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散文と祝祭

捨無

ローファーとウルトラマリン


6弦が指元で震え
フレットを握る指は攣りそうに
チューニングは少し下げたまま
ディストーションを踏み付ける

耳が叩き割れそうな狭い箱の中
仕事も明日も何もかも忘れ
制服のまま 汗だくで
歌っていた頃に戻る

あの子へ作った歌 なのに
目の前にいるはずもない

喉が焼けそうに熱く
目眩の中でライトが回り
次の歌詞が 次の指が

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