縁の下の勇者
19.パーティー結成
まさかと思いオリヴィアの顔を見る。
「彼女はDランク冒険者のミランダさんです。
彼女もケントさんと同じようにソロで活動していたのですが、Dランクに上がりソロでの活動に限界を感じていまして。
ちょうどパーティーメンバーを探していたんですよ。
ミランダさーん!すみません、少しよろしいでしょうか」
オリヴィアの呼びかけに気が付いたミランダがこちらへ歩いてくる。
(これはあれか!
この前助けたことでフラグが立っていたのか。
でも姿は見られてないし、偶然だろうけど。
こっちは下心満載でわざとすぐに助けなかったのに、そんな相手と一緒のパーティーとか罪悪感で勝手に自己嫌悪しそうだぜ。
くそぅ、あの胸当ての下にある果実を拝みたい)
「おはよう、オリヴィアさん。
どうかしたの」
「以前パーティーメンバーを探している方の話をしましたよね。
それがこちらのケントさんです」
「初めまして、ケントといいます」
オリヴィアに紹介されたケントのほうをミランダは探りを入れるような注意深い目で見てくる。
「ミランダよ、よろしく。
そういえばあなた私と同じ宿に泊まっているわよね。
何度か見た気がするわ。
えっと、回復魔法と水魔法が使えるんですって?
あと攻撃系のスキルが無いんだっけ。
そんなサポート特化のステータスでどうしてすぐにパーティーを組まなかったの?」
(おかしい、ステータス情報は重要機密とか言ってなかったっけ。
まあ、スキルくらい情報を公開しないと人物紹介できないかもしれないけど。
でもそういうことは一言声をかけてからにして欲しかったぞ。
まったくオリヴィアめ、そのおもちを揉みしだいてやろうか)
「実はですね、以前知り合った冒険者の方がソロで活動をしていたんですよ。
その方に憧れて冒険者になろうと思ったという部分もありまして。
Fランクの依頼なら攻撃手段がなくても何とかなると思いまして、いや、若気の至りというやつです」
「なるほどね。
でも自衛の手段もないのにそんなことしていたらすぐに死ぬわよ」
「おっしゃる通りですね、以後気を付けようと思います」
あんたもソロだろとか思っても言わない。
どうせ私には攻撃手段があるからいいのとか言われるだろうし。
「オリヴィアさんにパーティーメンバーの候補としてあなたを紹介されたわけだけど、私はあなたとパーティーを組んでもいいと思っているわ。
あなたはどうなの?」
(およ、そんな簡単にパーティーを組んでくれるのか。
前、金髪の勧誘を断っていた気がしたけどいいのかな。
あいつは確かにろくな奴じゃなかったかもしれないけど、それでもCランクだって言っていたし俺よりもランクがずっと上だ。
他にもミランダをパーティーメンバーに入れたいってやつらもいると思うけど)
「私としても光栄な話だとは思いますがホントによろしいのですか。
失礼ですが以前他の方からパーティーへ誘われているところを見かけたことがありまして。
私はランクも低いですし、他のパーティーへ入ったほうがミランダさんとしても安心ではないですか」
「確かに他のパーティーに誘われたことはあるけど、あいつらは駄目ね。
私のことを戦力としてではなく女としか見てないわ。
そんな奴らと一緒にいたらいつ襲われるか分かったものじゃないわ。
それに比べてあなたは依頼も真面目にこなしているようだし、今日会ってみて悪い奴じゃないと感じたわ。
少なくとも私のことを戦力として見てくれるだろうし」
(すみません!
私もあなたのことを女として見まくっています。
今も胸当てに隠された果実が思いのほか大きそうだなと妄想していたところです。
一緒のパーティーになればラッキースケベな展開があるのではないかと期待に胸を膨らませています)
「そうですか。
私としても攻撃のできる方が仲間になってくれることは心強いです。
ではこれからパーティーメンバーとしてよろしくお願いします」
「ええ、こちらこそよろしく。
それで今日はどういう予定だったの?」
「私はFランクの薬草採取の依頼に行こうかと思っていたのですが。
今日依頼を達成するとEランクに上がれるらしいんですよ」
「そうなの。
じゃあ私もその依頼に同行するわ。
パーティー結成初日から張り切って難しい依頼を受けても連携も取れないだろうしね」
「ありがたいですがいいのですか。
Fランクの依頼だとたいした報酬にもならないですし、ミランダさんとしてはあまり実入りのいい依頼ではないと思いますが」
「いいわよ、別に。
一日くらいさぼったところで生活に支障がないくらいの貯えはあるわ」
「ありがとうございます。
ではオリヴィアさん、そういうわけで今日はミランダさんと2人で薬草採取に行ってきますね」
「わかりました。
お2人ともパーティー結成おめでとうございます。
これから頑張ってくださいね」
キラキラした笑顔でオリヴィアが祝福してくれる。
ステータスのことを話すかどうかとかいろいろ問題はあるけれど。
(仕方ない、オリヴィアの厚意を無下にしないように、そしてミランダに愛想をつかされないように頑張っていきますか)
「彼女はDランク冒険者のミランダさんです。
彼女もケントさんと同じようにソロで活動していたのですが、Dランクに上がりソロでの活動に限界を感じていまして。
ちょうどパーティーメンバーを探していたんですよ。
ミランダさーん!すみません、少しよろしいでしょうか」
オリヴィアの呼びかけに気が付いたミランダがこちらへ歩いてくる。
(これはあれか!
