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悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。

克全

第77話:閑話・労働奉仕

「いいか、御前達が処刑を免れたのは、罪をあがなうと誓約したからだ。
 もしその誓約に違反するような事をすれば、たちまち罰が発動する。
 罰が発動したからと言って、楽に死ねると思うなよ。
 とても醜い魔獣の姿に変化させられて、魔力を搾り取られるのだ。
 どうせ魔力を搾り取られるのなら、人間の姿のままの方がましであろう。
 今まで犯した罪を償うために、しっかりと魔力を捧げるのだ」

 見張りの兵士が好き勝手言ってやがる。
 つい先日まで、貧民街で施しを願っていたくせに、偉そうに。
 お前に力があるわけではなく、オードリーの力を借りているだけだろう。
 他人の力を借りて偉そうに振舞うなど、笑止だ。

「何を考えているんだ、神官様よ。
 見張りを蔑むような目で見ていたが、あいつが何か馬鹿な事を言ったのか」

「お前の知った事ではないわ、裏切者め」

 ガイ達を裏切って、大幅に刑期を短縮してもらった卑怯者達。
 たった半年ほどでこの辛く苦しい労役から解放されるという。
 魔力のない俺達は、魔力持ちが耕作地に注いだ魔力を利用して働くのだ。
 手の皮が破けて血が噴き出しても厳しい労働をさせられる。
 死ぬまでだ、俺は死ぬまでこんな重労働をさせられるのだ。

「はっはっハハハハハ、裏切者なんて言葉、よく口にできたな。
 神官様は、お世話になっていた司教を裏切ったと聞いているぞ」

「やかましいわ、生きるために仕方がなかったのだ。
 それに裏切られる方が愚かなのだ、俺は悪くない」

「だったら俺達も悪くねぇよな、司祭様よ」

「くっ、違うぞ、俺様とお御前達では全然違うぞ。
 俺様は神に仕える神官だから許されるのだ、御前達のような卑怯な裏切者とは全然違うのだ、分かったか」

「おお、おお、おお、怖い、怖い、怖い。
 神様に仕える特別な神官様はとても怖いねぇえ。
 逆らえば神様の罰を受けるかもしれないからな」

「そうだ、その通りだぞ、おい、お前、元貧民のくせに、オードリーの力を借りて傍若無人に振舞う愚か者。
 私を自由にしなければ、神から罰を受けるぞ、早く私を解放するのだ」

「馬鹿な奴だな、神官様よ。
 監視の連中をオードリーの力を借りると罵っているが、神官様は神の力を借りて好き勝手してきたよな、分かっていないのか」

「黙れ、黙れ、黙れ、俺様は神に選ばれたのだ」

「神官様は神に選ばれたのではなく、堕落した神官に取り入って教団に入った、神の名を騙って利益を手に入れようとしただけだろうが」

「黙れ、黙れ、黙ら、これ以上俺様を馬鹿にしたらただでは置かないぞ」

「いい加減にしろ、お前ら。
 オードリー様から労働力を減らすなと言われているから、我慢して聞かない振りをしていたが、さっきから五月蠅過ぎるぞ。
 特に元神官の腐れ外道、これ以上オードリー様の事を口にしたら許さんぞ」

「許さないだと、だったらどうする気だ。
 魔力持ちなら魔獣に変化させられるだろうが、俺は魔力持ちではないぞ。
 働かせるためには、人間のままにしていなければいけない。
 殺すことも体罰を与える事も食事を抜く事も、全て禁止されているのだろうが。
 どうやって罰を与えると言うのだ、愚か者共が。
 ワッハハハハ、ワッハハハハ、イッヒヒヒヒヒ」

「駄目だな、狂っちまいやがった、もう仕方がないな。
 俺は隊長にこいつを獣に変化させる許可をもらってくるから、見張りを頼む」

「分かった、焦らずにゆっくり行ってきてくれ。
 この狂神官にとっては、人間でいられる最後の時間だからな。
 お前が戻ってきたら、牛か馬に変化する事になるからな」

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