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秘密の多い魔力0令嬢の自由ライフ

嵐華子

27.魔法技術大会3

「あ、ラルク様とマルスイード様だ」

 ラルク様はやはり騎士姿。
濃紅の甲冑と柄の黒いシンプルな長剣をスラリと構える。
背も体格も以前より大きくなった?

 マルス様は黒灰の詰襟の服と黒のパンツに黒のローブ····いかにも魔術師っぽい。
手にしてる白の何か紋様の入った短杖が黒とのコントラストで映える。
あの杖の柄に仕込んだ石は魔石だね。
体型は変わってないみたい。

 先に動いたのはラルク様。
なかなかのスピードで突進した。
マルス様は無詠唱で火球を何個か投げつける。
うわ、火球を避けずに斬った!
あの剣、何か付与魔法がかかってる。
そのままマルス様に斬りかかる。
切っ先が届く前に結界で弾いて後ろに飛ぶマルス様。
あ、何か詠唱してると思ったら、ラルク様に風刃を放った。
かなりの数の風刃だったけど、全部斬り落とした。
反射神経に動体視力と筋力の賜物だね。
切り落とした時に舞った埃に気をとられたのか、ラルク様はマルス様の背後にまわってた。

「そこまで!
勝者ラルク=ハーティス!」

 剣を押し当てた所で勝敗が決まった。

「戦いで揺れる金のお耳と尻尾····」

 ついつい、うっとりしてしまう。

「脳筋はここらで締め上げとこうかなあ」

 義兄様、物騒だからね。
あくまで戦うのは生徒だからね。
小さい声で低く呟いても聞こえるからね。
義父様も小さくそうだねとか、止めようね。

「ほら、次はレイヤード兄様だよ!」

 きたぁぁぁぁぁ!
うちのカッコ可愛い義兄様きたぁぁぁぁぁ!

 義兄さまは紺のタートルネックに黒のパンツ、黒のローブ····細マッチョだから体のラインが綺麗。
腰に短剣を携帯してる。
わが義兄ながらついキラキラした目で見つめてしまう。

「レイヤードも消すか」

 義兄様、弟に物騒だからね。
小さい声で低く呟いても聞こえるからね。
義父様も小さくそうだねとか、止めようね。

 相手はラルク様だ。
ついさっきまで戦ってたから、審判が公平性を保つのに治癒と回復の魔法をかけて、始まりを合図。

 ラルク様がマルス様と同じ火球を飛ばした。
先手必勝は常套手段だね。
それに紛れるように走り寄る。

 義兄様が指をパチンと鳴らすと火球がジュワッと蒸発。
同じ火球が義兄様の周りに無数に現れてラルク様に襲いかかる。
これまでみたいに剣で斬ろうとして····あれ、斬れてなくて火球の1つが甲冑に当たってラルク様が吹っ飛ばされた。
と思ったら、義兄様が抜いた短剣を転がったラルク様の首もとに当ててた。

 これで義兄様の学年の上位3位は決まったね。

「勝者レイヤード=グレインビル!」
「「「「キャアアアア!!!!
レイ様ステキー!!!!」」」

 その途端、観客席側から怒涛の黄色い悲鳴。

 ちょっとビックリ。
そちらを見ると、昔テレビで見たフィギュア選手の応援垂れ幕みたいなのを持ったお姉さん達が騒いでいる。

 あれ、ギルドの人達じゃないかな?

 ローブや甲冑纏ってて、色々な種類の槍や弓や剣を装備してる逞しさとエロさを両立させた魅惑ボディ系に清楚系な人と幅広いジャンルのお姉さん達。

 ん?····筋骨隆々で化粧厚めの喉仏が垣間見える野太い声の···お姉さん?も何人かいるね。
でも年齢層は確実に上····レイヤード義兄様は年上キラーかな。

 とりあえずこれで各学年の1位が出揃った。

 1年生は隣国ザルハード国から留学で来た第一王子。
黒の詰襟の上下に黒のローブで腰に帯剣してる。
左手の小指に黒い石が入った指輪してる。
薄い小麦色の肌、焦げ茶の髪に暗緑色の切れ長の涼しい目元の美少年。
何だろう、彼の後ろに黒い靄が見える?

 2年生はルドルフ殿下。
白の詰襟の上下に黒のローブ。
黒と金の刺繍がほどこされていて、黒のローブともマッチしてて、こちらも帯剣してる。
来賓席の王太子の方をチラッと見て恥ずかしそうにはにかんだ。
義兄様の足元にも及ばないけど、ちょっと可愛いね。

 3年生は····ん?どこかで····あ、ブルグルの兄だ!
実は強かったんだね。
あのお茶会以来だけど、彼も背がずっと伸びてる。
体格もしっかりしてるね。
灰色の甲冑に長剣。
柄に青い魔石が埋まってる。

 4年生はレイヤード義兄様!
この中で一番格好いい僕の義兄様は涼しげな顔してこっちに手を振ってくれた。
僕の後ろにいた外野のお姉さん達が再び大絶叫。

 最終学年の5年生は赤毛赤茶目に少し大きめの三角耳。
右耳の縁がギザギザになってる細長い尻尾の獣人さん。
あのお耳、どこかで見たことあるような?
白い甲冑に幅の広い長剣でこちらも柄に紅と青と緑の魔石が埋まってる。

 ここからはくじ引きで戦う順番が決まる。

 Aブロック1年vs4年、Bブロック2年vs3年でまず戦う。

 そしてこの後、とうとう僕は最悪の悪目立ちをすることになった。

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