悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。
第29話:追い込み
「先生、学園の警備はどうなっているのですか。
また刺客に襲われたのですよ。
ろくに警備もできない状態では、大切な貴族の子弟子女をお預かりするわけにはいかないのではありませんか」
クローディアが小学部四年生の担当教員と警備担当を厳しく責め立てています。
担当教員は中立派ですが、警備担当は王家派です。
前回の件で多くの王家派を追放しましたが、全員は追放できていません。
今回の件を厳しく糾弾して離職させると、父上と母上が決められました。
王家とは敵対しないようにされてきた父上と母上ですが、さすがに私が二度も殺されそうになったと聞いて、我慢の限界を超えたようです。
まあ、今回の件は私の方が挑発しました。
いえ、隙をうかかがっている刺客を私が引きずりだしました。
むしろ私の方からケンカを吹っかけたと言えるでしょう。
ですが、スザンナ王女のあの表情を見てしまったら、動くしかありませんでした。
残忍、非情、傲慢な性格が明らかな表情でした。
私を殺せないと判断したら、兄上に味方していた子達を狙うのは明らかでした。
「そうは申されますが、ちゃんと撃退されたではありませんか。
王立の魔術学園とはいえ、予算が無尽蔵にあるわけではありません。
貴族の方々の護衛の力も考えた上で、警備をしているのです。
ですから今回の襲撃も想定の範囲に収まっているのです」
警備担当は私が想定していた通りの返事をしてくれました。
保身に汲汲としている警備担当なら、必ずこう発言すると思っていました。
これで私とクローディアは次の段階に進むことができます。
父上と母上は追放すると決められましたら、私は違います。
「本気でそのような事を言っているのですか。
このような甘い警備で、もしザンデフ王子殿下とスザンナ王女殿下が狙われたら、確実に殺されてしまいますぞ。
そんな事になったら、貴男はどう責任を取るつもりですか。
貴男一人の責任ではすまないのですよ。
家族どころか一族一門皆殺しになるのですよ」
クローディアの言葉に警備担当が真っ青になっています。
私達が何を考えているのか、ようやく気が付いたようです。
そうです、私達はザンデフ王子とスザンナ王女を殺すと言っているのです。
今までお爺様と父上がただ耐え忍んでおられたので、こちらから王族に手を出す事はないと思い込んでいたのでしょうか。
ですが、警備担当も公爵家の方針が変わったと理解したのです。
王家から学園の警備担当を任されるくらいですから、無能ではないはずです。
私の能力くらいは調査収集しているでしょう。
私の魔力量があまりにも膨大ならば、公爵家が方針を変えるのは当然なのです。
早急に警備担当者を増やすか私を殺さなければ、ザンデフ王子とスザンナ王女は確実に殺されると理解したのです。
「分かりました、王家と相談の上で早急に警備を増強する事にします。
ですから、ご安心してください」
王家と話し合って、公爵家に詫びを入れるのか決めるから、ザンデフ王子とスザンナ王女を殺すのは待ってくれと言外に言っているようです。
ですが、もう王家の都合に合わせる気はないのです。
「そんな時間があればいいのですが、無理でしょうね。
オードリー様を二度も狙って失敗したのです。
マーシャム王国を狙う連中は、標的を変えてくる事でしょう」
クローディアが追い討ちをかけました。
明日には必ず殺すと言外に匂わせました。
マーシャム王家はどういう判断をするでしょうか。
また刺客に襲われたのですよ。
ろくに警備もできない状態では、大切な貴族の子弟子女をお預かりするわけにはいかないのではありませんか」
クローディアが小学部四年生の担当教員と警備担当を厳しく責め立てています。
担当教員は中立派ですが、警備担当は王家派です。
前回の件で多くの王家派を追放しましたが、全員は追放できていません。
今回の件を厳しく糾弾して離職させると、父上と母上が決められました。
王家とは敵対しないようにされてきた父上と母上ですが、さすがに私が二度も殺されそうになったと聞いて、我慢の限界を超えたようです。
まあ、今回の件は私の方が挑発しました。
いえ、隙をうかかがっている刺客を私が引きずりだしました。
むしろ私の方からケンカを吹っかけたと言えるでしょう。
ですが、スザンナ王女のあの表情を見てしまったら、動くしかありませんでした。
残忍、非情、傲慢な性格が明らかな表情でした。
私を殺せないと判断したら、兄上に味方していた子達を狙うのは明らかでした。
「そうは申されますが、ちゃんと撃退されたではありませんか。
王立の魔術学園とはいえ、予算が無尽蔵にあるわけではありません。
貴族の方々の護衛の力も考えた上で、警備をしているのです。
ですから今回の襲撃も想定の範囲に収まっているのです」
警備担当は私が想定していた通りの返事をしてくれました。
保身に汲汲としている警備担当なら、必ずこう発言すると思っていました。
これで私とクローディアは次の段階に進むことができます。
父上と母上は追放すると決められましたら、私は違います。
「本気でそのような事を言っているのですか。
このような甘い警備で、もしザンデフ王子殿下とスザンナ王女殿下が狙われたら、確実に殺されてしまいますぞ。
そんな事になったら、貴男はどう責任を取るつもりですか。
貴男一人の責任ではすまないのですよ。
家族どころか一族一門皆殺しになるのですよ」
クローディアの言葉に警備担当が真っ青になっています。
私達が何を考えているのか、ようやく気が付いたようです。
そうです、私達はザンデフ王子とスザンナ王女を殺すと言っているのです。
今までお爺様と父上がただ耐え忍んでおられたので、こちらから王族に手を出す事はないと思い込んでいたのでしょうか。
ですが、警備担当も公爵家の方針が変わったと理解したのです。
王家から学園の警備担当を任されるくらいですから、無能ではないはずです。
私の能力くらいは調査収集しているでしょう。
私の魔力量があまりにも膨大ならば、公爵家が方針を変えるのは当然なのです。
早急に警備担当者を増やすか私を殺さなければ、ザンデフ王子とスザンナ王女は確実に殺されると理解したのです。
「分かりました、王家と相談の上で早急に警備を増強する事にします。
ですから、ご安心してください」
王家と話し合って、公爵家に詫びを入れるのか決めるから、ザンデフ王子とスザンナ王女を殺すのは待ってくれと言外に言っているようです。
ですが、もう王家の都合に合わせる気はないのです。
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