散文と祝祭

捨無

水田の雨


実りを湛えた稲穂の原に
まだら模様の雨が降る

さあ
さあ

雨粒が稲穂に 葉に当たり
風のかたまりが稲穂を揺らす

さあ
さあ

夏が過ぎ 秋を迎え
何かを急かしているように
稲穂の声がこだまする

さあ、さあ

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