔してごめん…」
と去った。
「殿下ーーー!!誰にも言わないでくださいいいい!!!」
エロ神官長が後ろから叫んでいた。
俺は第二王子のライオネルだ。
聖女を寝かせた後、侍女が着ていた聖女の服を持ってきた。
異世界の服と言うことでちょっと調べてみることにした。
何か臭いけど。聖女いい匂い説は早くも消え去った。
デザイナーをわざわざ呼び寄せ見てもらった。
「……何かもう、何日も着ていたような臭い匂いがしますが、生地自体は上等!こんな生地みたこともないですね。それに縫い目も…こんな真っ直ぐに糸が通っております。人の手で作られたものなのでしょうか?
後、黒色のトラウザーズらしきものに白い3本線ライン…。斬新なデザイン…。上の服はフードがついていますが、魔女が着るモノと違い腰までの短さ!胸に謎のマーク。
流石異世界!」
確かにこんな服は見ない。洗って保管した方がいいかもしれない。
「聖女は男のような格好をするのだな。庶民でも女性はワンピースを着るだろう?」
「もしかしたら異世界は女性がトラウザーズを履き、男性がワンピースを着る世界なのかもしれません!」
なっ!
なんだと!!?
その場の者は衝撃を受けた!!
「ならば聖女の服はトラウザーズなど男性モノを用意してやった方がいいと思うか?」
「どうでしょうね?こちらの世界に来たならばこちらに合わせてもらうのは?聖女様が嫌だとおっしゃったらトラウザーズを用意しましょうか?」
「うむ、じゃあそれで…しかし…」
俺はここで侍女のジェシカに聞いた。
「おい…本当に聖女はこれをこの服の下に付けていたのだな?」
「はい、おそらく女性モノの下着かと」
それは特に凝ってないグレーのヘソ上程の布で胸の部分だけ何か柔らかいモノがついている。
下の布は紐で結ぶモノでは無くキチンと足を通す穴が空いていた。
こっちは特に臭くないな。
嗅いでいるとジェシカが嫌な顔をした。
「王弟殿下…変態に見えます!」
なっ!!
へ、変態だと!?
生まれてこの方完璧王子と言われ女性に微笑むと気絶すらされたこの俺が!!変態呼ばわり!!
「いや、違う!!俺は変態ではない!!ふざけるな!!異世界の下着なんて初めて見たからだ!お前たちだってそうだろ!?」
俺の従者のイーデン・ヴァージル・クィントンは
「はい、私も異世界の下着は初めて見ましたが…流石に嗅いだりは致しません」
おい辞めろ!!変態め!と言う目で俺を見るんじゃない!単純な探究心だろ!!?
「も、もういい!!」
とジェシカに下着やらを渡し洗濯しておけと告げた。
「しかし、この様子だと下着は変えていたが服は何日も着替えていないことになる。どうなっているんだ?聖女のあの痩せようは!?」
するとイーデンは言った。
「考えられるのは…監禁…でしょうか?それとも囚人とか…」
「なっ!!?聖女が!!?犯罪者だと申すのかっ!?」
なんと言うことだ!!それなら服が臭くても説明がつくしもし監禁でも下着だけは変えさせてくれたとか??
いずれにせよ、聖女が目を覚ましたら慎重にせねばならない。
何者であってもこの国を救ってもらうことには変わらないのだからこちらは低姿勢で行くしかない!
デザイナーのラッセル・マイルズ・サイモンは
「殿下…やはりこの服は一見男の服のように見えますが技術は高いです。聖女様は技術の高い国から来られたようです!」
「ふむ…」
「そして胸のマーク…どこかの組織の構成員かやはり収容施設のマークで聖女様はやはり…囚人…」
「くっ!やはり罪を犯した聖女か!?辛い労働であんなガリガリになって食うモノも食えず…気の毒だが、何らかの罪を…この異世界ではせめて忘れて幸せに暮らしてもらおう!お前たち!聖女が目を覚ましたらめちゃくちゃ優しく声をかけろよ!?いいな?」
「はいっ!」
「はいっ!」
とジェシカとカールは返事をする。
しかしこれからどうするかな?
聖女の回復にどれだけ時間がかかるのだ!?
その間どれだけの者が病魔に犯されるのか?
ああ…何で健康なのが来なかった!?
聖女抱き抱えた時なんか軽すぎてヤバイと思った!!
とにかく聖女を元気にしないと始まらない!
