タイ嫁日記

坂崎文明

第2話 外免切替

外免切替への道
http://www.geocities.co.jp/MotorCity-Race/9115/


外免切替、それは外国の免許を日本の免許に切り替えることができるという制度である。

普通に日本の免許を取ると、20~30万かかるところを、上手くすれば5~10万ぐらいで済ませることができるという外国人に優しい、素敵な制度であるとも言える。
ところが、これは結構ハードルが高いことが判明してきた。

まず、「外国で免許を取って三ヶ月その国に滞在していないといけない」という要件があって、あいにく、奥さんのタイの免許は仮免から本免に切り替わった(一、二年で切り替わるが、担当者の気まぐれで変わる。いい加減大国タイである)ばかりで、日本のように免許の発行日も書いてない。

つまり、「外国で免許を取って三ヶ月その国に滞在している」ことを証明する書類が必要になるのだ。

彼女は免許を取って半年ぐらいして日本に来たのだが、その書類がないと、そもそも外免切替の書類審査が通らない。

そのことを彼女に告げるとぶちきれて「免許なんか取らない!」と言い出した。

これはどういうことかと僕なりに解釈すると「私はちゃんとタイに半年滞在してるのに、そんな書類が必要なんなら免許なんかとらんわ!」ということなのだろう。
「融通の効かない日本の制度の馬鹿野郎!」ということもできる。

微笑み国タイとか言われているが、南国の女性は感情豊かで怒り易いのだ。
奥さんを紹介してもらった先輩のタイ人奥さんもいつも怒っていた。

ということで、奥さんの外免切替計画は頓挫しました。
このエピソードは2016年の1月ぐらいだったかな。



それから時が流れ、僕はカクヨムのオープン、小説コンテストに応募したりしていて、奥さんは5月のGWにタイに里帰りして帰ってきたら、日本語勉強用ノートPCと「外国で免許を取って三ヶ月その国に滞在していることを証明する書類」を持って帰ってきた。

なんですが、僕も会社で電気技師見習いにジョブチェンジしたり、色々と仕事が忙しいのと、奥さんが逆切れしたダメージから回復できずに時が流れた訳です。

そして、ためらうこと数ヶ月、10月になって、再び外免切替計画が始動した訳です。どれだけダメージ回復に時間がかかってんだ!

僕は何も悪いことしてないのに、突然、怒られるのはきついですね。

ということで、やっと奥さんのタイ免許証のカラーコピーなどの書類をJAFに送って翻訳(翻訳料3000円+返送料392円)してもらってます。http://www.jaf.or.jp/inter/translation/

これは2~3週間ぐらいかかります。

それと「外国で免許を取って三ヶ月その国に滞在していることを証明する書類」をタイランゲージステーションというタイ語学校(東京、大阪、タイなどにも支店がある)に翻訳してもらってます。
http://www.tls-group.com/

これがA4一枚で文字数により値段が変わりますが、今回少ないので7700円ぐらい。
これは一週間ぐらいでできます。

これと「奥さんの国籍の入った住民票」などが揃えば、外免切替事前審査書類が一部、準備完了になります。他にも必要な書類はありますが、他のものは手間がかからない書類ばかりです。

国際結婚ではさらに「タイ、日本の外務省の書類認証手続き」というめんどくさい仕組みがあるのですが、つまりはタイ語を日本語に翻訳した書類をつけなくてはいけないのが大変ですね。まあ、日本の役所に提出するので仕方ないのですが。

タイの外務省、役所には日本語を英語に翻訳した資料をつけます。
タイのチェンマイ、バンコクなどの日本語学校で翻訳してもらうと日本よりかなり安いです。業者もありますが探すのが大変で日本語学校が結構、手堅いし翻訳もいいです。


その後の流れを書いておくと、こんな感じになります。

(1)運転免許センターで外免切替書類事前審査
(2)その日に書類審査クリアーすると、筆記試験があり、これはタイ語で10問の簡単なもの。
(3)後日、運転実技試験を受けて合格すると晴れて日本の免許に切替できる。


(1)は何とか準備はできそうですが、(2)筆記試験が問題で、外国語の交通教則本は6ヶ国語しかなくてタイ語はなくて、筆記試験の勉強を日本語でやるしかない。

とはいえ、奥さんは日本語がかなり上達して、12月に日本語検定を受けるとはいえ、漢字の読み書きは難しく、僕が家庭教師に来てもらってる日本語教師の人と協力して教えるしかないようです。道のりは厳しい。

運転実技試験も教習所で1コマ6000円ぐらいで教えてもらえますが、まずはトラック協会の自動車練習場(1000円/時間ぐらい)などを借りて僕が教えて様子をみようかと思ってます。

なかなかこれからも大変そうです。


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