悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。
第12話:軍隊蟻2
私の呪文と共に、圧縮された三〇〇もの風魔術が軍隊蟻に襲いかかります。
的確に頭と胴の間の関節部を切り裂いて、軍隊蟻を即死させています。
軍隊蟻の物理防御力が一つ上げられている可能性を考えて、使う魔術を銀級から金級に変更しておいてよかったです。
切り裂かれる感じから見て、間違いなく物理防御力が一つ上げられています。
「斃した軍隊蟻の素材を集めて来てください。
公爵家の規定に従って公平に配分しますから、できるだけ全部集めてください」
「お嬢様、そのような事をさせている場合ではありませんよ。
いくらお嬢様の魔力が王族級でも、お嬢様はまだ七歳なのですよ」
クローディアが私の事を心配してくれています。
今の攻撃で、私が魔力の大半を使ってしまったと思っているのでしょう。
確かに、王族級とはいっても、七歳基準なら魔力切れをおこしていますね。
でもね、私は違うのですよ、クローディア。
私は今卒業試験を受けさせられても、王族と認められるだけの魔力があるのです。
「心配はありませんよ、クローディア。
非常用の魔宝石の色が変わっていないでしょう。
まだまだ魔力には余裕があるのですよ。
今斃した三〇〇の軍隊蟻があれば、撤退してもブルーデネル公爵家の誇りと名誉は守られますから、集めておかなければいけないのですよ」
「……確かに、お嬢様の申される通りですね。
急ぎなさい、急いで斃した軍隊蟻を回収するのだ。
三〇〇頭を全部集められたら、年収の二倍くらいの臨時収入になるぞ。
素材を傷つけないように、素早く丁寧に回収しろ」
クローディアに命じられて五人の護衛以外が急いで走りだしました。
二班が班長と伍長を入れて十一人です。
三班も班長と伍長を入れて十一人です。
私は彼らの主の娘で、冒険者パーティーのリーダーなので、全体の半分を手に入れることになりのですが、これは彼らが勤務時間中に狩りをしているからです。
そうでなければ均等に近い割合になります。
でも本来なら、家臣たちには公爵家が給与を払っているので、勤務時間中の狩りの場合は、分配しなければいけない義務などないのです。
ですがブルーデネル公爵家は人道的な貴族という評判を得るために、勤務時間中であろうと、主君の狩りに付き従ったら分配金が得られる決まりを作っています。
今回もその決まりに従って獲物を分配するのです。
恐らく今回は、平の班員でも小金貨八枚くらいは手に入れる事ができるでしょう。
物の値段が中世基準なので、前世の物価と比較するのは難しいのですが、七〇〇万円から八〇〇万円くらいの臨時収入になるでしょう。
「クローディア、約束通り魔力が半分になるまでは戦いますからね。
絶対に途中で止めないでくださいね。
この成果が、私だけでなく、父上や兄上を護ることになるのですからね」
「……承りました。
王妃殿下や王子殿下が、お嬢様のように理性的であることを願っております」
やれ、やれ、クローディアは王妃と王子が恐怖で暴発する事を恐れているようですが、すでに二人は暴発しているのです。
確たる証拠がないので表立った争いになっていないだけです。
暴発して証拠を残してくれた方が始末しやすいのです。
問題は、ゲームの世界と割り切ってはいても、私に人殺しができるかどうかです。
的確に頭と胴の間の関節部を切り裂いて、軍隊蟻を即死させています。
軍隊蟻の物理防御力が一つ上げられている可能性を考えて、使う魔術を銀級から金級に変更しておいてよかったです。
切り裂かれる感じから見て、間違いなく物理防御力が一つ上げられています。
「斃した軍隊蟻の素材を集めて来てください。
公爵家の規定に従って公平に配分しますから、できるだけ全部集めてください」
「お嬢様、そのような事をさせている場合ではありませんよ。
いくらお嬢様の魔力が王族級でも、お嬢様はまだ七歳なのですよ」
クローディアが私の事を心配してくれています。
今の攻撃で、私が魔力の大半を使ってしまったと思っているのでしょう。
確かに、王族級とはいっても、七歳基準なら魔力切れをおこしていますね。
でもね、私は違うのですよ、クローディア。
私は今卒業試験を受けさせられても、王族と認められるだけの魔力があるのです。
「心配はありませんよ、クローディア。
非常用の魔宝石の色が変わっていないでしょう。
まだまだ魔力には余裕があるのですよ。
今斃した三〇〇の軍隊蟻があれば、撤退してもブルーデネル公爵家の誇りと名誉は守られますから、集めておかなければいけないのですよ」
「……確かに、お嬢様の申される通りですね。
急ぎなさい、急いで斃した軍隊蟻を回収するのだ。
三〇〇頭を全部集められたら、年収の二倍くらいの臨時収入になるぞ。
素材を傷つけないように、素早く丁寧に回収しろ」
クローディアに命じられて五人の護衛以外が急いで走りだしました。
二班が班長と伍長を入れて十一人です。
三班も班長と伍長を入れて十一人です。
私は彼らの主の娘で、冒険者パーティーのリーダーなので、全体の半分を手に入れることになりのですが、これは彼らが勤務時間中に狩りをしているからです。
そうでなければ均等に近い割合になります。
でも本来なら、家臣たちには公爵家が給与を払っているので、勤務時間中の狩りの場合は、分配しなければいけない義務などないのです。
ですがブルーデネル公爵家は人道的な貴族という評判を得るために、勤務時間中であろうと、主君の狩りに付き従ったら分配金が得られる決まりを作っています。
今回もその決まりに従って獲物を分配するのです。
恐らく今回は、平の班員でも小金貨八枚くらいは手に入れる事ができるでしょう。
物の値段が中世基準なので、前世の物価と比較するのは難しいのですが、七〇〇万円から八〇〇万円くらいの臨時収入になるでしょう。
「クローディア、約束通り魔力が半分になるまでは戦いますからね。
絶対に途中で止めないでくださいね。
この成果が、私だけでなく、父上や兄上を護ることになるのですからね」
「……承りました。
王妃殿下や王子殿下が、お嬢様のように理性的であることを願っております」
やれ、やれ、クローディアは王妃と王子が恐怖で暴発する事を恐れているようですが、すでに二人は暴発しているのです。
確たる証拠がないので表立った争いになっていないだけです。
暴発して証拠を残してくれた方が始末しやすいのです。
問題は、ゲームの世界と割り切ってはいても、私に人殺しができるかどうかです。
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