散文と祝祭

捨無

 


雑踏の中に感じた
オードパルファムの香り
あの人を探して振り返る

無機質なコンクリートの森
通り過ぎていく 似たような無表情
規則に並ぶガラス タイル 人々

こんな所にいるはずもない

雑踏に消えていく
オードパルファムの香り

あの人の香りを
せっかく
忘れていたのに

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