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散文と祝祭

捨無

さぼてん


水はそんなにいらない

乾き切った場所で
身動きも取らず
わずかな水だけを頼りに
生きている

水はそんなにいらない
放っておいても構わない

ようやく得た水を
大事に 大事に溜め込んで
他に取られまいと
強がりのトゲを纏って
耐えている

君は水を与えてはくれない
それでいい
たくさんの水は
僕を腐らせてしまうから

だから放っておいてほしい
時々 チラリと眺めてくれれば
僕はそれを大事に 大事にして
生きていけるから

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