あの時はこんなことを感じ考えた。今はどう?(心の混沌を言語化するプロジェクト)

ありを・アッと・ノベルバ

2.蜜蜂と僕の理由(詩)


「あれ? そもそもなんで○○なんだっけ?」

ふだん当たり前と思っている自分の行動理由を尋ねられると、
すぐには答えられないことが僕には結構あります。

理由なんて考えたことなかったということもありますが、
理由があるのは分かっているんだけど言葉にしにくいってこともあります。

以前はよく、そういうことこそ言葉にしてみせると意気込むこともありましたけど、
最近は、むりやり言葉にしなくてもいいのかなとも思います。

たとえ言葉に表しがたくても、その「理由はちゃんとある」っていう感覚的な部分に自信が持てる方が大事だと。

でも、ヒトは言語を使うので、理由が言葉で得られる方が安心するのですよね。



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「ねえ、なんで?」

と居住まい正して問われても

すらすら答えられるものでもない





だって理屈で選んだわけじゃない

気づくと心が向いていた

ついつい羽ばたき寄っていた

たどり着くと妙に心地がよくなって

もう心を捕らえられていた





というのが答えかな

「それでもなにかあるでしょう?」

と問われるなら…



君が「はい!」と大きく右手を上げて

僕を呼んでいるような

そんな気がしたんだと思います



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何年も前の夏

多摩川の河原で見つけた向日葵に

蜜蜂が頭を埋めていました


夢中でしがみ付くような様子が可愛いらしい上に

その向日葵の葉がまるで元気よく右手を挙げているようで

そっと写真に撮りました


そのときの印象のままに撮れた写真を眺めていたら

ふと妻とのやり取りを思い出してこの文章ができました




(写真を近況ノート”「2.蜜蜂と僕の理由」のこと”に載せました)

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