この前助けたことでフラグが立っていたのか。
でも姿は見られてないし、偶然だろうけど。
こっちは下心満載でわざとすぐに助けなかったのに、そんな相手と一緒のパーティーとか罪悪感で勝手に自己嫌悪しそうだぜ。
くそぅ、あの胸当ての下にある果実を拝みたい)
「おはよう、オリヴィアさん。
どうかしたの」
「以前パーティーメンバーを探している方の話をしましたよね。
それがこちらのケントさんです」
「初めまして、ケントといいます」
オリヴィアに紹介されたケントのほうをミランダは探りを入れるような注意深い目で見てくる。
「ミランダよ、よろしく。
そういえばあなた私と同じ宿に泊まっているわよね。
何度か見た気がするわ。
えっと、回復魔法と水魔法が使えるんですって?
あと攻撃系のスキルが無いんだっけ。
そんなサポート特化のステータスでどうしてすぐにパーティーを組まなかったの?」
(おかしい、ステータス情報は重要機密とか言ってなかったっけ。
まあ、スキルくらい情報を公開しないと人物紹介できないかもしれないけど。
でもそういうことは一言声をかけてからにして欲しかったぞ。
まったくオリヴィアめ、そのおもちを揉みしだいてやろうか)
「実はですね、以前知り合った冒険者の方がソロで活動をしていたんですよ。
その方に憧れて冒険者になろうと思ったという部分もありまして。
Fランクの依頼なら攻撃手段がなくても何とかなると思いまして、いや、若気の至りというやつです」
「なるほどね。
でも自衛の手段もないのにそんなことしていたらすぐに死ぬわよ」
「おっしゃる通りですね、以後気を付けようと思います」
あんたもソロだろとか思っても言わない。
どうせ私には攻撃手段があるからいいのとか言われるだろうし。
「オリヴィアさんにパーティーメンバーの候補としてあなたを紹介されたわけだけど、私はあなたとパーティーを組んでもいいと思っているわ。
あなたはどうなの?」
(およ、そんな簡単にパーティーを組んでくれるのか。
前、金髪の勧誘を断っていた気がしたけどいいのかな。
あいつは確かにろくな奴じゃなかったかもしれないけど、それでもCランクだって言っていたし俺よりもランクがずっと上だ。
他にもミランダをパーティーメンバーに入れたいってやつらもいると思うけど)
「私としても光栄な話だとは思いますがホントによろしいのですか。
失礼ですが以前他の方からパーティーへ誘われているところを見かけたことがありまして。
私はランクも低いですし、他のパーティーへ入ったほうがミランダさんとしても安心ではないですか」
「確かに他のパーティーに誘われたことはあるけど、あいつらは駄目ね。
私のことを戦力としてではなく女としか見てないわ。
そんな奴らと一緒にいたらいつ襲われるか分かったものじゃないわ。
それに比べてあなたは依頼も真面目にこなしているようだし、今日会ってみて悪い奴じゃないと感じたわ。
少なくとも私のことを戦力として見てくれるだろうし」
(すみません!
私もあなたのことを女として見まくっています。
今も胸当てに隠された果実が思いのほか大きそうだなと妄想していたところです。
一緒のパーティーになればラッキースケベな展開があるのではないかと期待に胸を膨らませています)
「そうですか。
私としても攻撃のできる方が仲間になってくれることは心強いです。
ではこれからパーティーメンバーとしてよろしくお願いします」
「ええ、こちらこそよろしく。
それで今日はどういう予定だったの?」
「私はFランクの薬草採取の依頼に行こうかと思っていたのですが。
今日依頼を達成するとEランクに上がれるらしいんですよ」
「そうなの。
じゃあ私もその依頼に同行するわ。
パーティー結成初日から張り切って難しい依頼を受けても連携も取れないだろうしね」
「ありがたいですがいいのですか。
Fランクの依頼だとたいした報酬にもならないですし、ミランダさんとしてはあまり実入りのいい依頼ではないと思いますが」
「いいわよ、別に。
一日くらいさぼったところで生活に支障がないくらいの貯えはあるわ」
「ありがとうございます。
ではオリヴィアさん、そういうわけで今日はミランダさんと2人で薬草採取に行ってきますね」
「わかりました。
お2人ともパーティー結成おめでとうございます。
これから頑張ってくださいね」
キラキラした笑顔でオリヴィアが祝福してくれる。
ステータスのことを話すかどうかとかいろいろ問題はあるけれど。
(仕方ない、オリヴィアの厚意を無下にしないように、そしてミランダに愛想をつかされないように頑張っていきますか)
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
59
-
-
93
-
-
4405
-
-
55
-
-
111
-
-
93
-
-
1
-
-
22803
-
-
147
コメント