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悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。

克全

第23話:油蟲快復薬

「これから公爵家秘伝の快復薬作ります。
 貴方たちは部屋の外で警備をしていてください」

「「「「「はい」」」」」

 友達に引っ張られて悪乗りした事を、今とても後悔しています。
 これから役に立つのは分かっているのですが、大量の油蟲を素材にして快復薬を作らなければいけないと思うと、胸がムカムカします。
 ですが、自分でやった事の後始末は責任を持ってやらなければいけません。
 できるだけ費用と魔力を抑えて、売れ筋の快復薬を大量に作ろうと思えば、油蟲を避けることはできないのです。

 油蟲を乾燥して粉末にするのが第一段階です。
 油蟲粉末にありふれた各所薬草を加えて調合すれば、鉄級の各種快復薬はもちろん、魔力回復薬と体力回復薬も創り出す事ができるのです。
 体力回復と魔力回復はもちろん、自律神経失調症、生理不順、鎮痛、月経促進、消炎、化膿止、下痢止め、食欲改善、肝臓病、高脂血症系の心臓病まで改善できます。
 何より大きいのは、鉄級の毒なら全て解毒できる所です。

 さらに多少珍しい薬草と少しの魔力を加えて調合すれば、銀級の魔力回復と体力回復薬になるだけでなく、他の快復薬も銀級の効果になるのです。
 それは解毒剤も同じで、銀級に相当するなら全て解毒できます。
 肝臓癌などに効く抗がん剤も作れます。
 梅毒や腎不全、髄膜炎や破傷風、回虫症やひきつけにも効果があるのです。
 夜尿症に効果があるのは私と友達の悪乗りなので、許して欲しいです。
 まあ、だから、多少高価でも飛ぶように売れるのは目に見えています。

 それに、本気になれば、全ての効能を金級や白金級にする事も可能です。
 油蟲と薬草をアルコール漬けにして成分を抽出したうえに、同じようにアルコール抽出した毒草の成分を厳密な量加えて、銀級の時の倍の魔力が必要になりますが、売価が百倍になる金級の回復薬と快復薬を創り出せるのです。
 
 まあ、金級は、今は自分が使う分以外は作る必要はありません。
 作っても買ってくれる人間がとても少ないのです。
 元々の体力や魔力が少ないので、鉄級で十分なのです。
 王家や大貴族なら、非常用に買い求めるかもしれませんが、彼らは仮想敵なので、彼らの力を強めるようなものを売る気はありません。

 もし売るとすれば勇者候補でしょうか。
 前回の金級魔力回復薬と金級体力回復薬を買ってくれたのは、教会が抱える勇者候補パーティーだったと聞いています。
 彼らを懐柔できれば、教会の戦力を引き抜くと同時に、王家に対する備えにもなりますが、問題は新しい貴族家を興せるかどうかです。

 新興貴族を任命できるのは、それに相応しい報酬を与えられる権力者だけです。
 王家も王族級の魔力を得られなかった子供達に爵位を与えるために、多くの直轄地を割譲してしまっています。
 領地も報酬も与えられず、爵位だけ与えても忠誠心は得られません。
 それは私やブルーデネル公爵家も同じです。
 さて、教会から勇者候補を引き抜くとして、何を報酬にすべきでしょうか?

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