回復を急がせたい。
*
聖女が目覚めないまま2日目。
洗った服が届いた。
ふむ、もう臭くないな。
しかし着心地が気になった。何せ異世界の服である。しかし、俺にはどうしたって着られないな。サイズ的に。
そこでカールを呼んだ。
「なんでしょうか?王子?まだ聖女様は眠っております!」
「うむ…カールお前は細くて女のようだな。流石ジェシカの双子なだけはある」
「ひっ!キモ!王子!女性に興味ないとは言っていたけど僕はダメですよ!この変態!」
「いや違うからね?そう言う意味じゃないんだよ?カールが細いからこの服着れるんじゃないかって!」
「うえええ!これ聖女様の着てた服でしょう!?僕に着せようとするなんてやっぱり王子は変態なのですかっ!?」
「違うわ!!着心地だよ!!どんな感じなのか気になったんだよ!!素材の確認だ!!お前なら入るだろ!!」
「……ちっ!言い逃れしやがってこの変態王子が!」
と小さい声でブツブツ言いながらもカールはその服を着てみた。すると意外と似合っていた!サイズ的にも。
カールは
「なんでしょうか…なんか……凄くラクです!!」
「ら…ラクだと!?」
「はい!何か!寝転んでゴロゴロしたい気分です!めっちゃ寛げますね!」
と言う。いいなカール。
俺なんていつもカッチリした服しか着せてもらえん!王子だから仕方ないけど!俺もたまにはラクな服着たい!!
「その服には防御力や魔力の耐性とかないのか?」
「はぁ…服に魔力はかけらも感じません!防御力もないかと…」
「そうか…やはり異世界には魔力が存在しないかもしれないな」
肝心の聖女の魔力量測定は神官長ダーレンがもっと回復してからの測定でないと肝心な魔力量が正確に判らないとのことだ。
異世界から来た聖女は召喚された時点で精霊の特別な加護を貰えると言う。例えばこの瘴気の浄化だ。
神官長のような聖職者でも癒し魔法数時間が限界で浄化は出来ない。魔術師様は主に聖魔法を使えない。聖女だけが使えるとされる浄化の魔法…。
「ともかく聖女が起きなければダメだな…」
聖女にこの世界のことを説明したり瘴気浄化の役割を教える。もし聖女が元の世界に戻りたいのなら浄化が終われば戻す方法を考える必要がある。
元老院のジジイ共は返す必要などないと言うだろうが、普通に浄化の為だけに呼ばれた異世界の人間が望むならこちらが勝手に呼び出した以上は責任もあるだろう。
兄上が元老院のジジイ共に唆されないことを願う。あの人ぼやっしてるとこあるしな!!
俺は考えながら聖女の部屋の前に行くと聖騎士のパーシヴァル・エマニュエル・ボルトンが部屋の前にいた。
「変わりはないか?」
「はい、まだ目を覚ましません。神官長は明日にでも目を覚ますはずと言っておりました」
「そうか…明日…」
一応聖女が犯罪者かもしれないことをパーシヴァルに伝えておいた。
「そうだとしてもあの細腕なら簡単に取り押さえられます!それに…ベッドに押し倒すほどの色気もありませんしね。あんなガリガリでは」
「は?押し倒す?何を言ってるんだ。君は」
「は!!…すいません!!違います!」
とパーシヴァルは慌てている。
「パーシヴァル…女性に飢えているならいい娼館でも紹介しようか?」
こいつ涼しい顔して溜まってたんだと俺は思って肩を叩いた。
「いや、違うんです!俺様はそういうのじゃないんです!!てか女には飢えてません!!」
うーん…まぁ普通にこいつもイケメンだし確かに飢えてなさそうだ。
後、普通にこいつ自分のこと俺様とか言ってるよな。
「まぁ…聖女が起きたら知らせてくれ」
「はい!」
聖騎士と別れて部屋に戻る途中、エルフの神官長が窓辺にいた。
「ダーレン神官長!さっき聖女が明日目覚めるようだと聞いたが確かか?」
ダーレン神官長はビクリとした。いきなり声かけて悪かったな。
「ああ、殿下…すみません。私少しボーッとしていて…」
と壁際を向いたままだ。
?
何か変だと思ってこちらを向かせたら下半身凄いことになってた!!
「神官長…」
白い目で見ていたら
「違うんです!殿下!!」
いや何が違うんだ!?お前完全にエロいこと考えてたよね?じゃなきゃそうならないよな?聖職者のくせに何を……!
「はっ!まさかお前!聖女のことを不埒な目で!!?」
最低だな!こいつ!
「違いますよ!誰があんな貧相な身体に欲情を!いや、違うんですー!もっと美人の聖女さまかと思って妄想と比べてなんていないんです!妄想の方がましとか思ってないんで!」
「ああ…なんか邪魔してごめん…」
と去った。
「殿下ーーー!!誰にも言わないでくださいいいい!!!」
エロ神官長が後ろから叫んでいた。
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