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悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。

克全

第17話:アレックス兄上、飛び級五年生

「待たせて悪かったね、オードリー。
 私に気をつかわずに四年生になってくれてよかったのだよ」

 アレックス兄上が申し訳なさそうに言ってくれます。
 兄上も本来の三年生より一級上の四年生に飛び級していましたが、同じクラスにいるスザンナ王女に恥をかかせないように、五年生には飛び級していなかったのです。
 まあ、父上の保身策で、兄上をスザンナ王女の婿に入れる話もあったのです。
 私がザンデフ王子に嫁いで王妃になり、アレックス兄上がスザンナ王女に婿入りすれば、マーシャム王家は四人の王族を手にれられるのです。

 父上による王位簒奪を恐れる国王は、長年王家に自分以外に王族級の魔力を持つ者がいないにもかかわらず、分家の父上を王家の養子に迎えませんでした。
 だからと言って他国から王妃を迎える勇気もなく、国内の公爵級魔力持ち令嬢を王妃に迎えて、王族級の子供を産ませようとしていたのです。
 男ならもっと度胸を見せるべきなのに、それがありませんでした。

 でも五人目の王妃、メアリーに子供が生まれてから危険な策を取り出しました。
 老齢となり捨て鉢になっているのでしょうか?
 それとも王妃の言いなりになっているのか?
 どちらの可能性も考えて行動しなければいけないでしょう。
 父上の保身策を変更すべき時だと思うのです。

「私は兄上に頑張って欲しいのです。
 別に王位を簒奪して欲しいと思っているわけではありません。
 万が一ザンデフ王子が魔力試験に不合格になった場合に備えて欲しいだけです。
 ザンデフ王子がギリギリでも王族に相応しい魔力で卒業されたら、兄上が魔力で補佐しなければ、国を護る魔力が不足してしまうのではありませんか。
 その時に備えて、本気で魔力鍛錬をして欲しいだけです」

 私は真剣に兄上を説得しました。
 兄上ルートになった場合、兄上の魔力が強大だと困るのですが、攻略ルートにあるヒーローの中で一番マシなのは、兄上なのです。
 何がいいと言って、両親ともに同じ兄妹なので、結婚しなくていいのです。
 どのルートであろうと、せっかく断罪を回避したのに、好きでもない相手と結婚させられるのは嫌ですからね。

 兄上には悪いのですが、私が女王に選ばれてしまったら、好きでもない相手と結婚させられて、多くの子供を産むことを望まれてしまいます。
 そんな人生は絶対に嫌です。
 兄上に魔力を高めてもらって、教会の教えを否定してもらい、多くの側室をもうけて子作りに励んでもらうのです。
 そうすれば私が結婚しなくても許されるかもしれないのです。

 問題は腐敗している教会をどうするかですね。
 国内だけでなく大陸中で神のお教えを巡って派閥争いをしている愚かな連中です。
 本心は神の教えなどどうでもよくて、金と権力を欲しているだけです。
 問題は、ある意味大陸各国の王家よりも古い歴史を誇るので、王侯貴族から追放された魔力持ちが教会幹部を構成している事です。
 
 大きな設定変更がされていなければ、教会幹部は伯爵級の魔力持ちです。
 少なくとも教皇と枢機卿たちは伯爵級です。
 大司教や司教には子爵級以下の魔力持ちが数多くいます。
 彼らを敵に回して教会の教えを否定するには、今から準備が必要ですね。
 色々と忙しくなりますが、好きに生きるためなら仕方がありません。

「教会の階級」
聖者  :神に選ばれた神官
聖女  :神に選ばれた修道女
教皇  :教会の支配者
枢機卿 :教会の最高幹部
総大司教:大管区を纏める
大司教長:管区を纏める
大司教 :地区を纏める
司教  :大きな教会の長
司祭長 :中くらいの教会の長
司祭  :小さな教会の長
助祭  :教会の下働き

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