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悪役令嬢戦記:死ぬしかない悪役令嬢に転生したので、無双を目指す事にしました。

克全

第5話:学園人事

 確かこの先生は学園の警備主任でしたね。
 体育、いえ、武術担当の先生でもあったはずです。
 戦闘力自体はそれほどではないですが、王家に媚びるのが上手かったはず。
 この先生は排除すべきですね。

「この無能!
 学園に十五人もの刺客を入り込ませておいて『ご無事でしたか』などとよく口にできますね、恥を知りなさい、恥を」

「はっ、申し訳ありません、オードリー様」

「この者たちの身のこなしは王家の密偵が学ぶモノでした。
 この襲撃は王家の命令で行われたのではありませんか。
 貴男は王家の命令に従って、この者たちを学園に引き入れたのではありませんか?
 正直に答えなければ、ブルーデネル公爵家に伝わる自白剤を使って、全てを白状させますよ」

 クローディアが厳しく問い詰めてくれています。
 警備主任は真っ青になってガタガタと震えています。
 クローディアが放つ殺気に恐れをなしているのでしょう。
 この程度の胆力しかない者が、学園に通う王侯貴族の子供たちに武術指導をしていたなんて、情けなくて涙が流れますね。

「どうか、どうかお許しください。
 私たちのような下っ端には、グッハッァ」

 ああ、ああ、ああ、ちょっと追い込み過ぎてしまったようですね。
 どうやら沈黙の魔術契約をさせられていたようです。
 王家の関与を口にしようとしたとたん、心臓が破裂する契約だったようです。
 血を吐いて死んでしまいました。
 レベル上げのために多くの魔物を斃していなければ、正視できなかったでしょう。
 いえ、ゲームの世界だと割り切って見れていた可能性もありますね。

「学園長、これを見てどう思っているのですか。
 自白はしていませんが、明らかにこの者がお嬢様襲撃に加担しています。
 しかも『私たちのような下っ端』と口にしています。
 学園には、この者以外にも王家の命令でお嬢様を襲った一味がいるのです。
 お嬢様とアレックス様の安全を確保するために、ブルーデネル公爵家が学園の人事に介入します、いいですね!」

 いいも何も、クローディアが本気で殺気を放っていては、誰も逆らえません。
 わずかでも否定の言動をすれば、この場で刺客一味として殺されます。
 それが誰にも分かるくらいの恐ろしい表情をしています。
 まあ、自分の言い分を通すためにわざと怖い表情をしているのですけれど。
 実戦経験に長けたクローディアは、どのような場合でも無表情を保てるのです。
 本来はこの程度の事で表情を変えるような三流ではありません。

「しかしクローディア殿、王家が加担していた証拠はありません。
 いえ、今更誤魔化すわけではありません。
 このような失態をした以上、ブルーデネル公爵家の望むように学園人事を行う事は約束させていただきますが、王家に責任を問う事はできません」

 学園長も王家と我が家の板挟みに苦しんでいますね。
 このような失態で学園長の職を失えば、次に役職を得るのは不可能です。
 ですが、権力争いに巻き込まれて殺されるよりはマシだと思っているようです。
 少し遠回しに学園長を辞めると言っています。
 他にも自ら辞職する先生が多いでしょう。
 ここは学園に我が家の息のかかった貴族を入れるチャンスですね。

「クローディア、後は父上にお任せしましょうよ」

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